猫ちゃんのトイレ掃除をする時にうんちの状態を確認する飼い主さんは多いと思います。いつもよりゆるい、色がおかしい、虫が混ざっている、心配になってしまう事もあるかもしれません。
うんちは体の状態を教えてくれる大切なサインです。色や形、回数から不調を読み取ることができることも! 今回は猫ちゃんのうんちからわかる体の状態ついてご紹介します。
正常なうんちとは
健康な猫ちゃん達は、通常1日1回~2回うんちをします。形は楕円形で適度に水分を含み、つやがあると健康的。色はこげ茶色、または普段食べているフードに近い色合いをしていればOKです。
掴んでも形は崩れず、周りに猫砂がつく程度の硬さが理想的です。 うんちにかかる時間は長くても1分前後で、長時間トイレにこもりうんちの体勢を取っている時は便秘や腹痛のサインかもしれません。
軟便や下痢状のうんち
猫ちゃん達はストレスに敏感な動物です。些細な変化でお腹の調子が悪くなってしまう事も珍しくありません。 掴むと形が崩れてしまう軟便、つかみ取る事もできないほどゆるい下痢状の便、どちらも便中の細菌バランスが大きく崩れている証拠です。
不調の原因としてはストレス以外にも食事を変えたり、寄生虫、冷え、誤食、消化器官の病気などがあげられます。 お腹の不調が続くと猫ちゃんにも大きな負担がかかってしまいますので早めに動物病院にかかってくださいね。
コロコロのうんち
硬く丸い形のうんちは便秘気味のサインです。体の水分が足りず脱水しているときや便秘が慢性化し腸の病気になっている時に見られます。
特にシニアの猫ちゃん達は腎機能が落ち、水分の循環がうまくいかず便秘になってしまいがち。 このような時は、まず食事からとれる水分量のアップを目指しましょう。
一番簡単な方法はウェットフードを使う事です。水飲み場を増やす、給水機を使用する、というのもいいですね。
もしあまりにうんちを出すのが辛そうなときや、数日間で少量しか出ないようであれば動物病院でうんちを出す処置をしてもらいましょう。緩下剤をだしてくれることもありますよ!
色がいつもと違う
本来便の色はこげ茶色ですが、普段の食事と同じ系統の色であれば正常と思って頂いて大丈夫です。そうではなく、明らかにいつも違う色の便が出たときは内臓器や消化器官のトラブルのサインかもしれません。
ここでは色別に考えられるトラブルをみてみましょう。
【赤】
赤い時は出血を疑います。肛門または肛門に近い大腸部分からの出血の可能性が高いでしょう。軽度の炎症が原因ですぐに改善することもありますが、中には腫瘍が見つかることも。
また肛門下にある臭腺(肛門腺)から出血していることもありますので一度尻尾をあげてお尻周りをチェックしてみてくださいね。
【黒】
胃や小腸部分から出血があると黒色の便が見られます。軽度の炎症が原因となる事もありますが、消化器官に穴があいてしまっている、免疫系の病気にかかっている、など緊急時にも見られます。
赤い血液が見られるときより深刻度が高いと言われ、見つけた段階で動物病院を受診することが望ましいでしょう。
【緑】
消化不全が起こると緑色の便が見られます。胃腸障害や消化管のトラブルが起こると食事の消化スピードに体がついていかず、緑の色素をうまく分解できないまま排出してしまうためです。こちらも数日続く時は動物病院にかかりましょう。
虫や白い粒々が混ざっている
白く細長い虫や白胡麻のようなものが見られたときは寄生虫がお腹の中にいる時です。慌ててしまいますがこちらは動物病院で駆虫のお薬を出してもらえばすぐに治ります!
診察時は出てきたものを持参、または携帯電話で写真撮影して診てもらってくださいね。
いかがでしたか? 異常が見られたときは便を持参して受診すると診察がスムーズに進みます。 その際は便検査に使えるよう、サランラップやプラスチック容器に便をいれて持参してくださいね。
▲自動ネコトイレの場合は排泄コンテナーを定期的にチェックしましょう。
毎日お世話をしている飼い主さんだからこそ気が付ける異変は、早い段階で適切に対処し、愛猫ちゃんの健康を守ってあげましょう♪