自由気ままで愛らしい猫ちゃんたち。そののんびりとした振る舞いに、心が癒される方も多いのではないでしょうか?
近年は予防医療の進歩やフードの品質向上により、猫の平均寿命は16歳前後まで延びています。なかには20歳を超えても、毛並みが美しく健康的な体型を保つスーパー猫ちゃんに出会うことも。まさに、かけがえのない人生のパートナーですね。
これから猫ちゃんを迎え入れる方も、すでに一緒に暮らしている方も、長く幸せな時間を共に過ごすために、必要な費用の総額を把握し、しっかりと準備を整えておきましょう。
猫ちゃんと暮らすための初期費用
猫ちゃんがおうちにやってくる前に揃えておきたいものや、その初期費用平均内訳は以下になります。
・猫トイレ/猫砂(1万円)
・食器/フード(1万円)
・キャリーケース(5千円)
・首輪(3千円)
・爪とぎ(3千円)
・自宅環境整備(1万円)
総額およそ4~5万円ほどと考えておきましょう。
猫トイレは自宅内に複数設置する形がベストです。猫砂タイプやトレイタイプ、飛び散らないドームタイプなど使いやすいものを検討してみてください。
食器やフードはブリーダーさんやペットショップで使っていたものを参考に購入すると、猫ちゃんが受け入れやすく安心です。コンセントカバーやコードの目隠し、危険な場所へのゲート設置といったご自宅内の点検も忘れずに行いましょう。
さらに猫ちゃん本人の生体価格が加わります。
血統がある猫ちゃんは20万~50万円で生体販売されていますが、シェルターや保護猫団体出身の猫ちゃんもワクチンやマイクロチップ代に5~10万円の費用がかかってきます。
お迎え後あまり時間をおかず避妊や去勢、ワクチンが必要となりますので50~80万円は用意しておく必要があるでしょう。
最低限でもかかる費用と内訳
ではお迎え後コンスタントにかかる費用はどれくらいでしょうか?
健康で病気をしなかったケースで考えてみます。
・避妊(去勢)手術…5~10万円
・混合ワクチン…7千円/回
・ノミ、ダニ、フィラリア予防…2万円/年
・フード…3万6千円/年
・トイレ用品…5千円/月
・消耗品…3万円/年
・爪切りや肛門腺などのお手入れ費用…2千円/月
避妊や去勢は生涯で1回だけ、予防医療は毎年なので16年で総額250万円程の金額になります。ペット保険や定期的な健康診断を希望する方は、別途用意しておきましょう。
イレギュラーに発生する費用とは?
上記の他、忘れてはいけないのが医療費です。
下痢や嘔吐といった一時的な病気もあれば、糖尿病や腎不全など生涯お付き合いが必要になる病気もあります。特にシニア期に入ると多くの猫ちゃんに持病が見つかり、何らかの形で治療が必要になってきます。
数千円から数十万、時に100万円を超える医療費がかかることもあるでしょう。当然健康で病気知らずのまま寿命を全うする子もいますが、予測できないためいざという時に焦らないよう心構えだけはしておくべきです。
その他避けて通れないのは空調費。暑さに強いと言われる猫ちゃんですが近年の異常な暑さには耐えられません。
お留守番時も冷房や扇風機はつけっぱなしとなりますので、電気代がかかることも念頭に入れておきましょう。
費用だけでなく、飼育環境の考慮も忘れずに
猫ちゃんが家にやってきたその日から、虹の橋へ旅立つその日まで、不自由のない暮らしをさせてあげるだけの経済的余裕は必要です。
費用面以外で考えておきたいのは環境の変化に関して。嬉しいことに20年以上愛猫と連れ添う事になるかもしれません。それだけの時間があれば飼い主さん自身の年齢や生活環境も大きく変わる事かと思います。
0歳だった赤ちゃんが20歳の成人に成長するほどの時間、何か予想外の出来事があっても猫ちゃんが路頭に迷う事がないよう考えておかなければなりません。ご家族皆さんで話し合っておくと安心ですね。
準備が整ったあとは、自由な猫ちゃんとの生活を存分に楽しむのみです!猫ちゃんのペースに振り回されるのもまた1つの醍醐味。ぜひ素晴らしい猫ライフを過ごしてくださいね。