愛犬や愛猫は家族の一員。ずっと一緒にいられたらいいのに、人間と同じくらい長生きしてくれたらいいのに、なんて考えたことはありませんか?
動物病院で働く私たちもそんなようなことを毎日考えています。しかし、お別れの時はいつか必ずやってきてしまうのです...看取り、見送るまでが飼い主さんの責任。でも、いざその時が来たら…きっと悲しみの波に飲まれてしまいますよね。実際、私自身もそうでした。
近年ではペット達を人間と同じように火葬をし、供養することが多くなりました。その方法はさまざまで、ご家族の意向に合わせとり行う事が可能です。
そこで今回は少しデリケートなテーマにはなりますがペット火葬の種類や、供養の仕方についてご紹介したいと思います。
ペット火葬はどこで頼める?
ペットの火葬は専門の業者さんに依頼します。
ペット霊園やペット専門の火葬業者さんが火葬を行っています。そのほとんどに送迎サービスがあり、自宅までお迎えにきてくれるので体が大きな子でも大丈夫です。どこに依頼していいか迷う時は近隣の動物病院に聞いてみると信頼できる業者さんを紹介してくれますよ。
また入院中に旅立った場合は病院で火葬業者さんを手配してくれることもあるので聞いてみてくださいね。実際に動物病院で勤務し、そういったシーンに立ち会う機会も多いのですが、一度自宅に連れて帰りたい、という方もいれば、そのまま病院から火葬に出してほしいとおっしゃる方などそれぞれ異なります。
最近では訪問火葬といって移動火葬車を自宅近くに呼び、そこで火葬を行うことも可能です。
ペット火葬の種類や費用とは
ペット火葬にはいくつかの種類があります。
費用やご家族の意向、ペットの性格などに合わせベストな形を選びましょう。
・合同葬
他のおうちのペット達と一緒に火葬されます。
火葬後は合同墓地に入るのでお骨上げはできませんが、お友達がいる賑やかな環境が好きだった子や同居のペットが既に合同墓地に入っている子などに合っているかもしれませんね。費用を一番抑えられるのも合同葬です。
体格によりますが猫ちゃんや小型犬で1万円、大型犬で3万円前後が相場となります。
・一任火葬
個別での火葬になりますが、立ち合いやお骨上げは葬儀スタッフにお任せします。
後日お骨を返してもらい、飼い主さんが好きな場所に納骨することができます。
火葬に立ち会う事が辛い場合や、返骨を希望する方に合った火葬方法です。
費用は2~5万円前後となるでしょう。
・立ち会い火葬
葬儀から火葬、お骨上げまで飼い主さんが立ち会う事ができる火葬です。
火葬は1~2時間程度で、併設している待合室で待機することになります。
祭壇を用意してくれることや、読経してくれることも。
最期の瞬間まで見送りたい方、お骨上げを希望する方が選ばれることが多いようです。おおよそ4~8万円程が相場となります。
ペットはどのように供養してあげるべき?
ペットの供養方法に決まりはありませんがこちらもまたいくつかの方法があります。
火葬業者さんが運営する合同墓地に埋葬する、ペット霊園の納骨堂で管理してもらう、そしてペット霊園にある個別墓に埋葬する、などです。こちらはそれぞれ管理費や埋葬料がかかりますので確認してみましょう。
もちろんお骨を自宅で保管してもOKです。家族が集うリビングに置いておく、なんて方も多いようです。なお、ペットの遺骨をお庭に埋めたり、自身のお墓にいれることも法律的には問題ありませんが家族の同意や、お墓を管理している方の許可が必要となりますので注意しましょう。
お別れの時にしてあげられること
お別れの時がきたら愛するペットに何をしてあげられるのでしょうか。
それは、そこまで一緒に歩んできた飼い主さんが思いつく事ならどのような事でも構いません。好きだった散歩コースを抱っこして回ってあげても良いですし、ブラッシングをしてあげてもいいです。抱っこが好きだった子であれば存分に抱っこしてあげましょう。
私は闘病で汚れてしまった愛犬の体をお風呂に入れて綺麗にしてあげました。
ぜひ思いつくことは全てやってあげましょう。
お別れの形に正解はありません
私個人の経験ですが、火葬の瞬間はそれまでのどの瞬間よりも悲しく辛い瞬間でした。
もう二度と、この柔らかでフワフワとした体に顔を埋めて、大好きな匂いを嗅ぐことも抱きしめることも叶わなくなるのだ。と思ったからです。
実際、火葬が終わってしばらくは抜け殻のようになった覚えがあります。
それでも大病を患い、必死に闘病した愛犬を見送ることができたとき、ようやくやり切った、終わったんだ、という気持ちになりました。
今もお骨は手元に置いていて、子供たちの声でうるさいほど賑やかなリビングで家族を見守ってくれています。
この仕事をしていると家に置いていたらペットが成仏できないのではないか、合同墓地では寂しいのではないか、などお悩みをお聞きします。
でも、そこに正解はないんです。
何より大好きだった飼い主さんが納得できる形であればペットも納得しているのではないかな?と思います。
お別れが辛く寂しいことには変わりありませんが、その時を自分達らしく過ごすことができるよう、お別れにも色々な形があるということを頭の片隅に置いておいてくださいね。
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