猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ!

猫の避妊手術 必要性

ワンちゃんに生理がくるということは比較的ポピュラーですが、猫ちゃんには生理がこないことは皆さまご存知でしょうか?猫ちゃんは交尾した時のみに排卵を起こす【交尾排卵動物】のため、子宮内膜が剥がれ落ちる事がなく出血を起こすこともありません。とはいえ発情期がない、ということでもないんです。

では発情期はいつやってきて、どのように見極まればいいのでしょうか。また出血するわけでもないのに避妊手術がすすめられている理由とは…?

今回は猫ちゃんの発情に関する豆知識や避妊手術を行うメリットをまとめてみました。



猫ちゃんの発情とは

猫 発情時期

猫ちゃんの発情期は日照時間と関係しています。陽が伸び日照時間が14時間を超えると発情が到来、気温が高い春と夏がそのピークです。交尾をすれば終わりますが、そうでなければ2~3週間という短いサイクルで発情を繰り返していきます。

ただし、現代はほとんどの猫ちゃんが完全屋内飼育ですよね。屋内の照明も猫ちゃん達は陽光と同様に認識するため、季節に関係なく発情が見られることも多々あります


発情期の症状

猫の発情期 症状

猫ちゃんの発情期は出血こそ見られませんが以下のようなわかりやすい症状が出るようになります。

・落ち着きがなくなる
・大声で鳴き続ける
・オス猫のようなスプレー行動を取る
・お尻を高く持ち上げる
・体をくねらせながら床にこすりつける

この中でも、鳴き続ける、スプレー行動を取るという2点は飼い主さんが気が付きやすくお悩みになる行動でもあります。実際に動物病院で勤務していると『一晩中猫が大声で鳴き続け家族全員眠れない』『家中おしっこまみれになってしまう』という事情で、すぐに手術を受けたい!と駆け込んでいらっしゃる方がいるほどです。


避妊手術のメリット

猫 避妊手術 メリット

避妊手術を受けるメリットは、
・発情期の問題行動を抑える事ができる
・将来の病気を防ぐ事ができる
・望まない妊娠を避ける事ができる
という点にあります。

発情期中の鳴き声は、それまで飼い主さんが聞いたことがないほど大きく、長時間続くものです。ゆえにご家族のみならず近隣の方との騒音トラブルにもつながりかねません。

また生殖器を残すことで発症する可能性がある子宮蓄膿症や乳腺腫瘍は致死率が高く、乳腺腫瘍に関して言えばその90%以上が悪性といわれています。避妊手術はこれらを未然に防ぎ健康寿命を延ばす最善の手段と言えますね。

そして猫ちゃんの妊娠率はほぼ100%!

脱走後妊娠が発覚した、手術を悩んでいるうちに妊娠してしまったというケースも少なくありません。一度に5~6頭出産しますのであっという間に増えてしまい飼育崩壊を招くことも。そのような事を防ぐためにも手術のタイミングはとても重要になってきます。


避妊手術のデメリット

猫 避妊手術 デメリット

避妊手術のデメリットは健康な体に麻酔をかけ、メスを入れなければならないことです。どんなに健康で若い猫ちゃんであっても麻酔リスクはゼロではありません。もちろんリスクを最小限に抑えるため動物病院では術前に検査を行い万全の準備を整えますが、不安に思う事は手術前に獣医師に相談してみてくださいね。

また術後ホルモンバランスの変化から太りやすくなることも。こちらは避妊後用のフードに切り替え対策しておきましょう。


手術のタイミングは早めに相談を

猫 避妊手術のタイミング

生殖器に関連する病気の予防率は、手術時期が早ければ早いほど高い数値となります。

例えば乳腺腫瘍は、生後半年で手術を受けた場合90%以上の予防率がありますが、2歳以降に手術を受けても予防効果はほとんど0%とされています。できることなら猫ちゃんをおうちに迎え入れると決めた時点で避妊手術を受けるか否か、そのタイミングをどうするかご家族で相談しておくことが望ましいでしょう。

愛猫が安心して穏やかに過ごしていけるよう手術を検討してみてくださいね。




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