ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは?

犬 ノミ マダニ

毎年フィラリア予防と同時にスタートするノミ・マダニの予防ですが、王道の滴下タイプの他、最近ではお口から飲む経口タイプのお薬も人気があります。

ただお口からノミ・マダニのお薬を飲むことに不安を感じる飼い主さんもいらっしゃいますよね。実際動物病院で勤務していると不安を耳にすることもありますし、反対に滴下タイプで皮膚が荒れてしまうというお声も聞こえてきます。

そこで今回はノミ・マダニ予防の気になるポイントをまとめてみました。


ノミ・マダニの予防はなぜ必要?

犬 ノミの予防

ノミやマダニの活発な時期は気温が高い5~10月辺りまでですので、この期間はしっかり予防することが推奨されています。

ノミやマダニに刺されると痒みが出てしまう事は勿論、アレルギーが起きてしまう可能性もあります。刺された部位だけでなく全身に痒み、赤み、痛み、様々な症状が出てしまうことも。

またマダニは人畜共通感染症である【重症熱性血小板減少症候群】を引き起こす可能性があります。実際にワンちゃんから感染してしまった飼い主さんもいるためノミ・マダニ予防はペットのためだけでなく飼い主さんを守る予防とも言えます。



予防シーズンは居住地域や生活スタイルによる

ノミの予防 ペット

予防期間は5~10月が推奨期間ではありますがこれは住んでいる地域や生活スタイルによって大きく変わります。例えば一年を通して暖かな地域では通年、または推奨期間より長めの予防がおススメ。キャンプやバーベキュー、自然がある場所に連れていく機会が多いおうちはやはり通年予防の方が安心です。

その他にもノミやダニが出始めるタイミングが早い年もありますので、近隣の動物病院に毎年確認し、指示された期間予防を行うようにしましょう。


滴下タイプと経口タイプの違い

滴下タイプ ノミ

首後ろにたらして使用する滴下タイプ、錠剤やおやつの形状をしている経口タイプ、どちらもノミ・マダニの予防効果がありますが明確な違いは以下になります。

■滴下タイプ
皮膚に塗布することで体の表面にある脂面から全身の皮脂腺へとお薬が広がっていきます。皮脂腺に広がったお薬は皮脂と共に再び体の表面や被毛に分散され、ノミやマダニが触れると効果が発揮されます。

滴下タイプの特徴としてお薬の成分はほぼ体の表面に留まり、体内へは吸収されない点があげられます。

デメリットとしては皮膚がデリケートなペットに使用すると皮膚トラブルを起こしてしまう可能性がある、滴下後シャンプーするまでに時間を空けなければいけない、などがあげられます。

■経口タイプ
経口タイプは服用後、血液中にお薬の成分が広がっていきます。ノミやマダニは吸血動物ですから彼らが吸血するとお薬成分がノミ・マダニの体内にも入り込み駆虫ができるという仕組みです。

効果が出るまでの時間が早い、皮膚がデリケートなペットでも気軽に使用できる、シャンプーに影響がない、などがメリットとしてあげられますね。

ただし警戒して飲んでくれない子もいますし、ごくまれに体に合わず嘔吐してしまう子もいますので初めての服用時は注意が必要です。最近では3か月効果が持続するタイプも流通するようになりました。予防忘れや手間を減らしたいという方にお勧めされています。


お散歩に行かないワンちゃんにも予防は必要?

室内飼育 ノミマダニ

中には全然お散歩に行かないから…という方もいらっしゃるかと思います。ですが意外にもおうちから全く出ない子でもノミやマダニをつけて来院されることがあるんです。

その理由は様々ですがトリミング先で貰ってしまう事や飼い主さんが運んでしまう可能性もあります。できればシーズン中はしっかり予防を行うことが理想的。ペットの年齢や負担を考えてできればしたくないという方は、予防を行う頻度を獣医師と相談してみてくださいね。



もしノミやマダニを見つけたときは

ノミ マダニ 犬

もしご自宅でノミやマダニを見つけても無理に取ることはせず、速やかに動物病院に連れて行きましょう。強く引っ張って取ろうとしてしまうと、口の部分だけ皮膚に取り残されてしまう事も

またホームセンターやドラッグストアで販売されている市販品は皮膚に強いダメージを与えるものが多く、その効果も明確ではありません。ノミ・マダニの予防薬は動物病院で販売されているものを使用してくださいね。

暖かい時期をペットと楽しめるよう、万全の対策をして迎えましょう♪




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