私が勤務する動物病院は予約制です。飼い主さんからお電話を頂いて受診日や時間を決めるのですが、混み合っているシーズンはご希望の日程で予約を受けられないこともあります。そんな中、どれほど病院が混み合っていても、その症状ならば今すぐに来てもらわないと!と緊張する主訴や症状があるんです。
そこで今回は動物看護師が思う緊急性の高い主訴についてご説明していきます。
誤食
中毒性がある食べ物や植物、詰まってしまう可能性があるおもちゃや雑貨、人間の薬、ペット達が思わぬものを口にしてしまったというお電話は、時間を問わずすぐの来院をお願いする主訴のひとつです。
というのも吐かせる処置ができるのは誤食してから約1時間30分後まで。それ以上経過すると異物が胃より先に進んでしまっていたり、毒素が体内に吸収されている可能性が高くなります。
吐かせる処置や血液検査、点滴など誤食においては処置が早ければ早いほど経過がいいため、予約の空きを待たずすぐに来院していただきます。誤食後時間が経過してしまっていても慌てずに。まずは電話で誤食した物、サイズ、時間、今の症状を伝え病院スタッフの指示を仰いでくださいね。
熱中症
初夏から真夏にかけて熱中症を疑うような症状が出ている子は、最優先でご案内します。熱中症は発症から時間が経つほどさまざまな臓器がダメージを負い、あっという間に命に関わる深刻な状態まで進行するためです。
ヨダレが出ている、体が熱い、ハアハアしている、震えが止まらない、血便や血尿が出たなど本人に出ている症状だけでなく、お留守番中に空調が切れていた、散歩から帰宅したら様子がおかしいなど、熱中症になりやすい環境にいたかどうかも非常に重要な情報となります。
多飲多尿

多飲多尿は腎不全や子宮蓄膿症をはじめ、あらゆる疾患で見られる特徴的な症状です。今すぐではありませんが、少なくても数日中にはいらしていただきたい主訴です。
飲水量を測っていないおうちでも、おしっこの色が透明に近いようであればお水をたくさん飲んでいるサインとなりますので、早めの受診をご検討ください。
排尿困難

おしっこが出ていない、とうのもドキッとする主訴。これは【全く出ていない】のか【少しずつしか出ていない】で緊急性が少し変わってきます。
全く出せていない場合は尿毒症になり、命に関わる危険性が高いためすぐにご来院いただきます。少しでも出せている時は膀胱炎という可能性もあり!ただどちらにしても本人がとてもしんどい状況にあるので、少なくとも当日中には受診するようにしましょう。
陰部から排膿

避妊手術を受けていない女の子で、陰部から排膿しているという時は子宮蓄膿症を発症している可能性があるため、できるだけ早くご来院いただきます。場合によっては手術をすることになるためその後の予約を調整することも。
排膿以外にも多飲多尿といった症状が出ているか、最終ヒートがいつだったのかというのもポイントとなる情報です。 
いかがでしたか?
もちろん上記以外の症状でもペット本人がしんどそう、痛そうということであればできる限り早くお越しいただきたいです。まれに症状が出てから1~2週間様子を見ていたという方もいらっしゃるのですが、経過が長引くほど治療も長引いてしまうと考えましょう。
また緊急性の高い症状が出るとすぐにでも病院へ!と焦ってしまいます。まずは一呼吸おいてかかりつけに電話をかけてください。これは飛び込み受診したものの、かかりつけでは受け入れできない症例だったという場合タイムロスになってしまうからです。
病院と連携を取りながらペット達の健康を守っていきましょう。