愛犬は入院生活をどう過ごす?1日の過ごし方や夜間の対応とは

愛犬の入院

皆さんは愛犬を動物病院に預けた経験はありますか?

ペットホテルや併設のサロンなら…という方が多いかもしれませんね。ですが動物病院の中で預かり数が多いのは、やはり【入院】になった子達です。

入院になる理由は病気や手術、ケガ、検査のためなどさまざま。年齢も幅広く子犬からハイシニアのワンちゃんまでいます。

なかには、今までお泊りをしたことがない…なんて子も。

飼い主さんとしては入院中どのように過ごし、夜間はどう対応されているのか心配ですよね。そこで今回はワンちゃんの入院生活についてご紹介していきたいと思います。


目次
■理由によって入る入院室が違う?
■入院中のスケジュール
■面会は可能?何回行ってもOK?
■入院中の食事や散歩はどうなるの?
■夜間は無人になる?
■動物病院と連携を取りながら過ごしましょう


理由によって入る入院室が違う?

愛犬の入院生活

動物病院の規模にもよりますが、入院の理由や状態によって入る入院室を分けている病院もあります。以下はあくまで一例ですが、参考にしてみてくださいね。

【感染隔離室】
寄生虫や感染症など他の動物にうつる病気を持っている子たちが入る入院室です。
1日を通して処置をするスタッフを限定し、物品も全て専用のストックから使用、院内で感染が拡大しないよう細心の注意が払われます。

私が過去に勤めていた動物病院では、完全に分断された小部屋に数部屋の入院室と小さな処置台、流し台があり、そこで点滴や注射といった処置を行っていました。

【ICU】
室内の酸素濃度や温度、湿度が調整可能な入院室です。

術後や呼吸状態が悪い子たちが入るお部屋で、体にかかる負担を最小限に留めながら治療を進めていくためのものです。

【一般入院室1】
ICUに入るまでではないものの症状が重い子や、頻回な処置がある子が入る入院室で、スタッフの目が常に届いている場所に設置されています。第一入院と呼ぶ病院も。

【一般入院室2】
ある程度症状が緩和してきた子たちが入るお部屋で、第一入院室から移動になってくる子も。

もちろんスタッフの目はありますが、広さや静かさが確保されリラックスして過ごせるようになっています。

上記はある程度の規模がある病院での一例ですが、例え小さな動物病院でも入院室は異変があった時にすぐ対応できる場所にされています。


入院中のスケジュール

犬の入院 スケジュール

入院中は外来が始まる前の朝処置、そして夕方に行う夕処置をメインにスケジュールを組み立てる病院が多いです。

処置の内容は体温や心拍、呼吸数の確認、注射やお薬の投与、消毒や包帯交換など。これに加え日中は点滴を流す、寝たきりであれば体位変換する、血糖値を測るなど適宜必要な処置をプラスし、全スタッフで情報を共有します。

複数獣医師がいる病院では、担当医が入院中も見る事が多いですが、休日は引継ぎを受けた他の獣医師が担当することもあるでしょう。


面会は可能?

愛犬の入 面会

入院中の面会が可能な病院がほとんどです。

食欲がない子でも飼い主さんとの面会中に食事を出すと食べてくれるケースも多いため、スタッフとしてもぜひお越しいただきたいところです。

院内がバタつく処置の時間や手術時間、休診時間は避けた方がゆっくり獣医師から説明を聞けるでしょう。面会時間を決めている病院が多いので事前に確認しましょう。


入院中の食事や散歩はどうなるの?

犬の入院中の食事

入院中の食事は獣医師の指示のもと作られます。療法食を出す時もあれば、とにかく食べてくれる事を優先したメニューを出すことも。

私の勤務している病院では、既製品のフード以外にもスタッフが鶏肉や豚肉を湯がいたり、そのゆで汁でドライをふやかしてみたりと試行錯誤しています。

入院中はお散歩に行けないと思っている飼い主さんも多いのですが、閉塞的な入院生活の中でお外の空気を吸う時間は貴重なリフレッシュタイム!獣医師のゴーサインがあれば点滴を簡易的に腕に止め、短時間ですがお散歩も可能です。


夜間は無人になる?

愛犬の入院 夜間

残念ながら夜間は無人になる病院の方が多いでしょう。

状態が良くない子がいればカメラを設置しオンラインで様子を見る、数時間おきに見回りに来る、スタッフが泊まり込むなどで対応します。

しかし、スタッフ数が少ない動物病院だと限界があるのが事実です。

私が現在勤めている病院では夜間は無人になる旨を伝え、一時帰宅する選択肢も用意しています。また、過去24時間診療の動物病院で勤務していたときは、夜勤中に急変してしまうワンちゃん達をたくさん見かけてきました。

まずは入院する病院の夜間体制を確認し、愛犬の状態や急変時にどう対応するのがベストかを担当獣医師とよく相談してくださいね。


動物病院と連携を取りながら過ごしましょう

動物病院 入院


体調が悪い愛犬を一人残して帰宅しなくてはいけない飼い主さんの不安は計り知れません。治療にために仕方ないとわかっていても、愛犬が感じる寂しさを考えると心配になってしまいますよね。

入院治療を行うにあたり、もし不明な点があれば遠慮せずスタッフに確認してください。

動物病院側には治療の内容や入院のスケジュール、費用の詳細などワンちゃんに関わる全てのことをきちんと伝える義務があります。

日々体調は変化しますので毎日連絡を取り合い、時に直接話をしながら連携をとっていきます。愛犬の回復を目指し、病院スタッフと一丸になって治療に挑んでいきましょう。

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