びっくり仰天!動物病院エピソード~生命の不思議編

犬の出産

動物病院にいらっしゃる様々な患者様とお話する時間は、私たちスタッフにとって大変楽しい時間です。

新しい家族が増えたとき、心配事があったとき、ご相談頂けることは嬉しいことですし解決した時は一層喜びを感じます。

今回はそんなスタッフがつい笑顔になってしまった病院エピソードをご紹介します。

新しい家族を一頭迎えたはずが…

保護犬の妊娠エピソード

先住犬を老衰で亡くされた飼い主さん。気持ちが落ち着いた頃、ご家族とご相談のうえ新しい家族を迎え入れる事を決心されました。

新しく家族となったのは元繁殖犬で、保護された経歴をもつ女の子のワンちゃんです。とても小柄で臆病な性格でしたが、飼い主さんご家族がとても温和で優しい方だったこともあり、少しずつ新しい生活になじんでいけたようです。初日にワンちゃんを連れご挨拶に来ていただき、スタッフも大変嬉しく思っていました。

ところが1週間ほどすると打って変わって体調が悪いとご来院されたのです。食欲が落ち、動かない。そしてお腹が腫れているというのです。

お腹の腫れは重篤な病気のサインということもあります。早速エコーでお腹の中を確認しようと仰向けの姿勢になってもらいました。

すると…

エコーをあてた院長が一言『おめでとうございます。赤ちゃんです!!』

飼い主さんはびっくり仰天。

どうも保護された時点で妊娠していたようで、気が付かれないまま譲渡されたようでした。あれよと言う間に出産の日が訪れ無事に2頭の赤ちゃんを出産。

今まで繁殖犬だったため出産した我が子とすぐに離ればなれにされていたワンちゃんでしたが、その後3頭で仲良く一緒に暮らすことができ、すっかりお転婆さんに成長してくれました♪

5頭妊娠していたはずが…

犬の出産エピソード

ダックスフンドのカップルを飼われていた飼い主さん。2頭はとても仲が良く、妊娠したようだとご来院いただきました。

ダックスフンドは難産になる事も多く、帝王切開になることも少なくありません。飼い主さんはお仕事がお忙しいため予定日前後は出産管理として入院をご希望されていました。

小型犬の平均妊娠頭数は3~4頭です。助産につくスタッフも必要ですから出産前にエコーとレントゲンにて頭数の確認が行われました。お腹の中には小さな赤ちゃんが沢山いるようで、重なって写る事もあり正確な頭数はわかりませんでしたが、どうやら5頭、もしくはそれ以上いるようでした。

そして予定日前日に入院、予定通りに陣痛が来ました。とても頑張り屋さんでスタッフの手も借りず、出産してはすぐに赤ちゃんの処理を自分でこなしていきます。

ところが5頭目が出てきたあとも出産が終わる気配が一向にありません。1頭、また1頭と次々に子犬が誕生します。

そして最終的に生まれた頭数はなんと…9頭!みんな元気いっぱいです。

お世話で忙しいママと元気いっぱいの9頭の子犬ちゃんは、しばらく病院にお泊りです。すっかりスタッフはメロメロになってしまい出勤時、退勤時、夜勤時にはみんながこぞって大家族のもとへ通うようになりました。

その後、みんな仲良く新しいおうちで賑やかに暮らしています!とご報告をいただきました。


お兄ちゃんになったワンちゃん

赤ちゃんと犬

お次はご夫婦にとても可愛がられていた男の子のチワワです。お二人の愛情を一心にうけてスクスク育っていましたが、ある日家族が増えることになりました。そう、お二人のお子さん、人間の赤ちゃんです。

実はこのチワワちゃんちょっぴり噛み癖がありヤキモチ焼きな性格で、ご出産前から飼い主さんは心配されているようでした。少しずつ接触させてみてくださいね、とお話していたのですが産後はやはり中々ご来院できず、半年ほどたってようやくお会いすることができました。

すると最初はヤキモチを焼いていたチワワちゃんがすっかりお兄ちゃん化しているというではないですか!お布団を運んであげたりおもちゃを貸してあげたりと大変微笑ましい成長を遂げていました。

その後、赤ちゃんが動ける時期になると、おやつを奪われたり、叩かれたり(赤ちゃん本人は撫でているつもりなのでしょうね)とどうやらお兄ちゃん業も大変なよう。

ご来院頂くときはチワワちゃんが主役、お母さんを独り占めできることもあり以前よりスタッフにも友好的になってくれた、というオマケが付いてきました。今ではすっかり遊び友達として仲良くしているようです♪


不測の事態が起きたときはまずご相談ください

ペットの不調はすぐに受診

今回はどのケースも素敵な結果に終わりましたが出産など新しい家族が増えるときは不測の事態が起こることも想定されます。そんな時は悩むより先に動物病院へご相談くださいね。

特に出産は人間同様命がけですから、飼い主さんと病院スタッフが連携しておくことが大切です。どんな些細な事でも不安な時は動物病院を頼ってくださいね。



▼ この記事を書いたのは ▼
クリックでライターの詳細がご覧いただけます。



Back to blog