日本人の4人に1人が悩まされ、国民病ともいわれている”花粉症”。じつはヒトだけでなく、ワンちゃんや猫ちゃんも花粉症によるアレルギー症状が起こることがあるのをご存知でしょうか。
ワンちゃん猫ちゃんに現れる花粉症の症状とは?飼い主さんができる対策はある?今回は、気づかれないことも多いワンちゃんや猫ちゃんの花粉症について解説していきたいと思います。
ヒトとは違う花粉症の症状
花粉症で私たちが悩まされているアレルギー症状といえば、鼻水やくしゃみ、目の充血が挙げられますよね。しかしワンちゃんの場合、そういった目や鼻の症状が出ることはまれで、おもに体のかゆみや発疹・脱毛などの皮膚トラブルに現れることが一般的です。
猫ちゃんもワンちゃんと同様、皮膚や耳周りに炎症が起こることが多いのですが、ヒトの花粉症に近い症状が現れることも多く、なかにはぜんそくなどの呼吸器疾患を患ってしまう子もみられます。
・痒そうなしぐさを見せる
・耳や目周りが赤くなる
・毛が抜ける
・窓を開けたりお散歩したりするとくしゃみが出る
・猫ちゃんの場合、発作のような咳やヒューヒューという呼吸音が鳴る
このような症状がみられた場合、花粉症を疑って獣医士さんに診てもらうことをおすすめします。放置していると、感染症や腫瘍などほかの病気を引き起こす可能性も...
花粉症の時期は?
春先から梅雨にかけて、スギやヒノキの花粉の飛来がピークを迎えますが、花粉症の原因となる花粉時期はそれだけではありません。イネやブタクサ、ヨモギなど、さまざまな花粉が1年中飛び交っています。
毎年同じ時期に同じような症状が出る場合、そのシーズンに飛散する花粉がアレルゲンとなっている可能性が高いといえるでしょう。
飼い主さんにできる花粉症の対策
花粉症は一度掛かってしまうと完治できるものではないため、対症療法で症状を軽減させながら気長に付き合っていくほかありません。症状がひどい場合は、かゆみ止めの内服薬や外用薬を用いますが、まずは「アレルゲンとなる花粉になるべく触れさせない」ことが大切になってきます。
・お散歩のときに服を着せる
・早朝や雨上がりなど、花粉の出にくい時間帯を狙う
・外の空気に触れたあとは、濡れタオルで念入りに体を拭く
・日頃から丁寧にブラッシングをする
・こまめに掃除を行い、空気清浄機を設置する
・飼い主さんも花粉の付きづらい服を着用し、帰宅時には全身をはたく
・低刺激のシャンプーや療法食を取り入れる
飼い主さんができる具体的な対策として、上記のようなことが挙げられます。花粉症は体質によるもので防ぎきれないとはいえ、できればアレルギー症状を発症させずに過ごさせたいものですよね。獣医師さんに相談して、正しいシャンプーやブラッシングの指導を受けることもおすすめします。
早めに気づいて適切なケアを
ワンちゃんや猫ちゃんの花粉症はヒトほど発症率が高くなく、症状が異なることが多いため、皮膚炎などのトラブルがあっても「うちの子、もしかして花粉症かも」と結び付けて考えることはなかなか難しいものです。
原因に早く気づいて適切なケアをしてあげることが、症状緩和には欠かせません。日頃から体調や皮膚の状態をよくチェックし、思い当たることがあれば天気予報の花粉情報などと照らし合わせてみてくださいね。
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