犬・猫のマイクロチップは災害時にも役立つ!仕組みや登録方法、迷子対策を解説



大きな地震や災害が発生すると、SNSなどで行方不明になったペットの情報を目にすることがあります。いつも通りの日常が突然、そして一瞬で変わってしまうのが災害です。

何が起きているのか理解できない犬や猫にとっても、大きな揺れや音、いつもと違う周囲の状況は大きな恐怖となるでしょう。そんな「もしも」に備えて、飼い主さんができる対策のひとつが【マイクロチップ】です。

今回は、犬や猫のマイクロチップの仕組みや役割、災害時に役立つ理由、首輪・迷子札との違い、日頃からできる迷子対策についてご紹介します。


目次
■犬や猫のマイクロチップとは?仕組みや役割を解説
■マイクロチップの装着方法
■マイクロチップは災害時にどのように役立つ?
■首輪や迷子札も大切な身元表示
■災害に備えて今からできること



犬や猫のマイクロチップとは?仕組みや役割を解説



マイクロチップは、犬や猫の体内に装着する小さな電子標識器具です。一般的なものは直径約2mm・長さ約12mmですが、最近では直径約1.4mm・長さ約8.2mmの小型タイプも主流になりつつあります。

マイクロチップには世界で唯一の15桁の識別番号が記録されており、専用のリーダーを使って読み取ります。この識別番号と飼い主さんの情報を登録しておくことで、愛犬や愛猫が迷子になって保護された際、飼い主さんを確認するための大切な手がかりになります。

なお、「マイクロチップがあれば居場所がわかる」と思われることがありますが、GPSのように現在地を追跡する機能はありません。あくまでも個体を識別するためのものなので、装着するだけでなく、飼い主さんの氏名・住所・電話番号などの登録情報を最新の状態にしておくことが大切です。



マイクロチップの装着方法



マイクロチップは、動物病院などで獣医師によって装着されます。専用の注入器を使い、一般的には首の後ろから肩甲骨付近の皮下に埋め込みます。

一度装着すると、基本的には長期間使用でき、首輪や迷子札のように外れてしまう心配が少ないこともメリットです。ただし、装着後にマイクロチップが皮下で移動することがあります。

実際に、勤務先にいる18歳を超えた院内猫も、0歳の頃に首の後ろへ装着したマイクロチップが、現在では当初の位置から移動しています。そのため、保護された犬や猫のマイクロチップを確認するときは、装着が想定される場所だけでなく広い範囲を確認することも大切です。

装着を希望する場合は、対応しているかどうか事前に動物病院へ問い合わせておくとよいでしょう。



マイクロチップは災害時にどのように役立つ?



地震などの災害時には、大きな揺れや音に驚いた犬や猫がパニックになり、自宅から飛び出してしまう可能性があります。また、避難や帰宅のために玄関を開けた瞬間、飼い主さんとすれ違うように外へ出てしまうケースも考えられます。

パニックになった犬や猫は普段とは違う行動を取ることがあり、自宅から離れた場所まで移動してしまう可能性もあります。逃げている途中で首輪や迷子札が外れてしまうこともあるでしょう。そんなとき、身元確認の手がかりになるのがマイクロチップです。

どこかで保護され、動物病院や自治体などでマイクロチップの識別番号が読み取られ、登録情報が確認できれば、飼い主さんのもとへ帰れる可能性が高まります。だからこそ、マイクロチップは平常時の迷子対策だけでなく、災害への備えのひとつとしても役立ちます。




首輪や迷子札も大切な身元表示



マイクロチップの弱点は、外から見ただけでは装着されているかどうか分からず、専用のリーダーがなければ識別番号を読み取れないことです。

災害時には多くの人や動物が避難し、混乱することも考えられます。保護されたペットが、すぐにマイクロチップを読み取れる場所へ連れて行ってもらえるとは限りません。そこで役立つのが、首輪や迷子札など、ひと目で確認できる身元表示です。

迷子札に飼い主さんの電話番号などを記載しておけば、保護した人がその場で連絡できる可能性があります。マイクロチップと首輪・迷子札にはそれぞれ異なるメリットがあるため、どちらかひとつではなく併用しておくと、より安心です。首輪や迷子札は経年劣化するため、文字が読めるか、破損していないかなどを定期的にチェックしておきましょう。

また、最近ではGPS機能を利用して位置情報を確認できるペット向けの機器もあります。脱走・迷子対策をさらに強化したい場合は、こうしたアイテムを検討するのもひとつの方法です。





災害に備えて今からできること


地震をはじめとする災害がいつ起こるかを正確に予測することはできません。 だからこそ、愛犬・愛猫を守るために、普段からできる備えを少しずつ進めておきましょう。

・マイクロチップの装着を検討する
2022年6月1日から、ブリーダーやペットショップなどの犬猫等販売業者には、販売する犬や猫へのマイクロチップ装着・登録が義務付けられています。一方、一般の飼い主さんが所有する犬や猫への装着は努力義務です。

・マイクロチップの登録情報を最新にしておく
マイクロチップは装着するだけでは十分ではありません。住所や氏名、電話番号などに変更があった場合は、登録情報の変更手続きを行いましょう。

・首輪や迷子札を着用する
飼い主さんへ連絡できる情報を記載し、定期的に文字の消えや破損がないか確認しておきましょう。



・愛犬・愛猫の写真を定期的に撮っておく
迷子になった際の捜索に役立ちます。顔だけでなく全身や毛柄、傷跡など、その子だと分かる特徴的な部分も撮影しておくとよいでしょう。

・ペット用の防災グッズを準備する
フードや水、常備薬、トイレ用品、リードなど、避難生活に必要なものを人間用とは別に準備しておきましょう。

・クレートやキャリーに慣らしておく
災害時の移動や避難生活では、クレートやキャリーを使用する可能性があります。普段から室内に置くなどして、「怖い場所」ではなく安心して過ごせる場所にしておくとよいでしょう。



災害が起こるかもしれないと日々不安に過ごすのではなく、できる範囲でしっかり備えておくことが大切です。

マイクロチップ、迷子札、防災用品、そして日頃からのキャリーへの慣れなど、ひとつずつ準備しておくことが、もしものときに愛犬・愛猫を守ることにつながります。 今できる備えを整えながら、目の前にある愛犬・愛猫との穏やかな毎日を大切にしていきたいですね。

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