愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方

老犬との付き合い方

ワンちゃんの老化による身体の変化として、ご飯を食べない、夜鳴き、お漏らしや下痢、便秘などの排泄問題、痙攣などさまざまな症状が挙げられます。

では、愛犬にこれらの変化が現れたとき、どのようなケアをしてあげれば良いのでしょうか。今回は、ワンちゃんの老化に伴う症状別に対処法をご紹介させていただきます。


老犬(シニア犬)は何歳から?

老犬の年齢
犬の介護マット クッションエアー
ワンちゃんは人よりも早く歳を重ね、そして老いていきます。小・中型犬は成長が早く、1歳頃には身体が、2歳頃には心が成犬に。10歳頃から衰えが目立ち始め、15歳頃に平均寿命を迎えます。

一方、大型犬は骨格の成長に時間がかかるため、2歳頃には身体と心が揃って成犬へ、そして発育のスピードは穏やかなのに対し老化の始まる時期は7歳と早く、10歳頃が平均寿命となるのです。

犬種や個体差によりますが、環境やフードが充実したことにより20歳を超えても元気なワンちゃんもいます!近年では平均寿命が伸び、シニア期が一生の3割を占めることも珍しくありません。


うんちが出ない時

老犬 うんちが出ない

年をとり、足腰の筋力の衰えや関節などの痛みがあると、自分で排泄が難しくなります。おしっこやうんちが溜まったままだと、身体に様々な障害を起こす原因に。そのため、排泄がうまくできない時には手助けしてあげることが大切です。

立たせることで、ワンちゃんが自力で排便できる場合には、下半身を支えてあげましょう。胸とお腹に手を添えて前から抱えるようにするか、後ろから腰を持ってあげると排泄しやすくなります。

自力で排泄できない場合には、排便を促してあげる必要があります。うんちが溜まっている位置を確認し、親指と人差し指を使って肛門部分を押し出すように指を動かしていきます。食事後や水を飲んだ後など、排泄のしやすいタイミングでしてあげると良いでしょう。


ずっと寝ている時

老犬 長く寝ている

成犬の睡眠時間は平均12時間
と言われていますが、老犬はそれ以上に寝るようになります。睡眠時間が増えること自体は心配ないのですが、同じ姿勢を続けていると床ずれの原因になることも。どんなに快適な寝床を使っていても2時間に1回を目安に寝返りをさせてあげましょう。

床ずれとは、皮膚や関節など圧迫された部分の血流が悪くなり、皮がめくれ炎症が起こることです。悪化するとその部分が壊死してしまうこともあり、頬、肩、腰、足首、踵など、骨が出ているところにできやすいのが特徴です。

動かす時はいきなりではなく、声をかけてから。肩から抱き上げ、身体を起こして立たせた状態にし、向きを変え、お尻→お腹→肩の順にそっと下ろし、ゆっくり反対側に向かせてあげます。

皮膚が赤くなってしまったり、擦れて毛が薄くなっていたりなど、床ずれの初期症状があれば動物病院で診てもらいましょう。悪化させないためにも早めの対処が大切です。


昼夜逆転や夜鳴きのトラブル

老犬 夜鳴き

老化により脳機能が低下していくことで起こるのが『認知症』です。犬にも認知症は起こり、昼に寝ていて、夜起きて鳴いている昼夜逆転と夜鳴きを繰り返すこともあります。

まずは昼間に日光浴や散歩をすることで生活サイクルを戻し、寂しくて夜鳴きをしている場合には側にいることで安心させてあげましょう。

寝たきり、夜泣き、徘徊、痴呆などがある中、自宅で老犬を介護するのには、人間の介護と同じく飼い主さんの精神的・肉体的忍耐も必要となってきます。夜鳴きによる近隣からの苦情や、飼い主さんの睡眠不足などからストレスを感じる時は、一人で抱え込まず獣医師さんに相談をしたり、老犬ホームやペットホテルを利用したりするのも選択肢の一つです。


老犬ホームやペットホテルを上手く活用しましょう

ペットホテル メリット

ホームでは他の犬との遊びや散歩、リハビリ、マッサージ、歩行訓練のトレーニングなど、快適に過ごせるようにお世話のプロがスタッフとしてケアを行います。長期のお預けだけでなく、短期ステイやデイケアなど、期間や内容は施設によってさまざまです。

愛犬にとって何より大切なのは飼い主さんの笑顔です。獣医療や健康意識の高まりにより犬の寿命が伸びた一方で、介護も長期になるかもしれません。飼い主さんも、昼夜逆転や夜鳴きなど、日々の介護で心身の疲労を感じることもあると思います。そんな時は無理をせず、老犬ホームやペットホテルを活用してみてはいかがでしょうか。愛犬とのかけがえのない時間を後悔のないように、明るく過ごしていきたいですね。


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