下痢や皮膚炎、膀胱炎などペットが病気になるとお薬が処方されることがほとんどです。人間のようにお水でゴクッと飲めればいいのですが中々難しいですよね。
ペット達は嗅覚も鋭く、フードに混ぜ込んでも上手にお薬だけ吐き出してしまう事がよくあります。特に抗生剤は苦みが強いものもあり苦戦してしまう事もしばしば…。
中にはお口の中に隠しておき飼い主さんが目を離したすきに吐き出す、なんて上級者もいるほどです…!
とはいえ投薬できないと体調も回復せず困ってしまう方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は動物病院で勤務し、お薬嫌いのペット達に通用したいくつかのテクニックをお伝えできればと思います。
粉薬をペットに飲ませる方法
■液体にする
お粉の薬はお水、または砂糖水に溶かし液体にしてしまうと投薬がしやすくなります。液体にしたあとはスポイトやシリンジで直接お口に投薬しましょう。
お口の構造的に犬歯の後ろに少し隙間がありますので、そこに先端を差し込んで少しずつ液体を注入します。投薬が終わったらお口直しの意味もこめて普通のお水を少し飲ませてあげると安心です。
スポイトやシリンジは動物病院に用意がありますので処方時に一緒にもらっておくとスムーズですよ!
■ペーストにする
液体にする時よりも更に少ない量の水分を混ぜ、ペースト状にします。ペーストにしたお薬は指で上顎やほほの内側にこすりつけ唾液と一緒に飲み込んでもらいます。
■ウェットフードに混ぜる
ドライフードよりもウェットフードの方が混ぜ込みやすく気が付かれないものです。
少しだけフードを温めて頂くと香りが立ち、お薬が目立たなくなります。
■カプセルにいれる
動物病院では一人一人の体重に合わせお薬を計算し調剤しています。種類によってはどうしても粉薬になってしまうこともあるのですが、中には錠剤なら飲めるのに…という子もいますよね。
そんな時は薬局で空のカプセルを購入し粉薬をカプセルにしてしまいましょう。カプセルのサイズがいくつかあるかと思いますので処方されたお薬に合わせ購入してくださいね。
錠剤をペットに飲ませる方法
■喉奥にいれる
お口を開き、舌の奥にお薬を入れ素早く手を引き抜きます。そのままお口が開かないように手で押さえ飲み込むのを待ちましょう。
この時鼻に息を軽くふきかけると反射的に飲み込んでくれます。喉をさすってあげると本人も飲み込みやすいかもしれませんね。投薬後はお水を飲ませてあげてください。
■インプッター
手は噛まれてしまいそう、という方は投薬器【インプッター】を使用しましょう。インプッターとは動物病院やネットで手軽に購入できる投薬器です。
細長い棒の先にお薬を装着しお口の中に挿入し投薬を行います。投薬後の流れは喉奥にお薬を入れたときと同様です。
■固形おやつに埋め込む
錠剤の場合は固形おやつに埋め込んでもOK。ペット用チーズが使いやすくおススメです。
カロリーも高いのでお薬の時だけの特別おやつにしておくといいかもしれませんね。
ペット用の投薬補助剤を使用してみる
ペットの投薬アイテムは実はバリエーション豊富。投薬のために作られているので嗜好性も高くペット達が好む香りになっています。
ペーストタイプの他、最初からお薬を埋め込むための穴があいているおやつなど様々です。ぜひ我が子に合わせたものを選んであげましょう。
どうしても投薬が難しい時は無理せず相談を
どうしても投薬が難しい時は無理をせず獣医師に相談してみましょう。種類によっては注射に切り替える事ができることもあります。
無理な投薬を続け飼い主さんが噛まれてしまったり、ペットのストレスになってしまってはいけません。投薬がうまくできないのは決して飼い主さんのせいではありませんから気軽にご相談されてくださいね。
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