愛犬の可愛い寝顔、いつまでも見ていたいですよね。
でもなんだかいつ見ても寝てばかり…いくら可愛いとはいえ寝すぎなのでは?と心配になる方もいらっしゃるかもしれません。
ワンちゃん達にとって睡眠は心身の健康に大きく影響するものですが、そのサイクルや時間は人間と異なります。また寝言のように鳴いたり、走っているような動きをしたり、いびきをかいたり…まるで夢でも見ているの?と思う仕草をすることも!
そこで今回はワンちゃん達の睡眠事情についてご紹介していきましょう。
犬の適切な睡眠時間
ワンちゃん達の平均睡眠時間は約12時間。1日の半分は寝ているのが正常です。お留守番の間は寝て過ごすワンちゃんが多いのもうなずけますね。
ただし体格や年齢、運動量にも左右されるため、あくまで目安と考えましょう。
例えば子犬は15~20時間ほど眠るため1日中寝ている事も珍しくありません。人間の赤ちゃんと同じように月齢が浅いほど眠っている時間が長くなります。
また、シニアのワンちゃん達も年齢を重ねるにつれ睡眠時間が長くなり、最終的に18~20時間近く眠るように変化します。これも自然な現象なので大きな心配はありません。
ただし突然寝込み始めた、ぐったりしている、食欲がないというときは体調が悪いサインかもしれません。普段と違う点がある場合は、注意して見てあげてくださいね。
犬の睡眠サイクル
睡眠には浅い眠りで脳が覚醒状態の【レム睡眠】と深い眠りで脳も休息状態の【ノンレム睡眠】があります。人間はこの2つの睡眠サイクルを繰り返し、その割合は2:8、ノンレム睡眠の方がずっと長いのが特徴です。
これに対しワンちゃん達は、2つの睡眠サイクルを繰り返す点は同じですが、その割合が8:2。なんと人間とは真逆で浅い眠りであるレム睡眠がほとんどを占めているのです。
これは野生時代の名残りで、外敵の接近や周囲の異常にいち早く気が付くことができるため。浅い眠りでもしっかり体を回復させるため、その分、長時間の眠りを必要とすると言われています。
犬は夢を見る?
それでは、ワンちゃん達は夢を見るのでしょうか?
こればかりは聞くことができないので断言はできませんが、筆者が一緒に暮らしていた愛犬も寝言のようにフンフンと鳴いてみたり、ドッグランに行った日の夜は足が泳いでいたりと夢を見ているのかな?と感じるシーンが何回もありました。
人間が夢を見るのは眠りが浅いレム睡眠の最中。そう考えるとレム睡眠が大半を占めているワンちゃん達が夢を見ていても何ら不思議ではありませんね。
本来、夢というものは脳内にあるさまざまな情報を整理するために見ると言われています。
ワンちゃん達も、その日起きた楽しかったことや驚いたことを反芻しながら整理しているのかもしれませんね。時にうなされる事もあるかもしれません...。
しかし、四肢が突っ張るような動き、ガクガクと震えるような動きをしているときは痙攣発作の可能性もあります。判断がつかないときは動画に収め、獣医師に見てもらうと安心です。
いびきをかくのは普通の事?
ワンちゃんの中には人間に負けず劣らずのいびきをかくような子もいます。
いびきは気道や鼻、空気の通り道が狭くなることで起こる現象で、先天的に鼻腔が狭いフレンチブルドックやボストンテリアなどの短頭種のワンちゃん達によく見られます。
その他にいびきをかく理由としては以下のような事にがあげられます。
・深い眠りにつき筋肉がゆるんだことで気道が一時的に狭くなっている
・シニア期に入り筋肉が衰えたことで気道が狭くなっている
・肥満により気道が潰されてしまっている
・気道周囲に腫瘍がある
なかには無呼吸症候群になってしまう子や、チアノーゼを起こしてしまうケースもあります。
突然いびきをかくようになった、苦しそうにしている、どんどんひどくなっている場合は、一度動物病院を受診しましょう。
良質な睡眠をとってもらうために
ワンちゃん達が好む寝床にはいくつかの条件があります。
・薄暗く、囲まれた場所
・フカフカした素材で安心する香り
・人間の動線から外れた静かで清潔な場所
もちろん飼い主さんと一緒が1番!という子もいるので一概にはいえませんが、寝床作りの際はぜひ参考にしてみてください。
良質な睡眠は心身の健康につながります。愛犬が安心して眠れるよう、しっかりサポートしてあげましょう。