「主従関係を築く」は間違い!?ワンちゃんのしつけ最前線



さまざまな価値観が目まぐるしくアップデートされていく昨今、ワンちゃんと飼い主さんの関係も昔とは大きく変化していますよね。 「ペットは家族」という価値観が高まっているのにもかかわらず、「ワンちゃんと飼い主さんはしっかりとした上下関係を築くことがしつけの基本」という考え方は現在でも深く浸透しています。

しかし最新の研究では、そもそもワンちゃんに主従の概念はなく、飼い主さんが上下関係を築こうと理不尽に厳しくすることでかえって信頼を失い、ワンちゃんに悪影響を及ぼす可能性が高いことがわかってきているのです。

そこで今回は、ワンちゃんのしつけの最前線をチェックしていきたいと思います♪


目次
■なぜ「主従関係が必要」という説が広まったのか
■オオカミにも上下関係は存在しない!?
■「上下関係をわからせる」しつけが生む弊害
■体罰はNG!対等に愛情をはぐくんで




なぜ「主従関係が必要」という説が広まったのか



そもそも、なぜ「ワンちゃんには上下関係が必要」という説が広まったのでしょうか。

それは1980年代、アメリカのドッグトレーナーであるテリー・ライアンが、ワンちゃんの先祖であるオオカミの研究を参考し、トレーニング方法を編み出したことがはじまりとされています。

1990年代にはこの考え方が日本でも広く流布されるようになり、現在まで深く根付くスタンダードなしつけ方法となったのです。



オオカミにも上下関係は存在しない!?



当時のオオカミ研究では、1匹の強いオスオオカミが群れを率いるリーダーとなり、ほかのオオカミが彼に従うことで秩序が保たれると考えられていました。しかし、その説は1999年にはっきりと否定されています。

異なるコミュニティのオオカミが一か所に集められた飼育下の特殊な環境においては、強いオオカミがリーダーとなって全体を統率する姿が認められました。しかし、野生のオオカミは家族で協力し合って生活しており、そこに上下関係などないことがわかったのです。

私たち人間も、職場での人間関係と家族とのかかわり方はまったく異なるものですよね。そして私たちがワンちゃんとの関係に求めるものは、お互いが対等に信頼しあう家族としてのつながりです。



「上下関係をわからせる」しつけが生む弊害



ひと昔前は、飼い主さんがワンちゃんと取っ組み合いの喧嘩をし、力づくで上下関係をわからせていたというエピソードを聞くことも少なくありませんでした。 しかし、そういった経験はワンちゃんの警戒心や不信感に直結します。

深くトラウマになってしまった結果、攻撃的な性格になってしまったり、なかなか指示を聞いてくれなかったりと問題行動が続く原因になることもあるのです。



また、叩いたりマズルを掴んだりといった体罰的なしつけは、飼い主さんにとってもワンちゃんにとっても深いストレスが掛かります。

よかれと思い、心を鬼にしてワンちゃんに厳しくしていた飼い主さんも多いでしょう。しかし、ワンちゃんにとって唯一の居場所である飼い主さんとの生活が、恐怖やストレスで支配されてしまうのは悲しいですよね。



体罰はNG!対等に愛情をはぐくんで



ワンちゃんと主従関係を築かない暮らし方は、決して「しつけをしない」というものではありません。 人間社会で生活を行ううえでトレーニングは必要不可欠なものです。

体罰や無理強いをすることなく、できたら褒める、問題行動があるときは他の行動へ誘導するなど敬意を持った接し方が大切です。 叱るときも恐怖心をあおるものでなく、「ダメ」「ノー」など短い言葉で冷静に呼びかけるといいでしょう。

家族として信頼しあって暮らしていくために、正しいしつけの方法を学び、ワンちゃんとのかかわり方をいま一度見直してみてくださいね。

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