命に関わることもある!?注意したい猫ちゃんの尿路疾患とは

猫の尿路疾患

猫ちゃんの尿路疾患、これから涼しくなってくると増えてくるかもしれません...

療法食を食べていても、どんなに生活に注意していても繰り返してしまう子が多く、悩んでいる飼い主さんも少なくないのが現状です。繰り返す原因がはっきりせず、生涯お付き合いしていくケースも。

今回はそんな尿路疾患の中で、特に緊急性が高く注意したい症状についてご紹介していきます!


目次
■下部尿路疾患とは
■緊急性が高い症状
■自宅での採尿方法
■予防はできるの?


下部尿路疾患とは

下部尿路疾患とは

ネット上でもよく目にする【下部尿路疾患】というのは、実は猫ちゃん達に起こるおしっこトラブルの総称です。膀胱炎、尿道炎、結石、膀胱腫瘍、さまざまな尿路疾患を全部ひっくるめた呼び方になります。

症状の再発率や頻度、程度は個々の猫ちゃんによって異なり、定期的に繰り返す子や冬時期に必ず発症してしまう子、季節の変わり目に症状が出やすいなどさまざまです。

尿路疾患は、症状によって命に関わる事もあるため、軽症でも必ず受診し、早期の治療を行うことが望ましいとされています。


緊急性が高い症状

緊急性が高い下部尿路疾患の症状

下部尿路疾患の中でも【おしっこが全く出ていない】という症状は緊急性が高い症状です。様子見はNG!症状に気が付いた時点で動物病院へ連れて行きましょう。

おしっこが出ない状態というのは本人が辛いだけでなく、おしっこに含まれるありとあらゆる毒素を体外に排出できない状態になっているということ。こうなってくると、まず一番にダメージを受けるのが腎臓です。

原則、症状が始まってから24時間以上経ってしまうと回復不可能なほど症状が進行すると言われています。

頻回少量でおしっこが出ているのか、一滴も出せずにいるのかご自宅で判別するのは難しいこともありますので、そんな時は迷わず受診しましょう!エコーや膀胱触診で尿が溜まっているか否かはすぐにわかります。


自宅での採尿方法

猫の自宅採尿

猫ちゃんのおしっこトラブルにおいて、飼い主さんの前に立ちはだかる大きな壁が【自宅採尿】の難しさです。

しかし、実際は猫ちゃんの自宅採尿はさまざまな方法があります。トイレの種類や愛猫の性格に一番合った採尿方法を採用しましょう。

ここでは代表的な方法をいくつかご紹介します。

お玉や紙皿をお尻下に差し込んで採尿
しっかりした量が取れる反面、お尻を地面にピタリと下げて排泄する子や警戒心が強い子にはやや不向きです。

ウロキャッチャーという、先端に採尿用スポンジがついたアイテムを使用してもOK!

■猫砂を極限まで減らし、尿が吸収される前に採取
猫砂を一握り程度の量のみいれておき、猫砂が尿を全て吸ってしまう前に素早く採取します。ある程度まとまった量をしてくれる場合は採取可能ですが、少量しか出ていない時は適しません。

猫 採尿の仕方

ペットシーツを裏返して採尿
いつものトイレにペットシーツを裏返して敷き、排尿してもらいます。裏面は吸収せず、弾いてくれるので採取もしやすいです。

■システムトイレの活用
システムトイレは、砂を通過して下のトレイにおしっこがたまるようになっています。トレイにペットシーツを敷かないでおけばトレイに尿がダイレクトに溜まり簡単に採尿できます。

■動物病院で採尿してもらう
どうしても自宅での採尿が難しい時は、動物病院でしてもらう事も可能。エコーで膀胱位置を確認しながら針を刺して採尿する【穿刺採尿】、柔らかいカテーテルを尿道から膀胱にいれて採尿する【カテーテル採尿】、膀胱を触診で圧迫しながら排尿を促す【圧迫排尿】などがあります。

ただし猫にかかる負担も大きく、状態によってできるものとできないものがあります。獣医師とよく相談のうえ決めましょう。

猫 カテーテル採尿

なお採尿したおしっこは、常温で放置しておくとどんどん細菌が増え正確な検査結果が得られないことがあります。密閉した容器にいれ、動物病院へ持参するまでは冷蔵庫で保管できると理想的です。

予防はできるの?

猫 尿路疾患 予防方法

原因がはっきりしないまま繰り返してしまう子も多い尿路疾患ですが、やはり自宅でのケアは必須です。

食事療法やしっかりした水分摂取量の確保、ストレスの少ない生活、サプリメントの活用など愛猫と飼い主さんが無理なくできるケア方法を獣医師と相談してみましょう。

また膀胱炎を起こしている猫ちゃんの中には、肉眼上は問題ないおしっこでも検査をすると血液反応が出ているなんてことがよくあります。

冬時期や季節の変わり目は、特におしっこトラブルが起きやすいタイミングでもあるため、採尿アイテムを常備しておき定期的に尿検査を受けるようにすると安心です。

少しでも異変を感じたら、悪化する前に受診しケアしてあげましょう!





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