大きな病院へ行くと耳にする機会がある【MRI】や【CT】という言葉。ご存知の通り大きな筒のような機械に入り撮影を行うものですが、ペットの世界にも存在しているのをご存じでしょうか?
とはいえMRIとCTは何が違うのか、そもそもどのような時にペット達に必要となるのかというとわかりにくいですよね。
実はペットのMRI、CT検査は人間より大掛かりで麻酔を使う事も多いのです。そこで今回はペット達の精密検査について気になるポイントをまとめました!
MRIとCTの違い
MRIとCTの大きな違いはその撮影方法です。MRIは磁気と電波を利用して行われ、CTはレントゲン同様X線を使って撮影と、異変が起きている体の部位や病気によって使い分けられます。
MRIは脳や脊椎、関節の軟部組織の撮影に強いとされていて、けいれん発作や椎間板ヘルニアが見られたときに使用されることが多いかと思います。そしてCTは心臓や肺、血管などの細かい部分の撮影が可能なため腫瘍や骨折時に使用されることが多い傾向です。
どちらにするか、またはどちらも撮影するかは診察を行った獣医師の判断となります。
検査が必要になるのはどんなとき?
MRIやCTが必要とされるのは、病気の原因や異常が起きている場所を正確に突き止めないといけない場合。レントゲンや血液検査でもわからなかった原因をはっきり特定することができるのが強みです。
例えば椎間板ヘルニアの場合、手術を行う前に異常をきたした場所を正確に把握する必要があります。こういった時にMRIやCT検査が活躍するのです。
発症した病気に対し治せる、緩和できる、そういった可能性がある場合は積極的に検査が勧められています。
検査時は麻酔が必須?
基本的にペットのMRIやCT撮影には麻酔が必要です。所要時間は、部位や病状によって大きく変わるため一概には言えませんが、30分から3時間が平均的。その間じっとしていてもらうのは難しいため、できるだけ早く、かつ的確に進めるためにも麻酔はかけざるを得ません。
年齢や病状によって麻酔のリスクが出てきますが、事前に血液検査等を行い、検査中はプロの獣医師や看護師が万全の態勢でモニタリングを行います。
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なお、体の自由が効かずあまり動くことができない子や、大人しくしていられる子、短時間での撮影で終わりそうな子については、獣医師の判断のもと麻酔なしで進められることもあります。ただしこの場合、麻酔リスクがない反面、検査機器の大きな音や慣れない場所での緊張やストレスが発生する可能性もあるので、ペットの性格や体調を考慮しつつ、担当する獣医師と相談してみてくださいね。
検査ができる病院とできない病院があります
MRIやCT検査は行うことができる病院と、できない所があります。むしろ『通常の動物病院のほとんどができない』と考えておきましょう。こういった精密検査機器は、どうしても取り付けるためのスペースや専門的人員の確保が必要となるため設置できる病院は限られてしまいます。
かりつけが対応していない動物病院で検査が必要になってしまった場合は、検査のみを行う検査センターに行くか、検査後の治療も行っている二次診療施設へ行くかの二択となります。どちらもかかりつけ医からの紹介で決まります。
検査を行うかの最終決定は飼い主さんで
前述した通り、精密検査が推奨されるのは病気が改善する可能性がある時です。とはいえ少なからずリスクもある上、15~30万円ほどの大きな費用もかかってきます。
最終的に検査を受けるかどうかを決めるのは飼い主さんです。決して検査を受ける事だけが正解ということではありません。ペットの年齢、性格、体調、その後の病気との付き合い方、様々な部分を考慮しご家族や獣医師と相談して決めてくださいね。
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