2019年5月、Zoomark International 2019に参加するためにイタリア・ボローニャを訪れた私たち。
今回は仕事から少し離れて、ボローニャ・アート観光編をお届けしたいと思います。【前回記事】
イタリア出張にいってきました! ZOOMARK 2019 編
Palazzo Albergatiアートギャラリー
気の向くまま中に入ると、外側から見たときの手狭な印象とは異なり、館内には美しい中庭と広々とした空間が広がっていました。
ボローニャのこのような建物は必ずと言っていいほど中庭があり、それはここPalazzo Albergatiアートギャラリーも例外ではなかったのです。
企画が設けられていたアンディ・ウォーホルは近代のアメリカン・ポップアートを代表する多才なアーティストです。キャンベルスープの缶やマリリン・モンローを題材にしたカラフルなシルクスクリーンは日本でも広く知られており、誰もが一度は目にしたことがあることと思います。
日本で訪れる企画展とは異なり、人混みを気にせずじっくりと時間を掛けて作品を鑑賞することができるのがヨーロッパの小さな美術館巡りの良いところ。
このような近代ポップカルチャーをじっくりと見る機会は今までなく、貴重な経験となりました。
MAMbo近代美術館
中央駅から10分くらい歩いたところには、ボローニャ近代美術館MAMboがありました。ここでは、この地で生まれた静物画家ジョルジョ・モランディの作品が常設されています。
この作品群は、本来はボローニャの中心であるマジョーレ広場に面した市庁舎に収蔵されていたそうなのですが、現在は建物が改装中のため一時的にこのMAMbo美術館に移設されているとのことでした。
ジョルジョ・モランディは卓上の花瓶やグラスなど限られたモチーフの静物画を繰り返し描いたことで知られるアーティストです。
解説によると、この静物たちはボローニャの美しい街並みをイメージして描かれているとのことでした。そうした視点で改めて見てみると、たしかにどの絵も古いレンガや石造りの家々が肩を寄せ合っている光景のように思えてきます。
固い素材を描写しているにも関わらず、アンディ独特の筆運びや色使いが作品に柔らかな印象を与えており、何時間でも見ていたい不思議な魅力がありました。
美術館巡りを終えて
こうして市内を散策すると、ボローニャにはたくさんの美術館や博物館があることに改めて気づかされました。ほとんどのギャラリーが入場無料で、撮影も気兼ねなく行うことができ、ヨーロッパの人々の美術への高い関心を垣間見ることができたように思います。ボローニャはローマやミラノに比べ小さく閑静な街ですが、美しい街並みと芸術をゆっくりと楽しむことができる素晴らしい観光地でした。
また、今回鑑賞したアンディ・ウォーホルとジョルジョ・モランディは、どちらも当時のアートカルチャーから離れて独自の道を切り開き、時代に新たな潮流を生み出したパイオニアともいえる人物です。
“固定観念を取り払うこと、信じる道を追求すること。”
現代に生きる我々にとっても大切なエッセンスだと思います。Zoomark展示会だけでなく、こうした海外の文化やアートに触れることができたことも今後の活動の実りにしていければと思います。
さて、今回のイタリア・ボローニャレポートはいかがでしたでしょうか。これからも私たちの展示会巡りの旅は続きます。
次回のレポートをお楽しみに。