突然ですが、皆さんは猫ちゃんをお風呂にいれたことはありますか?
定期的にトリミングが必要なワンちゃんに対し、猫ちゃんは専用サロンも少なく、トリミングのイメージはないかもしれません。そもそも入浴は必要なのでしょうか?爪切りや耳掃除が自宅でできないときの依頼先は?
今回は疑問の多い猫ちゃんのお手入れについて、詳しくご説明していきます!
猫にお風呂は必要?
結論からお伝えすると、猫ちゃんにお風呂は必要ありません。なぜなら、もともと体臭がほぼ、綺麗好きな動物なため。
猫ちゃんの舌は少し特殊な作りになっていて、糸状乳頭(しじょうにゅうとう)という小さな突起がたくさん生えています。これがブラシの役割を果たし、自身で体を舐めるグルーミングをすることで体の汚れを落としているのです。
さらに唾液が殺菌作用を担うため、お風呂に入らなくても清潔な体を保てるというわけです。
また水を嫌う子も多いため、お風呂が大きなストレスになってしまう可能性もあります。シニアになってくるとグルーミングが上手にできず、毛質が悪くなる子もいますが、だからといって無理にお風呂に入れるのは危険!
なお皮膚疾患がある子は、獣医師から入浴の指示が出るケースもあるでしょう。もちろん、治療の一環としてシャンプーが必要になった場合は、お風呂に入れてあげてくださいね。
デイリーケアの種類や頻度とは
猫ちゃんのお手入れには、以下のようなものがあります。愛猫に合わせ、必要なものを適宜行ってあげましょう。
●爪切り
猫ちゃん達の爪は放っておくと長く鋭くなっていきます。
外で暮らしている場合は獲物を狩る、木に登る、喧嘩をする、など鋭い爪が必要になります。しかし、家猫ちゃんの場合、家具を傷つけてしまったり、飼い主さんやお子さんにケガをさせてしまうなどデメリットが多いため定期的にカットしてあげたほうがいいでしょう。
頻度は3週間~月に1回程度。根元は血管が通っていますので先端部分のみをカットします。
●肛門腺絞り
お尻の下部分4時と8時の方向に肛門腺という袋状の臭腺が存在しています。この袋の中には独特な臭いの液体が貯留しており、その役割は主にマーキング。お尻を嗅ぎ合うのはこの臭いで自己紹介しあっているようなものなんです。
本来この肛門腺液は排便時に少しずつ排出されるのですが、なかには人の手で絞り出してあげないと出せない子もいます。頻度は月に1回が目安、ただし体質によるところが大きいので臭いが気になる、お尻を気にしてこするといったサインが見られたときは絞ってあげましょう。
■関連ブログお尻が臭い!?猫ちゃんの肛門腺は絞ったほうがいい?
●耳掃除
耳を覗いて汚れが目立つようであれば、それは耳掃除のタイミングです。
湿らせたコットンで優しくぬぐうだけでOK。耳の中まで汚れているようであれば、綿棒にコットンを巻き付け、専用クリーナーでお掃除してあげてください。
耳の中の皮膚は薄くデリケートなので、綿棒をそのまま入れると傷がついてしまうので要注意!頻度は月に1度で十分です。
あまりにも臭いや汚れが気になる時や、お掃除したのにすぐ汚れてしまうという時は外耳炎になっている可能性があります。自宅ケアはせず、病院を受診しましょう。
●ブラッシング
実は短毛の猫ちゃんでもブラッシングが必要です。
前述したように自身でグルーミングを行いますが、それだけでは落としきれない汚れや、抜けるべき死毛を人の手で綺麗にしてあげると抜け毛が減り、艶の良い被毛を保つことができます。
特にグルーミングが苦手になってきたシニアの猫ちゃんには積極的にしてあげたいですね。頻度は毎日でもOK。ただし1回5分程度に収めてください。ブラッシングが嫌いな子でも週に1回はできるといいでしょう。
猫ちゃんのカットは麻酔が必要になるかも
長毛の猫ちゃんは毛玉になりやすい他、夏時期は体温がこもりがち。必ずしもカットが必要なわけではありませんが、年に1回すっきりカットしたほうが快適に過ごせる子もいます。
例えばブラッシングを全くさせてくれず、毛玉がどんどん増えていってしまう子など。毛玉は多く、大きくなるとブラッシングではほどくことができなくなってしまいます。
ただし猫ちゃんの皮膚は薄く切れやすいため、自宅でのカットはお勧めできません。また暴れてしまう子は、鎮静が必要になる可能性もあるため、動物病院併設のサロンなど対応可能な施設を探してみるとよいでしょう。
嫌がる時は無理強い厳禁
いかがでしたか?
言葉にすると簡単ですが、猫ちゃんのお手入れをいざ自宅でやろう!とすると嫌がったり逃げてしまったりとうまくいかない事の方が多いかもしれません。
そんなときは無理をせず、動物病院やサロンなどプロの手を借りてしまいましょう。
最近ではスプレータイプやシートタイプのシャンプーも販売されています。愛猫の性格や体質に合わせた方法で、お手入れしてあげましょう♪