愛猫の辛い口内炎。原因や治す方法はある?

猫の口内炎 様子見NG

猫の口内炎は、動物病院でも多く見られる病気の1つです。

私達に口内炎ができた時は辛いですが、長くても1~2週間ほどで完治します。しかし、猫の場合は人間とは異なり、治癒するまで時間がかかることや難治性の口内炎で治らない、繰り返し続けるというケースも少なくありません。

こうなってしまうと『食欲はあるのに食べる事ができない』『ヨダレが止まらない』など一緒に過ごす飼い主さんも見ていて可哀想になりますよね...。

そこで今回は、猫ちゃんが口内炎を起こしてしまう原因や治療や緩和する方法にスポットをあててまとめてみました。

目次
■猫の口内炎とは?
■口内炎が起きてしまう理由
■口内炎ができたときの症状
■治療の方法
■もしも口内炎になってしまったら




猫の口内炎とは?

猫の口内炎 放置すると危険

口内炎は舌や歯茎、頬の内側などに起こる炎症のことです。大きさは様々で潰瘍にようにただれてしまうこともあり、猫自身強い痛みを感じます。出血をともなったり、複数できたりする場合も。食事を思うように取れず深刻な事態になる事も少なくありません。


口内炎が起きてしまう理由

猫が口内炎になる原因は 対策について

口内炎ができてしまう理由は複数あります。

1つ目は、外傷など外的要因です。例えば電池、電気コードの誤食によって口の中が火傷を起こし口内炎につながってしまうケース。この場合、時間はかかりますがしっかりと治療を受ければ改善する可能性が高いでしょう。

2つ目は、歯石の沈着によって引き起こされる口内環境の悪化。歯石が増えていくと口内の細菌も増殖していきます。そうすると炎症が起きやすい状況になってしまうのです。

そして3つ目は、加齢や持病の発生、ウイルス感染によって免疫力の低下が起きてしまう時。口内にいる細菌と戦う事ができず、結果として口内炎へとつながります。

またこの他にもはっきりと解明されてはいませんが、自己免疫が過剰に反応することで口内炎ができてしまうとも言われています。


口内炎ができたときの症状

猫 口内炎ができて食欲が低下している

口内炎の代表的な症状は大量のヨダレ、出血、食欲低下、口臭です。

食欲がないのではなく、口が痛むあまり食べる事が出来ない状態となるために食事を口にはするものの飲み込めない、咀嚼時に痛みから鳴き声が出るといった症状が見られることも。長期間食事を取れずにいると、体重もどんどん減ってしまい毛艶も悪くなってしまいます。

また二次的な肝不全や腎不全に繋がってしまうケースもあるため、症状が出たときは速やかに受診しましょう。


治療の方法

猫が口内炎になった時は動物病院へ

口内炎の治療は大きく分けて3通りあります。

1つ目は、ステロイド薬や免疫抑制剤を使用した内科療法。注射を打つことで口内炎の改善が見られます。ただしこの治療は根治に至るものではないとされていて、効果も一時的です。

最初は一度の注射で数か月程度維持できていた子が、回数を重ねるごとに効果を持続できる期間が短くなっていくケースもよく目にします。年齢的に外科治療が難しい猫ちゃんの多くが、この内科療法を選択しています。

2つ目は口内の歯を全て抜く手術、つまり外科治療です。口内細菌は歯の表面だけでなく歯根(歯周ポケット)にも多く存在しています。これらを一網打尽にして口内環境を整えるために抜歯を行います。飼い主さんの希望も勿論考慮されますが、口内炎治療のためには全抜歯がベストとされています。

ただし全抜歯を行っても改善が見られない可能性もあるうえに、年齢的な部分や持病などがあり手術に踏み切れないケースも。

3つ目は、一部の動物病院で採用されている再生医療。間葉系幹細胞を用いた治療法で、外科治療が難しい子でも治療が可能とされています。ただし取り入れている病院はまだ少なく、まずは対応している病院探しから始めなければいけません。


もしも口内炎になってしまったら

猫 口内炎になってしまったら

口内炎のような症状が見られたときは、まずは動物病院を受診しましょう。猫ちゃん本人が強い痛みを感じている場合、数日の様子見は心身ともに大きなストレスとなります。また全く食事が取れない状況が3日以上続くのは大変危険

初期であれば内科治療でも十分な改善が見られることも多くあります。食べたいのに食べられない状況というのは、猫ちゃんだけでなく寄り添っている飼い主さんも見ていて辛いもの。できるだけ早く治療を開始し、その後の治療プランを獣医師と相談なさってくださいね。



関連ブログ
愛猫が発熱!自宅でできるお熱の測り方や発熱の原因とは?
猫ちゃんのニキビ、できてしまう原因や治療の方法とは?
愛猫家や妊婦さん必見!トキソプラズマ感染症って怖い?
お尻が臭い!?猫ちゃんの肛門腺は絞ったほうがいい?
猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介!
愛猫家さんは知っておきたい猫引っかき病!治療や予防の方法は?
猫の“しっぽ”の不思議!もしもケガをしてしまった時の対処法とは






▼ この記事を書いたのは ▼
クリックでライターの詳細がご覧いただけます。




ブログに戻る