ご近所でばったり野良猫に出会ったこと、皆様ありますよね。 野良猫、屋外飼育してされている猫ちゃんの数は東京都が推定数を試算しており、その数なんと都内だけで12万頭にも及ぶとされています。(平成29年度)
これだけの数がいれば当然、糞尿被害や繁殖問題など様々なトラブルが発生します。
そこで今回は野良猫にまつわるトラブルを対策も含めご紹介していきます。
敷地内での糞尿被害
野良猫トラブルで最も耳にするのは住宅の敷地内や公園での糞尿被害です。
過去には都内の砂場、その約半数が猫の糞尿からくる寄生虫に汚染されているという調査報告があがった年もありました。それでも公園などの公共施設は管轄している地区が定期的に点検、消毒を行ってくれます。
しかし、住宅の周りはご自身でケアするしかありません。
猫ちゃんの糞尿はマーキングも兼ねているため元々臭いがきつく、時間が経過することで更に悪臭が強まってしまいます。そしてその臭いを辿ってまた猫ちゃん達がマーキングしにくる、という悪循環が生まれるのです。
そこで対策方法として【入らせない】【残さない】【臭いを消す】がポイントです。具体例としては…
・敷地に入れないようネットやトゲ付きマットでガードする
・排泄物は見つけ次第処理、水で流す
・木酢液を希釈し散布する
・臭い残りがきつい場所にはハイターの希釈液を散布する
・置物や超音波の猫避けグッズを配置する
などがあげられます。
木酢液はホームセンターのガーデン用品売り場にありますのでチェックしてみてくださいね。なおハイターは人体にも猫ちゃんにも有害成分ですから、どうしても臭いが取れない場所にのみ使用し、使用後はしばらく立ち入れないよう工夫しておきましょう。
どんどん増えてしまう繁殖問題
猫ちゃん達は1回の出産で5頭前後の子猫を産みます。外猫ちゃん達の一生はとても過酷です。家猫ちゃんの平均寿命が15歳前後なのに対し、外で暮らす猫ちゃん達は5歳前後までしか生きることができません。
感染症や飢え、外敵からの攻撃、気温、交通事故、外にある全てがその命を脅かす脅威なのです。
野良猫ちゃんにご飯をあげたくなる気持ちもとてもよくわかるのですが、中途半端な優しさはかえって猫ちゃん達を過酷な環境に放り出すことになってしまいます。
この繁殖問題に歯止めをかけるには避妊、去勢の手術を行うしかありません。ご自身で保護し、手術を受けさせてからまた外に戻す。という方も多くいらっしゃいます。
このような場合は事前に動物病院にその旨を伝えておくと、手術の最後にお耳の端っこをカットし、誰が見ても手術済であることがわかるようにしてくれます。こうすると再び手術のために保護されてしまう事を防ぐことができます。
地域によっては猫ちゃんの避妊去勢手術に助成金を出している場所もありますので居住地区の役所で確認してみてくださいね。
野良猫を保護するときの注意点
野良猫ちゃんの保護は並大抵のことではありません。子猫であっても3か月以上の子猫であれば暴れて咬みつく可能性も大いにあります。成猫になると容易に触ることはできないかと思います。
このような時は、愛護団体や保護ボランティアさんの手が借りられないか聞いてみましょう。中には猫の捕獲機を貸してくれることもあります。
ご自身で保護される場合はケージ、バスタオル、軍手、洗濯ネットを用意し長そで長ズボンで挑みましょう。バスタオルを上からかけ、静かに抱き上げ速やかにケージに入れます。
この時に洗濯ネットに入れることができるとその後の動物病院での受診、処置がとってもスムーズに進みます。もちろん無理はせず、暴れたり逃げ出してしまう時は日を改めてください。
この時のポイントはとにかく物音を立てず、静かに行う事です。もし引っかかれたり、咬まれてしまった時は細菌感染を起こしてしまう可能性があります。様子を見ず、その日のうちに外科を受診なさってくださいね。
最後に
いかがでしたか?野良猫ちゃん達に何も非はないとわかっていても、糞尿被害には頭を抱えてしまいますよね。
もし野良猫ちゃんを保護する場合は手術後にリリースするのか、里親を探すのか、などその後のこともしっかり検討してから行動しましょう。
全ての猫ちゃん達が幸せな暮らしができるよう、対策を行い共存していけたらいいですね。