可愛い愛犬ですが、時に噛みつかれてしまう事もあるかもしれません。また飼い主さんには牙をむかずとも、動物病院やトリミングサロン、見知らぬ人には怒ったり噛みに行ったりしてしまう...なんてことも珍しくありません。
一度噛まれてしまい痛い思いをすると、なんだか愛犬が怖くなってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、ワンちゃん達が噛みつこうとするのはそれなりに理由があってのこと。
今回は噛み癖があるワンちゃんについて、少し掘り下げてご紹介していきます。
ワンちゃんが噛んでしまうのは本能的衝動
まず基本的な事として【噛む】という行為はワンちゃん達にとってごく自然な行為だということを理解しておきましょう。
手が自由に使えない分、口を使って物を運んだり自分の身を守ったりするのは野生時代から身についているごくごく当たり前の習性なのです。
特に恐怖やストレス、焦り、悲しみ、などネガティブな感情がある時は反射的に口が出る事が多く、その力も本能に従って強いことが多いでしょう。
例え飼い主さんのことを噛んでしまった時でも、ワンちゃん達は悪気があるわけではありません。ましてや飼い主さんのことを嫌い!なんて微塵も考えていませんので、まずはその行動に至った愛犬の感情を理解してあげてくださいね。
犬種によって差がある?
噛んでしまうのは本能的衝動であるとはいえ、頻繁に口が出てしまう子とそうでない子がいるのも事実です。
これは飼い主さんに出会う前の生まれ育った環境や本人の性格による部分が大きいでしょう。また一概には言えませんが、なかには噛みつきやすい犬種というものも存在しています。動物病院で勤務しているとその傾向は一目瞭然だったりします。
例えば警戒心が強く賢いチワワたちは、納得がいかない時や不安を感じた時に口が出ることが多いように感じます。温厚なイメージがあるダックスたちも、恐怖を感じたときは噛みつくことで一生懸命自分を守ろうとします。
また飼い主さんに忠実だと言われる柴犬や日本犬系MIXのワンちゃん達は、自分が信頼していない人間にはかなり強い警戒心を抱くため、我慢しつつも、いつでも噛みつけるぞ!という戦闘態勢でいることが多いようです。
個人的な印象としては、全体的に女の子は嫌!触らないで!納得いかないの!という拒絶の感情からお口が出る子が多く、男の子は怖い!不安!何するの?という恐怖の感情から噛むという行為へとつながっているように感じます。
また、ピットブルや土佐犬などは元来闘犬として産まれてきた犬種は、他の犬種と比べると噛む力も非常に強いです。
噛みつき対策
まずは【なぜ噛みつくのか】を考えましょう。
自宅内で飼い主さんに口が出るようであれば、知らぬうちに愛犬が不快に感じる事をしていたり、家族内での序列が乱れているのかもしれません。日常的に大きなストレスを感じているとメンタル面が不安定になり、噛みつきにつながります。
また噛んだ時に怒鳴りつけたり体罰を与える事は恐怖心を煽ってしまい逆効果です。
噛んではいけないものを噛んでしまった時は、【低い声で注意をしてしばらく放置する】というのが基本的なトレーニング方法。まずは、噛む=放っておかれる、嫌なことが起こる、ということを理解してもらいましょう。
ただし流血してしまうほどの噛み癖がついてしまっている時はプロのトレーナーさんに頼るのも一つです。
また動物病院やサロンでの噛みつきは慣れてもらう、楽しいと感じるようになることがポイントです。用事がなくても出向き、スタッフからおやつをあげてもらう...なんていうのも効果的かもしれませんね。
とはいえ、自宅とは違いワンちゃんが不安や恐怖を感じやすい場所です。スタッフも慣れていますし、怖がる気持ちもしっかり理解していますので、事前に『噛んでしまうかも』と伝えて、対処してもらいましょう。
愛犬なりの理由があります
いかがでしたか?ちなみに私が飼っていた愛犬は、分離不安症がありメンタルが不安定になると私にはもちろん、自分自身にも牙をむくタイプでした…。
噛みつき行為は愛犬なりに必ず理由があります。楽しく穏やかに生活ができるよう、まずは原因を探ってみてくださいね!
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