実は猫ちゃん達にも猫風邪と呼ばれる病気が存在します。
人間と同じようにウイルスに感染し発症してしまうこの病気ですが、きちんと対策することで未然に防ぐことも可能です。
猫風邪とは
猫ちゃんがウイルスに感染し、鼻水や咳、発熱など人間の風邪とよく似た症状が出ている状態を総称して猫風邪と呼んでいます。
免疫力が弱い子猫や、ワクチン接種をしていない野良猫に多く見られ、感染したウイルスの種類によって【猫ウイルス性鼻気管炎】【猫カリシウイルス感染症】と分けられます。
ただし、同時に感染しているケースもあること、出ている症状に対しての治療がメインになることからウイルス判定はせず治療を進めていくことが多いでしょう。
猫風邪の症状
【猫ウイルス性鼻気管炎】
ヘルペスウイルスが原因となる病気で代表的な症状はくしゃみ、鼻水、発熱、目ヤニ、目のしょぼつきなどがあげられます。目が開かなくなるほどの目ヤニが出てしまう事も。
【猫カリシウイルス感染症】
カリシウイルスに感染することで発症する病気です。猫ウイルス性鼻気管炎と症状はほぼ同じですが、こちらは口内炎やヨダレなどお口の症状が出るのが特徴的です。口内の痛みや鼻の不調から食欲不振になる猫ちゃんも多く見られます。
上記二つは症状が無くなっても体内にウイルスが残留し、一度は改善しても免疫力が低下している時に再び症状が出てきてしまうケースも少なくありません。
本来は命に関わる病気ではありませんが子猫やシニアの猫ちゃんが感染すると、重症化や治療が長期化してしまうことがあるため、症状が出始めたらすぐに動物病院にかかることが大切です。
治療方法やかかる費用
軽度の場合には抗生剤や点眼薬で対症療法を行います。
食事が取れないようであれば注射での治療が優先的に行われるでしょう。1回あたりの治療費は約5,000円前後となります。
重度の場合には免疫力をあげるインターフェロンという注射薬が使用されます。やや高価な薬剤ですが、数日続けて注射することが理想的と言われており、治療費は1回辺り10,000円前後がかかってきます。
予防するには
予防策として最も有効な方法は混合ワクチンを接種することです。
感染の可能性がゼロになるわけではありませんが、万が一感染しても重症化を防いでくれます。
ヘルペスウイルスやカリシウイルスは非常に感染力が強く、あっという間に広がってしまう厄介者です。特に野良猫ちゃんはウイルスを持っている可能性が高いため接触するとうつってしまうかもしれません。
また多頭飼いの場合、毛繕いや食器、トイレの共有で広がってしまう可能性もあります。怪しい症状が出始めたときは他の猫ちゃん達から隔離しすぐに、動物病院へ連れて行ってあげましょう。
少し可哀想ですが獣医師のお墨付きがもらえるまでは完全隔離の生活が安心です。
混合ワクチンには身近な感染症から猫ちゃんを守ってくれる効果があります。定期的な接種を行い安全な生活環境を整えてあげましょう♪