全猫ちゃん共通!年齢や猫種に関係なく発症しやすい疾患とは?



現代の猫ちゃん達の平均寿命は約15~16年。人間に換算すると赤ちゃんが80歳になるくらいの時間です。

そんな猫ちゃんの生涯の中には【かかりやすい病気】というものがいくつか存在します。生まれ育った環境や親猫からの遺伝子、猫種によって好発疾患や体の強さは異なりますが動物病院で勤務していると、それらに関係なくどの猫ちゃんにも共通して起こりやすい病気があることを実感します。

そこで今回は日々の診療の中でよく目にする猫ちゃんの病気についてまとめてみました!

目次
■結膜炎
■歯肉炎や口内炎
■腎不全
■尿路疾患
■いかなる異常も早期対応がポイント


結膜炎



まぶたの裏側にある結膜が炎症を起こす病気で、猫ちゃんによく見られる疾患のひとつです。繰り返してしまう子も多く、進行するとどんどん回復が遅れてしまうので早期対処がポイントとなります。

猫ちゃんの結膜炎はアレルギー性、外傷や異物による非感染性、そして感染性の三種類。感染性の場合は他の猫ちゃんに移してしまう危険もあるため同居猫ちゃんがいるおうちでは隔離対応が必要です。アレルギー性は目ヤニが割と少なく、非感染性や感染性のときは目が開かなくなるほどの目ヤニが出る傾向にあります

涙が多い、目の周りが腫れている、目ヤニが出ている、目を気にするなどの症状が見られたら早めに受診しましょう。


歯肉炎や口内炎



口内トラブルはシニア期の病気と思われがちですが、5歳前後のアダルト期に入った猫ちゃん達にもしばしば見られます。

歯肉炎は歯石が原因で歯茎が炎症を起こしてしまう病気。進行すると歯のぐらつきや強い痛みを感じ食事が取りにくくなってしまいます。重度の場合は歯を全て抜く処置が必要になる事も。しかし、猫ちゃん達は歯磨きをするのがなかなか難しいのが現実です...。サプリメントや食事で予防していけるといいでしょう。

また同じ口内トラブルとして口内炎があげられます。こちらは歯石の沈着に加え、免疫力の低下が原因のひとつ。感染症が引き金になる事もあります。

よだれが出る、食欲が落ちる、口を気にするといった症状があるときは要注意!かかりつけでの口内チェックをお勧めします。


腎不全



某ペット保険会社が公表しているデータによると、猫ちゃん達の保険請求理由の第1位になっているのが慢性腎不全です。さらに、15歳の猫ちゃん全体を見ると、約20%が腎不全を発症しているともいわれています。

猫ちゃんが腎不全になりやすい明確な原因はまだ解明されていませんが、日常生活を送る中でも腎臓に負担がかかりやすい体質であると考えられています。腎臓の機能は一度失われると元に戻すことができないため、治療の目的はこれ以上悪化させないよう、進行をできるだけ緩やかにすることになります。そのため、腎不全は早期発見・早期治療の開始が非常に重要です。

ただ、私が動物看護師になった18年前と比べても猫ちゃんの腎不全治療の水準はグッと上がっています。内服薬の選択肢も増え、サプリメントも質が良いものが多く流通するようになりました。更に早期の腎不全をキャッチできる検査マーカーも一般的になり、全ての猫ちゃんが手厚い治療を早い段階から受けられるようになっているんです。

飲水量や尿量の増加がある子はできるだけ早く、そうでない子も定期的に血液検査を受けておくと安心ですね。


尿路疾患



猫ちゃん達とは切っても切り離せない病気が【尿路疾患】。膀胱炎に始まり、膀胱結石、尿道結石など、時には命に関わることもある病気です。

オスの尿道はメスより狭いため結石による閉塞を起こしやすいという特徴があります。尿路疾患は飲水量が減りやすい冬に増える傾向がありますが、実際には1年を通してよく見られる病気です。予防と管理のポイントは、飲水量と食事。毎日しっかり水分が取れているかを意識してチェックしてあげましょう。

1度尿路疾患になると、繰り返してしまう子も少なくないため、専用の療法食を検討してみてください。また、ストレス性の膀胱炎になる子も多く環境や生活への配慮も重要になってきます。お引越しやお孫さんの帰省、近隣での工事、生活に何か変化が起きたときは注意深く見守ってあげましょう。



いかなる異常も早期対応がポイント



いかがでしたか?今回あげた疾患は、1日診療をしていれば必ずどれかは遭遇するほど、非常に身近な病気ばかりです。

病気になってしまうこと自体は生きていれば当然です。それも私たち人間の何倍ものスピードで年を重ねていますから、何かしらの異変は起こるものと考えておきましょう。その時に重要になるのは、いかに早く異常を察知し治療を始めてあげられるかです。

早期に発見できればできるほど、治療の選択肢も多く残されています。病院が苦手な猫ちゃんを頻繁に健康診断へ連れて行くのは難しい場合もあるかと思います。だからこそ、日々のおうちでの様子観察を大切にしつつ、半年から1年に1度の定期検診を目安に、愛猫の健康を守っていきましょう。

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