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犬の避妊手術、しないとどうなる?メリットやデメリットとは

犬の避妊手術、しないとどうなる?メリットやデメリットとは

女の子のワンちゃんをお迎えし、ワクチンなどで動物病院へかかると獣医師から【避妊手術】のお話をされることがあるかもしれませんね。体が小さな愛犬に麻酔をかけること、メスをいれること、抵抗や不安を感じる方も少なからずいらっしゃるかと思います。そもそも、なぜ避妊手術はここまですすめられているのでしょうか?今回は避妊手術に関わるメリットやデメリット、しないことで負ってしまうリスクや気になる費用についてまとめてみました。 避妊手術とは 避妊手術とは卵巣及び子宮を取り除き、生殖機能を消失させる手術のことです。手術を行う1番の意味は望まない妊娠を避け、将来の病気を予防するという所にあります。避妊手術を受けずにいるとシニア期に発症してしまう病気は緊急性が高く、命に関わる病気が多いのが現実です。そのため避妊手術は、健康寿命を延ばすためにとても有効な手段と言えますね。定期的にやってくる生理はワンちゃんのストレスになることも多く、強い性ホルモンが放たれることで周囲にいる男の子のワンちゃんが興奮状態になり、飛びかかってくるような事故が起きてしまう事や、それによって妊娠してしまう可能性も否定できません。避妊手術は健康寿命を延ばすだけでなく、あらゆる危険からワンちゃんを守ることにも繋がっていきます。なお摘出部位は卵巣のみ、という病院もありますので手術を受ける際は事前に確認してみましょう。 手術のベストタイミングは? 子犬期であれば生後半年前後、体重が2キロを超えたあたりがベストなタイミングです。乳腺腫瘍の予防率は、初回の生理が来る前に手術行うと90%以上と1番高く、その後2回、3回とヒート(生理)を迎えるほど低下していきます。2歳以降になるといつ行っても予防率は変わらないとされていますが、麻酔を使う手術になるのでできるだけ若く健康なうちに行う方が理想的。もし出産希望で避妊手術を受けていない、という場合は産後や妊娠のタイムリミットを迎えたあとに手術を検討してみましょう。なお生理中、あるいはその直後は出血が止まりにくい状態になるため、数か月期間をあけてからの手術を勧める病院もあります。不思議なことに手術当日の朝に生理がきてしまうケースも少なくありません。正確なタイミングは、かかりつけの獣医師と相談してみてくださいね。 避妊手術のメリット 避妊手術の最大のメリットはやはり病気の予防ができるという点です。特に【乳腺腫瘍】や【子宮蓄膿症】は未避妊のワンちゃんに多く見られる病気で、その発症確率はシニア期で25~50%以上もあると言われています。実際に動物病院で勤務していると、未避妊でシニア期のワンちゃんが体調不良で来院されると、まず一番に子宮蓄膿症を疑うというくらいにポピュラーな病気です。また乳腺腫瘍も良性であったとしても巨大化や腫瘍の爆発が起こりワンちゃんのQOL(生活や生命の質)を著しく低下させてしまう可能性があります。そういった病気を未然に防ぐことができる他、生理を気にせずドッグランや旅行などに連れだしてあげられるようになる事も大きなメリットと言えます。 避妊手術のデメリット 避妊手術を受けることで考えられるデメリットは麻酔のリスク、そして体質の変化、この2点です。残念ながら麻酔を使う処置に絶対大丈夫、は存在しません。どんなに若く健康なワンちゃんでも少なからずリスクが伴います。もちろんそのリスクを最小限に抑えるため、術前に血液検査を行ったり点滴を流したりと万全の準備を整えますが、必ず獣医師から事前に説明を受け、不安な点は確認するようにしておきましょう。また術後はホルモンバランスが変わることで性格や体質が変化することもあります。特に代謝が落ち太りやすくなるケースはとても多く、今までと同じ食事量なのに体重が増えてしまう…なんて頭を抱えてしまう飼い主さんも。避妊後専用フードに切り替えるなどして早めに対策をしておくと安心です。 手術時間や費用 避妊手術自体は30分前後で終了します。麻酔の導入から覚醒までだと1時間前後。想像より短いと感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、短時間とはいえ麻酔をかけお腹にメスをいれる処置、術後はたくさん褒めてあげていただきたいなと思います。入院は1泊する事が多く、どの病院でも術後は痛み止めの注射薬などで疼痛管理を行います。痛みが強く状態が安定しない場合は入院日数を伸ばし、安定するまで病院で様子を見ます。費用は体の大きさによって変動しますが5~10万円前後が平均的です。 術後の過ごし方 退院後、基本的にはいつも通りの生活でOKですが、抜糸までは激しい運動やシャンプーは避けましょう。術部は舐め壊してしまわないようエリザベスカラーや術衣で保護します。エリザベスカラーがストレスになってしまっているようであれば、飼い主さんが見ていられる間だけは外してあげても大丈夫です。 避妊手術をしない、という選択肢も ここまで避妊手術のメリットやデメリットをご説明してきましたが、中にはできるだけ自然な形で生活をさせてあげたいと考える方もいらっしゃるかと思います。生理がくることは自然なホルモンのサイクル、本人が辛くないようであれば無理に手術を受けさせる必要はないかもしれません。避妊手術をしない、という選択肢ももちろん間違いではありません。小さな体に麻酔をかけ、メスを入れるという事に抵抗があるのは家族として当然のお気持ちです。生理中のお出かけマナーや将来の病気の可能性を知った上で、避妊手術をどうしていくか家族で相談してみてくださいね。 関連ブログ ・愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? ・犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 ・シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? ・愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 ・犬のかかりやすい病気vol.2~下痢 ・犬のフィラリア症、感染率はどれくらい?もしも感染してしまった時は?・ 犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは ・狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは・犬の心臓の病気、僧帽弁閉鎖不全症とは?治療や予後について徹底解説します。 ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

犬の避妊手術、しないとどうなる?メリットやデメリットとは

女の子のワンちゃんをお迎えし、ワクチンなどで動物病院へかかると獣医師から【避妊手術】のお話をされることがあるかもしれませんね。体が小さな愛犬に麻酔をかけること、メスをいれること、抵抗や不安を感じる方も少なからずいらっしゃるかと思います。そもそも、なぜ避妊手術はここまですすめられているのでしょうか?今回は避妊手術に関わるメリットやデメリット、しないことで負ってしまうリスクや気になる費用についてまとめてみました。 避妊手術とは 避妊手術とは卵巣及び子宮を取り除き、生殖機能を消失させる手術のことです。手術を行う1番の意味は望まない妊娠を避け、将来の病気を予防するという所にあります。避妊手術を受けずにいるとシニア期に発症してしまう病気は緊急性が高く、命に関わる病気が多いのが現実です。そのため避妊手術は、健康寿命を延ばすためにとても有効な手段と言えますね。定期的にやってくる生理はワンちゃんのストレスになることも多く、強い性ホルモンが放たれることで周囲にいる男の子のワンちゃんが興奮状態になり、飛びかかってくるような事故が起きてしまう事や、それによって妊娠してしまう可能性も否定できません。避妊手術は健康寿命を延ばすだけでなく、あらゆる危険からワンちゃんを守ることにも繋がっていきます。なお摘出部位は卵巣のみ、という病院もありますので手術を受ける際は事前に確認してみましょう。 手術のベストタイミングは? 子犬期であれば生後半年前後、体重が2キロを超えたあたりがベストなタイミングです。乳腺腫瘍の予防率は、初回の生理が来る前に手術行うと90%以上と1番高く、その後2回、3回とヒート(生理)を迎えるほど低下していきます。2歳以降になるといつ行っても予防率は変わらないとされていますが、麻酔を使う手術になるのでできるだけ若く健康なうちに行う方が理想的。もし出産希望で避妊手術を受けていない、という場合は産後や妊娠のタイムリミットを迎えたあとに手術を検討してみましょう。なお生理中、あるいはその直後は出血が止まりにくい状態になるため、数か月期間をあけてからの手術を勧める病院もあります。不思議なことに手術当日の朝に生理がきてしまうケースも少なくありません。正確なタイミングは、かかりつけの獣医師と相談してみてくださいね。 避妊手術のメリット 避妊手術の最大のメリットはやはり病気の予防ができるという点です。特に【乳腺腫瘍】や【子宮蓄膿症】は未避妊のワンちゃんに多く見られる病気で、その発症確率はシニア期で25~50%以上もあると言われています。実際に動物病院で勤務していると、未避妊でシニア期のワンちゃんが体調不良で来院されると、まず一番に子宮蓄膿症を疑うというくらいにポピュラーな病気です。また乳腺腫瘍も良性であったとしても巨大化や腫瘍の爆発が起こりワンちゃんのQOL(生活や生命の質)を著しく低下させてしまう可能性があります。そういった病気を未然に防ぐことができる他、生理を気にせずドッグランや旅行などに連れだしてあげられるようになる事も大きなメリットと言えます。 避妊手術のデメリット 避妊手術を受けることで考えられるデメリットは麻酔のリスク、そして体質の変化、この2点です。残念ながら麻酔を使う処置に絶対大丈夫、は存在しません。どんなに若く健康なワンちゃんでも少なからずリスクが伴います。もちろんそのリスクを最小限に抑えるため、術前に血液検査を行ったり点滴を流したりと万全の準備を整えますが、必ず獣医師から事前に説明を受け、不安な点は確認するようにしておきましょう。また術後はホルモンバランスが変わることで性格や体質が変化することもあります。特に代謝が落ち太りやすくなるケースはとても多く、今までと同じ食事量なのに体重が増えてしまう…なんて頭を抱えてしまう飼い主さんも。避妊後専用フードに切り替えるなどして早めに対策をしておくと安心です。 手術時間や費用 避妊手術自体は30分前後で終了します。麻酔の導入から覚醒までだと1時間前後。想像より短いと感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、短時間とはいえ麻酔をかけお腹にメスをいれる処置、術後はたくさん褒めてあげていただきたいなと思います。入院は1泊する事が多く、どの病院でも術後は痛み止めの注射薬などで疼痛管理を行います。痛みが強く状態が安定しない場合は入院日数を伸ばし、安定するまで病院で様子を見ます。費用は体の大きさによって変動しますが5~10万円前後が平均的です。 術後の過ごし方 退院後、基本的にはいつも通りの生活でOKですが、抜糸までは激しい運動やシャンプーは避けましょう。術部は舐め壊してしまわないようエリザベスカラーや術衣で保護します。エリザベスカラーがストレスになってしまっているようであれば、飼い主さんが見ていられる間だけは外してあげても大丈夫です。 避妊手術をしない、という選択肢も ここまで避妊手術のメリットやデメリットをご説明してきましたが、中にはできるだけ自然な形で生活をさせてあげたいと考える方もいらっしゃるかと思います。生理がくることは自然なホルモンのサイクル、本人が辛くないようであれば無理に手術を受けさせる必要はないかもしれません。避妊手術をしない、という選択肢ももちろん間違いではありません。小さな体に麻酔をかけ、メスを入れるという事に抵抗があるのは家族として当然のお気持ちです。生理中のお出かけマナーや将来の病気の可能性を知った上で、避妊手術をどうしていくか家族で相談してみてくださいね。 関連ブログ ・愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? ・犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 ・シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? ・愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 ・犬のかかりやすい病気vol.2~下痢 ・犬のフィラリア症、感染率はどれくらい?もしも感染してしまった時は?・ 犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは ・狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは・犬の心臓の病気、僧帽弁閉鎖不全症とは?治療や予後について徹底解説します。 ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

犬の心臓の病気、僧帽弁閉鎖不全症とは?治療や予後について徹底解説します。

犬の心臓の病気、僧帽弁閉鎖不全症とは?治療や予後について徹底解説します。

予防医療が広まり、動物医療の質もあがったことで長生きできるペットが増えてきています。一日でも長く愛する我が子といたい、それは全ての飼い主さんが感じている事ですよね。ですが長寿化している反面、シニア期では加齢に伴う病気を抱えることも多く、定期的な通院や内服薬での治療が必要になることも多くあります。特にシニアの小型犬に多いとされているのが【僧帽弁閉鎖不全症(ソウボウベンヘイサフゼンショウ)】またはMRです。ではこの病気、治すことはできないのでしょうか?今回は僧帽弁閉鎖不全症に関する治療や予後についてまとめてみました! 僧帽弁閉鎖不全症とは 僧帽弁閉鎖不全症(またはMRと呼ばれる)は心臓の病気です。左心房と左心室の間には、血液を送り出すために開閉する僧帽弁という弁があります。この弁の働きによって左心房から左心室へ血液が送り出され全身へと循環していきます。しかし何らかの理由で弁が正常に動かなくなると、心臓内で血液が逆流するようになり、僧帽弁閉鎖不全症と言われる状態になってしまいます。小型犬に多く発症する傾向にあり、シニア期では約3割のワンちゃんが心臓に何らかのトラブルを抱えるとも言われています。また、キャバリアは先天的に僧帽弁閉鎖不全症を発症しやすく、若齢のうちから定期的なチェックが必要とされています。 症状やなりやすい犬種、年齢はある? 10歳を超えてくるとグッと発症するワンちゃんの数が増えてきます。初期症状は肉眼では確認しにくく、動物病院での健康診断時に心臓の雑音がきっかけで見つかるケースが多いようです。犬種としてはキャバリア、チワワ、プードル、マルチーズ、ポメラニアンなどが統計的も多い結果となっています。特にキャバリアは10歳未満で発症することも多く、若い時から定期的に動物病院で心音チェックを受ける事をお勧めします。初期は目に見えた症状はありませんが進行すると動くことを嫌がるようになり、呼吸促拍(呼吸が早くなる)やチアノーゼ、肺水腫、など命に関わる重篤な症状が見られるようになります。 治療の方法 原則、臓器が失った機能を回復させることはできません。僧帽弁閉鎖不全症も例外ではなく、完治させる治療ではなく進行を遅らせる治療がメインとされています。血管拡張剤や利尿剤、様々な種類の薬を組み合わせ心臓への負担を減らしていくことで病気の進行を遅らせます。定期的な通院、検査、お薬と、飼い主さんの時間的・経済的負担も出てきますが、早い段階で見つけ、治療を開始できればその分心臓にかかる負荷を抑える事ができます。ただ、最近になって外科的な治療を行う動物病院も出てきました。ペットの心臓に関わる手術はずっと研究されてきていたものの、その難しさから行う病院がほとんどなかったのが実情です。それが医療技術の進化によって実際に行うことができる病院が出てきたのです。費用は200万ほどかかり、なかなか予約も取れないこともあるようですが実際に手術を受けた場合、症状から解放される、または軽減できる子が多いようです。一般的な動物病院ではなく専門設備、専門医が揃っている病院でなければできませんが、新たな選択肢として検討してもいいのかもしれませんね。 発症しても長生きできる? 僧帽弁閉鎖不全症を発症したワンちゃんの予後は、発覚時の重症度によって大きく変わってきます。発症直後、軽度で見つける事ができ、すぐに投薬を始めれば数年安定した状態を維持できることも少なくありません。逆に肺水腫等を発症してしまうほど重度の状態で発覚したのであれば、数日から数か月で命の危機に直面することが多いかと思います。動物病院で勤務していると、発覚時から投薬を始め、もう何年もお薬を飲みながら元気にしているというワンちゃんをよくお見かけします。お薬の処方には定期的な診察や血液検査が必要です。現在の心臓の状態を把握し、今の薬から変更したり増やしたりする判断をするためにとても大切です。また重度の場合、酸素濃度をあげた酸素室に入院してもらう事が多いのですが、自宅でレンタルできる酸素室というものもあります。こちらはかかりつけの獣医師と相談し使用を検討してみてくださいね。様々な治療方法がありますが、投薬や検査を定期的に受け、飼い主さんと二人三脚でハイシニア期まで頑張るワンちゃんはたくさんいます。 治療方法は常に進化しています 私が動物看護師になった15年前は、僧帽弁閉鎖不全症の治療は内服薬がメインで、しかも使用できるお薬はとても限定的でした。外科的な手術なんて聞いたこともなかったほどです。それがこの数年で飛躍的に進化し、ワンちゃん達が飲みやすい心臓薬が誕生し、手術ができる病院まで出てきたのです。この進化は今後もどんどん進んでいくでしょう。僧帽弁閉鎖不全症はワンちゃん達にとってとても身近な病気です。発症をできるだけ早く見つけるために定期的な診察をうけること、そして見つかった時は速やかに治療が開始できるよう、今のうちからご家族で考えておくといいかもしれませんね! 関連ブログ ・愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? ・犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 ・シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? ・愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 ・犬のかかりやすい病気vol.2~下痢 ・犬のフィラリア症、感染率はどれくらい?もしも感染してしまった時は?・ 犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは ・狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

犬の心臓の病気、僧帽弁閉鎖不全症とは?治療や予後について徹底解説します。

予防医療が広まり、動物医療の質もあがったことで長生きできるペットが増えてきています。一日でも長く愛する我が子といたい、それは全ての飼い主さんが感じている事ですよね。ですが長寿化している反面、シニア期では加齢に伴う病気を抱えることも多く、定期的な通院や内服薬での治療が必要になることも多くあります。特にシニアの小型犬に多いとされているのが【僧帽弁閉鎖不全症(ソウボウベンヘイサフゼンショウ)】またはMRです。ではこの病気、治すことはできないのでしょうか?今回は僧帽弁閉鎖不全症に関する治療や予後についてまとめてみました! 僧帽弁閉鎖不全症とは 僧帽弁閉鎖不全症(またはMRと呼ばれる)は心臓の病気です。左心房と左心室の間には、血液を送り出すために開閉する僧帽弁という弁があります。この弁の働きによって左心房から左心室へ血液が送り出され全身へと循環していきます。しかし何らかの理由で弁が正常に動かなくなると、心臓内で血液が逆流するようになり、僧帽弁閉鎖不全症と言われる状態になってしまいます。小型犬に多く発症する傾向にあり、シニア期では約3割のワンちゃんが心臓に何らかのトラブルを抱えるとも言われています。また、キャバリアは先天的に僧帽弁閉鎖不全症を発症しやすく、若齢のうちから定期的なチェックが必要とされています。 症状やなりやすい犬種、年齢はある? 10歳を超えてくるとグッと発症するワンちゃんの数が増えてきます。初期症状は肉眼では確認しにくく、動物病院での健康診断時に心臓の雑音がきっかけで見つかるケースが多いようです。犬種としてはキャバリア、チワワ、プードル、マルチーズ、ポメラニアンなどが統計的も多い結果となっています。特にキャバリアは10歳未満で発症することも多く、若い時から定期的に動物病院で心音チェックを受ける事をお勧めします。初期は目に見えた症状はありませんが進行すると動くことを嫌がるようになり、呼吸促拍(呼吸が早くなる)やチアノーゼ、肺水腫、など命に関わる重篤な症状が見られるようになります。 治療の方法 原則、臓器が失った機能を回復させることはできません。僧帽弁閉鎖不全症も例外ではなく、完治させる治療ではなく進行を遅らせる治療がメインとされています。血管拡張剤や利尿剤、様々な種類の薬を組み合わせ心臓への負担を減らしていくことで病気の進行を遅らせます。定期的な通院、検査、お薬と、飼い主さんの時間的・経済的負担も出てきますが、早い段階で見つけ、治療を開始できればその分心臓にかかる負荷を抑える事ができます。ただ、最近になって外科的な治療を行う動物病院も出てきました。ペットの心臓に関わる手術はずっと研究されてきていたものの、その難しさから行う病院がほとんどなかったのが実情です。それが医療技術の進化によって実際に行うことができる病院が出てきたのです。費用は200万ほどかかり、なかなか予約も取れないこともあるようですが実際に手術を受けた場合、症状から解放される、または軽減できる子が多いようです。一般的な動物病院ではなく専門設備、専門医が揃っている病院でなければできませんが、新たな選択肢として検討してもいいのかもしれませんね。 発症しても長生きできる? 僧帽弁閉鎖不全症を発症したワンちゃんの予後は、発覚時の重症度によって大きく変わってきます。発症直後、軽度で見つける事ができ、すぐに投薬を始めれば数年安定した状態を維持できることも少なくありません。逆に肺水腫等を発症してしまうほど重度の状態で発覚したのであれば、数日から数か月で命の危機に直面することが多いかと思います。動物病院で勤務していると、発覚時から投薬を始め、もう何年もお薬を飲みながら元気にしているというワンちゃんをよくお見かけします。お薬の処方には定期的な診察や血液検査が必要です。現在の心臓の状態を把握し、今の薬から変更したり増やしたりする判断をするためにとても大切です。また重度の場合、酸素濃度をあげた酸素室に入院してもらう事が多いのですが、自宅でレンタルできる酸素室というものもあります。こちらはかかりつけの獣医師と相談し使用を検討してみてくださいね。様々な治療方法がありますが、投薬や検査を定期的に受け、飼い主さんと二人三脚でハイシニア期まで頑張るワンちゃんはたくさんいます。 治療方法は常に進化しています 私が動物看護師になった15年前は、僧帽弁閉鎖不全症の治療は内服薬がメインで、しかも使用できるお薬はとても限定的でした。外科的な手術なんて聞いたこともなかったほどです。それがこの数年で飛躍的に進化し、ワンちゃん達が飲みやすい心臓薬が誕生し、手術ができる病院まで出てきたのです。この進化は今後もどんどん進んでいくでしょう。僧帽弁閉鎖不全症はワンちゃん達にとってとても身近な病気です。発症をできるだけ早く見つけるために定期的な診察をうけること、そして見つかった時は速やかに治療が開始できるよう、今のうちからご家族で考えておくといいかもしれませんね! 関連ブログ ・愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? ・犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 ・シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? ・愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 ・犬のかかりやすい病気vol.2~下痢 ・犬のフィラリア症、感染率はどれくらい?もしも感染してしまった時は?・ 犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは ・狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

猫の乳腺腫瘍はほぼ悪性?予後や治療の方法とは

猫の乳腺腫瘍はほぼ悪性?予後や治療の方法とは

人間でも注意が必要な乳腺腫瘍。若くても発症のリスクがあり、セルフチェックが発覚のポイントになることも多くあるようです。この病気、実は猫ちゃんでも多く見られるということをご存知でしょうか?猫ちゃん達の乳腺腫瘍は悪性である可能性が極めて高く、できるだけ早く見つけてあげる事、また見つけ次第すぐに治療をスタートする事がとても重要です。今回は猫ちゃんたちの乳腺腫瘍にスポットをあてご紹介していきます。 猫ちゃんの乳腺腫瘍 猫ちゃんの乳腺腫瘍、その悪性率はなんと80~90%と言われています。転移する可能性も高く、発見したらすぐに切除することが推奨されています。発症する年齢は10~12歳前後で、避妊手術を受けているか否か、手術を受けた時期はいつか、によって発症率が変わってきます。99%メスに見られる病気ですが、ごくまれにオスでも発症することがあります。悪性の乳腺腫瘍は乳がんと呼ぼれていて、放置すればあっという間に大きくなり転移を繰り返していきます。乳がんの大きさが2センチ未満で発見、治療を開始した場合の平均余命は約4.5年ですが、2センチ以上だと大幅に短くなり6か月~2年というデータもあるほどです。小さいうちに見つけられるよう、普段から触って確認する習慣をつけておきたいですね。 治療の方法 猫の乳がん治療の方法は大きくわけて2つ。外科的な手術で腫瘍を切り取る、もしくは内科的な抗がん剤治療を行っていくことです。原則、手術を行い腫瘍化している乳腺を切り取ってしまう事が第一選択とされています。腫瘍になっている箇所が1つだけでも転移している可能性を考慮し、片側全ての乳腺を切除する事や2回に分け全ての乳腺を切除するようなケースも多々あります。麻酔をかけ、大きな傷口を作ってしまう事に抵抗を感じる飼い主さんもいるかもしれません。しかし、腫瘍ができるたびに麻酔をかけて切除するよりは、1度に済ませてしまった方が負担は少なく済むでしょう。また放置された腫瘍は自壊といっていずれ爆発してしまい、猫ちゃんが強い痛みを感じるようになることもあります。年齢的な問題や費用面で手術に踏み切ることができない場合や手術後に転移が見られるような時は、抗がん剤治療が選択されます。完治する可能性は低いものの、ガンの進行を遅らせることが可能です。中には既にハイシニアで無理な治療は行いたくないという方もいらっしゃいます。そのような時は痛みを抑えるだけの対症療法など、無理なくしてあげられる治療を獣医師と相談のうえ行っていきましょう。 乳腺腫瘍を予防する確実な方法 恐ろしい乳腺腫瘍ですが、実は90%以上の高確率で予防することが可能な病気でもあります。その方法は【避妊手術を受ける】ことです。ただし、いつ受けてもいいというわけではありません。生後半年前後で手術を受ければ90%、1歳未満であれば80%の確率で乳腺腫瘍の発症を防ぐ事ができますが、2歳以降ではほとんど予防効果はないとされています。避妊手術を検討されている場合はできるだけ若齢のうちに受けておきましょう。関連ブログ 猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい? もしもしこりを見つけたら もし愛猫ちゃんのおっぱい近くにしこりを見つけたら、慌てずにかかりつけにかかりましょう。まずは見つけてあげられたことが素晴らしいことです。治療の進め方は動物病院によって様々。手術や抗がん剤、対症療法、選択肢も多く迷ってしまう事もあるかもしれません。飼い主さんの気持ち、愛猫ちゃんの状態、色々な部分を考慮し獣医師に相談してみましょう。猫ちゃんの乳腺腫瘍はとにかく早期発見、早期治療がポイントとなります。お腹を触る習慣をつけ、月に数回チェックする日を設けておくと万全です。 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 大きな注射にびっくり!【皮下点滴】をご存知ですか? 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

猫の乳腺腫瘍はほぼ悪性?予後や治療の方法とは

人間でも注意が必要な乳腺腫瘍。若くても発症のリスクがあり、セルフチェックが発覚のポイントになることも多くあるようです。この病気、実は猫ちゃんでも多く見られるということをご存知でしょうか?猫ちゃん達の乳腺腫瘍は悪性である可能性が極めて高く、できるだけ早く見つけてあげる事、また見つけ次第すぐに治療をスタートする事がとても重要です。今回は猫ちゃんたちの乳腺腫瘍にスポットをあてご紹介していきます。 猫ちゃんの乳腺腫瘍 猫ちゃんの乳腺腫瘍、その悪性率はなんと80~90%と言われています。転移する可能性も高く、発見したらすぐに切除することが推奨されています。発症する年齢は10~12歳前後で、避妊手術を受けているか否か、手術を受けた時期はいつか、によって発症率が変わってきます。99%メスに見られる病気ですが、ごくまれにオスでも発症することがあります。悪性の乳腺腫瘍は乳がんと呼ぼれていて、放置すればあっという間に大きくなり転移を繰り返していきます。乳がんの大きさが2センチ未満で発見、治療を開始した場合の平均余命は約4.5年ですが、2センチ以上だと大幅に短くなり6か月~2年というデータもあるほどです。小さいうちに見つけられるよう、普段から触って確認する習慣をつけておきたいですね。 治療の方法 猫の乳がん治療の方法は大きくわけて2つ。外科的な手術で腫瘍を切り取る、もしくは内科的な抗がん剤治療を行っていくことです。原則、手術を行い腫瘍化している乳腺を切り取ってしまう事が第一選択とされています。腫瘍になっている箇所が1つだけでも転移している可能性を考慮し、片側全ての乳腺を切除する事や2回に分け全ての乳腺を切除するようなケースも多々あります。麻酔をかけ、大きな傷口を作ってしまう事に抵抗を感じる飼い主さんもいるかもしれません。しかし、腫瘍ができるたびに麻酔をかけて切除するよりは、1度に済ませてしまった方が負担は少なく済むでしょう。また放置された腫瘍は自壊といっていずれ爆発してしまい、猫ちゃんが強い痛みを感じるようになることもあります。年齢的な問題や費用面で手術に踏み切ることができない場合や手術後に転移が見られるような時は、抗がん剤治療が選択されます。完治する可能性は低いものの、ガンの進行を遅らせることが可能です。中には既にハイシニアで無理な治療は行いたくないという方もいらっしゃいます。そのような時は痛みを抑えるだけの対症療法など、無理なくしてあげられる治療を獣医師と相談のうえ行っていきましょう。 乳腺腫瘍を予防する確実な方法 恐ろしい乳腺腫瘍ですが、実は90%以上の高確率で予防することが可能な病気でもあります。その方法は【避妊手術を受ける】ことです。ただし、いつ受けてもいいというわけではありません。生後半年前後で手術を受ければ90%、1歳未満であれば80%の確率で乳腺腫瘍の発症を防ぐ事ができますが、2歳以降ではほとんど予防効果はないとされています。避妊手術を検討されている場合はできるだけ若齢のうちに受けておきましょう。関連ブログ 猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい? もしもしこりを見つけたら もし愛猫ちゃんのおっぱい近くにしこりを見つけたら、慌てずにかかりつけにかかりましょう。まずは見つけてあげられたことが素晴らしいことです。治療の進め方は動物病院によって様々。手術や抗がん剤、対症療法、選択肢も多く迷ってしまう事もあるかもしれません。飼い主さんの気持ち、愛猫ちゃんの状態、色々な部分を考慮し獣医師に相談してみましょう。猫ちゃんの乳腺腫瘍はとにかく早期発見、早期治療がポイントとなります。お腹を触る習慣をつけ、月に数回チェックする日を設けておくと万全です。 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 大きな注射にびっくり!【皮下点滴】をご存知ですか? 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

リスクはある?ペットのMRIやCT検査について

リスクはある?ペットのMRIやCT検査について

大きな病院へ行くと耳にする機会がある【MRI】や【CT】という言葉。ご存知の通り大きな筒のような機械に入り撮影を行うものですが、ペットの世界にも存在しているのをご存じでしょうか?とはいえMRIとCTは何が違うのか、そもそもどのような時にペット達に必要となるのかというとわかりにくいですよね。実はペットのMRI、CT検査は人間より大掛かりで麻酔を使う事も多いのです。そこで今回はペット達の精密検査について気になるポイントをまとめました! MRIとCTの違い MRIとCTの大きな違いはその撮影方法です。MRIは磁気と電波を利用して行われ、CTはレントゲン同様X線を使って撮影と、異変が起きている体の部位や病気によって使い分けられます。MRIは脳や脊椎、関節の軟部組織の撮影に強いとされていて、けいれん発作や椎間板ヘルニアが見られたときに使用されることが多いかと思います。そしてCTは心臓や肺、血管などの細かい部分の撮影が可能なため腫瘍や骨折時に使用されることが多い傾向です。どちらにするか、またはどちらも撮影するかは診察を行った獣医師の判断となります。 検査が必要になるのはどんなとき? MRIやCTが必要とされるのは、病気の原因や異常が起きている場所を正確に突き止めないといけない場合。レントゲンや血液検査でもわからなかった原因をはっきり特定することができるのが強みです。例えば椎間板ヘルニアの場合、手術を行う前に異常をきたした場所を正確に把握する必要があります。こういった時にMRIやCT検査が活躍するのです。発症した病気に対し治せる、緩和できる、そういった可能性がある場合は積極的に検査が勧められています。 検査時は麻酔が必須? 基本的にペットのMRIやCT撮影には麻酔が必要です。所要時間は、部位や病状によって大きく変わるため一概には言えませんが、30分から3時間が平均的。その間じっとしていてもらうのは難しいため、できるだけ早く、かつ的確に進めるためにも麻酔はかけざるを得ません。年齢や病状によって麻酔のリスクが出てきますが、事前に血液検査等を行い、検査中はプロの獣医師や看護師が万全の態勢でモニタリングを行います。関連ブログ 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと なお、体の自由が効かずあまり動くことができない子や、大人しくしていられる子、短時間での撮影で終わりそうな子については、獣医師の判断のもと麻酔なしで進められることもあります。ただしこの場合、麻酔リスクがない反面、検査機器の大きな音や慣れない場所での緊張やストレスが発生する可能性もあるので、ペットの性格や体調を考慮しつつ、担当する獣医師と相談してみてくださいね。 検査ができる病院とできない病院があります MRIやCT検査は行うことができる病院と、できない所があります。むしろ『通常の動物病院のほとんどができない』と考えておきましょう。こういった精密検査機器は、どうしても取り付けるためのスペースや専門的人員の確保が必要となるため設置できる病院は限られてしまいます。かりつけが対応していない動物病院で検査が必要になってしまった場合は、検査のみを行う検査センターに行くか、検査後の治療も行っている二次診療施設へ行くかの二択となります。どちらもかかりつけ医からの紹介で決まります。 検査を行うかの最終決定は飼い主さんで 前述した通り、精密検査が推奨されるのは病気が改善する可能性がある時です。とはいえ少なからずリスクもある上、15~30万円ほどの大きな費用もかかってきます。最終的に検査を受けるかどうかを決めるのは飼い主さんです。決して検査を受ける事だけが正解ということではありません。ペットの年齢、性格、体調、その後の病気との付き合い方、様々な部分を考慮しご家族や獣医師と相談して決めてくださいね。 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 大きな注射にびっくり!【皮下点滴】をご存知ですか? 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

リスクはある?ペットのMRIやCT検査について

大きな病院へ行くと耳にする機会がある【MRI】や【CT】という言葉。ご存知の通り大きな筒のような機械に入り撮影を行うものですが、ペットの世界にも存在しているのをご存じでしょうか?とはいえMRIとCTは何が違うのか、そもそもどのような時にペット達に必要となるのかというとわかりにくいですよね。実はペットのMRI、CT検査は人間より大掛かりで麻酔を使う事も多いのです。そこで今回はペット達の精密検査について気になるポイントをまとめました! MRIとCTの違い MRIとCTの大きな違いはその撮影方法です。MRIは磁気と電波を利用して行われ、CTはレントゲン同様X線を使って撮影と、異変が起きている体の部位や病気によって使い分けられます。MRIは脳や脊椎、関節の軟部組織の撮影に強いとされていて、けいれん発作や椎間板ヘルニアが見られたときに使用されることが多いかと思います。そしてCTは心臓や肺、血管などの細かい部分の撮影が可能なため腫瘍や骨折時に使用されることが多い傾向です。どちらにするか、またはどちらも撮影するかは診察を行った獣医師の判断となります。 検査が必要になるのはどんなとき? MRIやCTが必要とされるのは、病気の原因や異常が起きている場所を正確に突き止めないといけない場合。レントゲンや血液検査でもわからなかった原因をはっきり特定することができるのが強みです。例えば椎間板ヘルニアの場合、手術を行う前に異常をきたした場所を正確に把握する必要があります。こういった時にMRIやCT検査が活躍するのです。発症した病気に対し治せる、緩和できる、そういった可能性がある場合は積極的に検査が勧められています。 検査時は麻酔が必須? 基本的にペットのMRIやCT撮影には麻酔が必要です。所要時間は、部位や病状によって大きく変わるため一概には言えませんが、30分から3時間が平均的。その間じっとしていてもらうのは難しいため、できるだけ早く、かつ的確に進めるためにも麻酔はかけざるを得ません。年齢や病状によって麻酔のリスクが出てきますが、事前に血液検査等を行い、検査中はプロの獣医師や看護師が万全の態勢でモニタリングを行います。関連ブログ 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと なお、体の自由が効かずあまり動くことができない子や、大人しくしていられる子、短時間での撮影で終わりそうな子については、獣医師の判断のもと麻酔なしで進められることもあります。ただしこの場合、麻酔リスクがない反面、検査機器の大きな音や慣れない場所での緊張やストレスが発生する可能性もあるので、ペットの性格や体調を考慮しつつ、担当する獣医師と相談してみてくださいね。 検査ができる病院とできない病院があります MRIやCT検査は行うことができる病院と、できない所があります。むしろ『通常の動物病院のほとんどができない』と考えておきましょう。こういった精密検査機器は、どうしても取り付けるためのスペースや専門的人員の確保が必要となるため設置できる病院は限られてしまいます。かりつけが対応していない動物病院で検査が必要になってしまった場合は、検査のみを行う検査センターに行くか、検査後の治療も行っている二次診療施設へ行くかの二択となります。どちらもかかりつけ医からの紹介で決まります。 検査を行うかの最終決定は飼い主さんで 前述した通り、精密検査が推奨されるのは病気が改善する可能性がある時です。とはいえ少なからずリスクもある上、15~30万円ほどの大きな費用もかかってきます。最終的に検査を受けるかどうかを決めるのは飼い主さんです。決して検査を受ける事だけが正解ということではありません。ペットの年齢、性格、体調、その後の病気との付き合い方、様々な部分を考慮しご家族や獣医師と相談して決めてくださいね。 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 大きな注射にびっくり!【皮下点滴】をご存知ですか? 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

ペットの健康診断!?受ける頻度や金額の目安はどれくらい?

ペットの健康診断!?受ける頻度や金額の目安はどれくらい?

自治体や会社から送られてくる健康診断のお知らせ。年に1回受けている方も多いのではないでしょうか?でもペット達は飼い主さんが動物病院に足を運ばない限り健康診断の機会はありません。人間の数倍も早く年齢を重ねていくペット達。まだ若いように感じる5歳でも人間齢に換算すれば30~40歳前後にあたります。健康寿命をのばすためにも、ぜひとも健康診断の習慣をつけておきましょう! ペット健康診断の頻度 健康診断は1歳以降を目安に年1回の頻度で受けるとベストです。1歳でも人間齢にすれば20歳、成人を超えてきますので早すぎるという事はありません。また7歳以降のシニア期はできれば年2回が理想的です。心臓や腎臓など持病が出てきた時は、かかりつけの獣医師の指示に従って検査を受けましょう。健康診断を受けるタイミングは、春の予防時期にフィラリア検査と合わせて受けると採血も1度で済み、ワンちゃん達の負担も軽減できるためオススメです。反対に猫ちゃん達は、春時期ですと待合室にたくさんのワンちゃんがいて怯えてしまう事もありますので、秋から冬時期に受けるといいかもしれませんね。 健診って一体なにをするの? 人間では身体測定の他、採血、視力、聴力など様々な検査を受けますがペット達の健康診断メニューは少し違います。まず麻酔が必要になる胃カメラやMRI,CT検査は基本的にありません。ではここで検査メニューを簡単にご紹介します。■診察体重や体温測定の他、聴診を行い心雑音がないかのチェックが行われます。目や耳、皮膚、関節、目で見て異常がないか、手で触って痛みがないかなど外見上わかることを獣医師が確認するのが診察です。日常生活で気になっている事や心配なことがあるときはこの時に相談してくださいね。■便検査腸内細菌の様子や寄生虫の有無を確認します。病院から指示があれば自宅から出来るだけ新鮮な便を持参しましょう。ビニールやプラスチックなど水分を吸収しない容器にいれて持参すると検査を行うことが可能です。■尿検査基本的には人間の尿検査と同様です。鮮血や結晶がないかの確認、ph値が正常かなどをチェックします。尿糖や比重の数値によって糖尿病や腎不全が見つかることも。■血液検査一般的には腎臓や肝臓、血糖値、中性脂肪などが測定項目に含まれていて、病気の早期発見に役立ちます。年齢や持病の有無に合わせ、心臓や膵炎の検査項目が追加されることも。■エコーお腹の中の様子を確認します。エコー検査でわかることは多く、各臓器に腫瘍がないか、異変が起きていないかを総合的に見る事ができます。心臓の病気がある場合、心臓のエコーを見る事もありますが、こちらは専門医でなければできないため行っていない病院の方が多いかもしれませんね。■レントゲン関節の異常がないか、各臓器の大きさが正常か、異物がないかなどを確認します。撮影時の被爆を気にされる方もいらっしゃいますが、撮影時の放射線はごく少量で健康に問題はありませんのでご安心くださいね。 ペット健康診断、金額の目安は? 健康診断にかかる費用は検査のメニューによって大きく変わってきます。診察と血液検査のみであれば1万5千円~2万円程。上記のメニューを全て行うということであれば3万5千円~5万円程と考えておきましょう。原則、健康診断にペット保険は使用できません。しかし健康診断の割引キャンペーンを行っている病院も多いので、ぜひかかりつけの動物病院に確認してみてくださいね。 年齢に合わせて内容はカスタムしよう 検査の内容はカスタムできます。とはいえ、健康診断セットとしてメニューを決めて行っている病院もあれば、飼い主さんから希望があったもののみを行う病院もあります。飼い主さんの中にも、どの検査が必要なのか分からない方も多いかと思います。そこで、予約制であるか否かに関わらず、健康診断前に一度お電話で問い合わせすることをお勧めします。なかには便や尿の持参が必要な事や、血液検査のため絶食をお願いされることもあります。当日はペット達が緊張し、結果が出るまでは飼い主さんが心配するかと思います。もし何か異常が見つかっても、その病気は健康診断を受けなければ気が付くことすらできなかったものです。見つけることができたことをラッキーと考え、切り替えて治療をスタートしてくださいね。 関連ブログ ・愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? ・愛犬の認知症、自宅でできるケアや治療の方法とは? ・涼しくなっても要注意!もしも愛犬がマムシに咬まれてしまったら ・愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 ・【最新版】マイクロチップが鑑札に!変わりゆく畜犬登録方法をわかりやすく解説します ・大きな注射にびっくり!【皮下点滴】をご存知ですか? ・ 病院嫌いの愛犬、不安を取り除くためにできること ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

ペットの健康診断!?受ける頻度や金額の目安はどれくらい?

自治体や会社から送られてくる健康診断のお知らせ。年に1回受けている方も多いのではないでしょうか?でもペット達は飼い主さんが動物病院に足を運ばない限り健康診断の機会はありません。人間の数倍も早く年齢を重ねていくペット達。まだ若いように感じる5歳でも人間齢に換算すれば30~40歳前後にあたります。健康寿命をのばすためにも、ぜひとも健康診断の習慣をつけておきましょう! ペット健康診断の頻度 健康診断は1歳以降を目安に年1回の頻度で受けるとベストです。1歳でも人間齢にすれば20歳、成人を超えてきますので早すぎるという事はありません。また7歳以降のシニア期はできれば年2回が理想的です。心臓や腎臓など持病が出てきた時は、かかりつけの獣医師の指示に従って検査を受けましょう。健康診断を受けるタイミングは、春の予防時期にフィラリア検査と合わせて受けると採血も1度で済み、ワンちゃん達の負担も軽減できるためオススメです。反対に猫ちゃん達は、春時期ですと待合室にたくさんのワンちゃんがいて怯えてしまう事もありますので、秋から冬時期に受けるといいかもしれませんね。 健診って一体なにをするの? 人間では身体測定の他、採血、視力、聴力など様々な検査を受けますがペット達の健康診断メニューは少し違います。まず麻酔が必要になる胃カメラやMRI,CT検査は基本的にありません。ではここで検査メニューを簡単にご紹介します。■診察体重や体温測定の他、聴診を行い心雑音がないかのチェックが行われます。目や耳、皮膚、関節、目で見て異常がないか、手で触って痛みがないかなど外見上わかることを獣医師が確認するのが診察です。日常生活で気になっている事や心配なことがあるときはこの時に相談してくださいね。■便検査腸内細菌の様子や寄生虫の有無を確認します。病院から指示があれば自宅から出来るだけ新鮮な便を持参しましょう。ビニールやプラスチックなど水分を吸収しない容器にいれて持参すると検査を行うことが可能です。■尿検査基本的には人間の尿検査と同様です。鮮血や結晶がないかの確認、ph値が正常かなどをチェックします。尿糖や比重の数値によって糖尿病や腎不全が見つかることも。■血液検査一般的には腎臓や肝臓、血糖値、中性脂肪などが測定項目に含まれていて、病気の早期発見に役立ちます。年齢や持病の有無に合わせ、心臓や膵炎の検査項目が追加されることも。■エコーお腹の中の様子を確認します。エコー検査でわかることは多く、各臓器に腫瘍がないか、異変が起きていないかを総合的に見る事ができます。心臓の病気がある場合、心臓のエコーを見る事もありますが、こちらは専門医でなければできないため行っていない病院の方が多いかもしれませんね。■レントゲン関節の異常がないか、各臓器の大きさが正常か、異物がないかなどを確認します。撮影時の被爆を気にされる方もいらっしゃいますが、撮影時の放射線はごく少量で健康に問題はありませんのでご安心くださいね。 ペット健康診断、金額の目安は? 健康診断にかかる費用は検査のメニューによって大きく変わってきます。診察と血液検査のみであれば1万5千円~2万円程。上記のメニューを全て行うということであれば3万5千円~5万円程と考えておきましょう。原則、健康診断にペット保険は使用できません。しかし健康診断の割引キャンペーンを行っている病院も多いので、ぜひかかりつけの動物病院に確認してみてくださいね。 年齢に合わせて内容はカスタムしよう 検査の内容はカスタムできます。とはいえ、健康診断セットとしてメニューを決めて行っている病院もあれば、飼い主さんから希望があったもののみを行う病院もあります。飼い主さんの中にも、どの検査が必要なのか分からない方も多いかと思います。そこで、予約制であるか否かに関わらず、健康診断前に一度お電話で問い合わせすることをお勧めします。なかには便や尿の持参が必要な事や、血液検査のため絶食をお願いされることもあります。当日はペット達が緊張し、結果が出るまでは飼い主さんが心配するかと思います。もし何か異常が見つかっても、その病気は健康診断を受けなければ気が付くことすらできなかったものです。見つけることができたことをラッキーと考え、切り替えて治療をスタートしてくださいね。 関連ブログ ・愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? ・愛犬の認知症、自宅でできるケアや治療の方法とは? ・涼しくなっても要注意!もしも愛犬がマムシに咬まれてしまったら ・愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 ・【最新版】マイクロチップが鑑札に!変わりゆく畜犬登録方法をわかりやすく解説します ・大きな注射にびっくり!【皮下点滴】をご存知ですか? ・ 病院嫌いの愛犬、不安を取り除くためにできること ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

病院嫌いの愛犬、不安を取り除くためにできること

病院嫌いの愛犬、不安を取り除くためにできること

定期的な予防注射や健康診断、シニア期に入ると持病が出てきてお薬や検査で動物病院へ通院される方も増えてきますよね。そんな時ちょっぴり困ってしまうのが愛犬の病院嫌い。鳴いてしまったり凶暴になってしまったり、ワンちゃんによってストレスの出方は様々ですが、通院しないわけにもいかずどうしたものかと悩んでしまうこともあるかもしれません。私たちスタッフは悲しいことに嫌われてしまうことの方が多いのですが…やはりできることならストレスなく病院に来てくれると嬉しいなと思います。そこで今回は、ワンちゃんが病院に苦手意識を持ってしまう理由やその対策方法についてご紹介していきます。 病院嫌いのサインとは 元気よく動物病院へ入り、ご機嫌でスタッフに近づくワンちゃんの方が少ないのですが、特に病院が苦手なワンちゃんには以下のようなサインが見られます。・硬直・震え・鳴き続ける・噛みつく・粗相する病院前で硬直し、頑なに中に入ることを嫌がるワンちゃんと、なんとかして連れて行こうとする飼い主さんの格闘劇は、ほぼ毎日お見かけする光景です!鳴き続けたり噛みつくようになってしまうのは緊張や恐怖、興奮など動物病院へ来たことで様々な感情がワンちゃんに襲い掛かっている証拠でもあります。そんな時は、叱らずに受け止めてあげてくださいね。病院や周囲に迷惑がられるのでは…と焦る方もいらっしゃいますが、動物病院ではごく日常的な事ですので気にしなくて大丈夫です。 病院が苦手な理由とは 動物病院に苦手意識を持つ理由は様々ですが、多くは過去の経験が引き金になっています。手術を受けた、ペットホテルで預けられたことがある、予防接種をした、採血をされた、など痛かったり怖かったりしたネガティブな経験が病院そのものへの苦手意識に繋がっているのかもしれません。もちろん元々の性格も関係しており初診の段階から警戒心を強く抱くワンちゃんもいます。愛犬の様子をよく観察し、上手に対応してあげたいですね。 すぐにできるストレス対策 既に恐怖心を抱いている場合でもいくつか事前に対策しておくことでワンちゃんのストレスを減らしてあげることができます。まずは出発前。準備でバタつく飼い主さんを見てワンちゃんは病院だ!とすぐに気が付いてしまいます。この段階から緊張が始まってしまうと、病院に着くころにはパニックに近い状態になってしまっていることも。準備は事前に済ませておき、出発までワンちゃんには気が付かれないようにしておきましょう。また病院を受診する時間帯も重要です。病院によって混み合う時間帯、空いている時間帯が存在します。沢山の動物の鳴き声がする中で長時間待たなければいけなくなると、ワンちゃんにかかるストレスもグッと増えてしまいますよね。予約制ではなくても事前に空いている時間帯を電話で確認しておくとベストです。病院に着いたら受付を済ませ、お外で待つのもいいですね。トイレ出し程度にお散歩すると少しリラックスできるかもしれません。 困ったときはスタッフへ相談しよう 動物病院が苦手なペットに向け、各病院で様々な対応を取っています。待合室の雰囲気が不得意であれば、順番が来るまで中の静かな部屋で預かってくれる事もありますし、車や外でギリギリまで待機し診察が回ってきたら電話で知らせてくれる病院も。遠慮せず是非スタッフに相談してみてくださいね。また普段から動物病院に慣れておくことも、苦手意識を克服するポイントになります。お散歩ついでに寄ってみる、スタッフからおやつをあげてもらうなど、病院に行っても『嫌なことがなかった』『楽しかった』と新しい記憶を作ってあげると、ワンちゃんの気持ちにも変化が見られるかもしれません。完全に克服することは無理でも、少しづつ慣れてくれるよう無理のない範囲でチャレンジしてみましょう♪ 関連ブログ ・愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? ・愛犬の認知症、自宅でできるケアや治療の方法とは? ・涼しくなっても要注意!もしも愛犬がマムシに咬まれてしまったら ・愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 ・【最新版】マイクロチップが鑑札に!変わりゆく畜犬登録方法をわかりやすく解説します ・大きな注射にびっくり!【皮下点滴】をご存知ですか? ・探してた!愛犬が噛んでも壊れない、究極の耐噛みベッドはこれ! ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

病院嫌いの愛犬、不安を取り除くためにできること

定期的な予防注射や健康診断、シニア期に入ると持病が出てきてお薬や検査で動物病院へ通院される方も増えてきますよね。そんな時ちょっぴり困ってしまうのが愛犬の病院嫌い。鳴いてしまったり凶暴になってしまったり、ワンちゃんによってストレスの出方は様々ですが、通院しないわけにもいかずどうしたものかと悩んでしまうこともあるかもしれません。私たちスタッフは悲しいことに嫌われてしまうことの方が多いのですが…やはりできることならストレスなく病院に来てくれると嬉しいなと思います。そこで今回は、ワンちゃんが病院に苦手意識を持ってしまう理由やその対策方法についてご紹介していきます。 病院嫌いのサインとは 元気よく動物病院へ入り、ご機嫌でスタッフに近づくワンちゃんの方が少ないのですが、特に病院が苦手なワンちゃんには以下のようなサインが見られます。・硬直・震え・鳴き続ける・噛みつく・粗相する病院前で硬直し、頑なに中に入ることを嫌がるワンちゃんと、なんとかして連れて行こうとする飼い主さんの格闘劇は、ほぼ毎日お見かけする光景です!鳴き続けたり噛みつくようになってしまうのは緊張や恐怖、興奮など動物病院へ来たことで様々な感情がワンちゃんに襲い掛かっている証拠でもあります。そんな時は、叱らずに受け止めてあげてくださいね。病院や周囲に迷惑がられるのでは…と焦る方もいらっしゃいますが、動物病院ではごく日常的な事ですので気にしなくて大丈夫です。 病院が苦手な理由とは 動物病院に苦手意識を持つ理由は様々ですが、多くは過去の経験が引き金になっています。手術を受けた、ペットホテルで預けられたことがある、予防接種をした、採血をされた、など痛かったり怖かったりしたネガティブな経験が病院そのものへの苦手意識に繋がっているのかもしれません。もちろん元々の性格も関係しており初診の段階から警戒心を強く抱くワンちゃんもいます。愛犬の様子をよく観察し、上手に対応してあげたいですね。 すぐにできるストレス対策 既に恐怖心を抱いている場合でもいくつか事前に対策しておくことでワンちゃんのストレスを減らしてあげることができます。まずは出発前。準備でバタつく飼い主さんを見てワンちゃんは病院だ!とすぐに気が付いてしまいます。この段階から緊張が始まってしまうと、病院に着くころにはパニックに近い状態になってしまっていることも。準備は事前に済ませておき、出発までワンちゃんには気が付かれないようにしておきましょう。また病院を受診する時間帯も重要です。病院によって混み合う時間帯、空いている時間帯が存在します。沢山の動物の鳴き声がする中で長時間待たなければいけなくなると、ワンちゃんにかかるストレスもグッと増えてしまいますよね。予約制ではなくても事前に空いている時間帯を電話で確認しておくとベストです。病院に着いたら受付を済ませ、お外で待つのもいいですね。トイレ出し程度にお散歩すると少しリラックスできるかもしれません。 困ったときはスタッフへ相談しよう 動物病院が苦手なペットに向け、各病院で様々な対応を取っています。待合室の雰囲気が不得意であれば、順番が来るまで中の静かな部屋で預かってくれる事もありますし、車や外でギリギリまで待機し診察が回ってきたら電話で知らせてくれる病院も。遠慮せず是非スタッフに相談してみてくださいね。また普段から動物病院に慣れておくことも、苦手意識を克服するポイントになります。お散歩ついでに寄ってみる、スタッフからおやつをあげてもらうなど、病院に行っても『嫌なことがなかった』『楽しかった』と新しい記憶を作ってあげると、ワンちゃんの気持ちにも変化が見られるかもしれません。完全に克服することは無理でも、少しづつ慣れてくれるよう無理のない範囲でチャレンジしてみましょう♪ 関連ブログ ・愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? ・愛犬の認知症、自宅でできるケアや治療の方法とは? ・涼しくなっても要注意!もしも愛犬がマムシに咬まれてしまったら ・愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 ・【最新版】マイクロチップが鑑札に!変わりゆく畜犬登録方法をわかりやすく解説します ・大きな注射にびっくり!【皮下点滴】をご存知ですか? ・探してた!愛犬が噛んでも壊れない、究極の耐噛みベッドはこれ! ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

大きな注射にびっくり!【皮下点滴】をご存知ですか?

大きな注射にびっくり!【皮下点滴】をご存知ですか?

ペットが体調を崩し、動物病院を受診すると症状緩和のため注射を打つことがあります。注射の内容は病院によって様々ですが、とびきり大きな注射が登場し、驚いてしまった方もいらっしゃるかもしれません。この大きな注射、その名も【皮下補液(以下、皮下点滴という。)】と呼びます。動物病院では毎日使用されるとてもポピュラーな存在ですが、初見の飼い主さんからするとギョッとしてしまうサイズで一体何事かと思った!なんてお声もお聞きします。そこで今回は、この皮下点滴の中身や効果について説明します。 皮下点滴とは 皮下点滴とはその名の通り皮下に打つ点滴のことです。点滴といえば腕の血管に針を刺し、輸液剤を流すイメージが強いですよね。この腕に刺す点滴は【静脈点滴】といい急速に体の循環を改善させることができます。しかし腕に異物が繋がっている、飼い主さんから離れ入院しなければならない、などペット達が大きなストレスを抱える可能性も同じくあります。そういった問題を解決してくれるものが、皮下点滴です。ペット達には人間と異なり筋肉と皮膚の間に少し空間があり、その空間を皮下と呼びます。この皮下にまとめて輸液剤を注入することで、その後時間をかけて輸液剤を体に吸収させることができるのです。輸液剤を注入するのにかかる時間は5分程度、あとは自宅で過ごしている間に輸液剤が吸収され点滴効果が発揮されていきます。ただし静脈点滴に比べ効果が出るまで時間がかかること、またその効果も静脈点滴には劣る事から症状が重い時は静脈点滴が優先されることもあります。 皮下点滴の効果 効果の強さは静脈点滴の方が強くはありますが、効能としては同じです。嘔吐や下痢による脱水を改善、循環を促し毒素を排出、ペットが感じているだるさや気持ち悪さを改善するためにも有効です。輸液剤のみを打つ病院もあれば、ビタミン剤や胃薬、吐き気止めなど様々な薬剤を一緒に打つ病院もあります。気になった時は注射の配合を獣医師に聞いてみてくださいね。 自宅で行う事もできます この皮下点滴、最大のメリットともいえるのが自宅で行うことができるという点。もちろん打つのは飼い主さんです。とはいえ、どのような子でも...というわけではありません。対象になるのは腎不全や肝不全などの持病を抱えていて、治療として頻繁な皮下点滴が勧められているペット達です。通院も頻回で、飼い主さんやペットに大きな負担となってしまう時などに皮下点滴セットが獣医師から処方され、初めて自宅で行えるようになります。打ち方は前もって動物病院で練習できますし、処方時に医療廃棄物の取り扱いについて詳しい説明もあるかと思います。最初はおっかなびっくりで挑む飼い主さんがほとんどですが、あっという間にスタッフ顔負けのレベルに到達されていきます。病院に行かずに済む、というだけでペットにかかるストレスを減らしてあげる事が可能です。勇気を出してトライしてみてくださいね。 皮下点滴後の様子もよく見ておきましょう 対症療法として選択されることも多い皮下点滴ですが、もちろんその後症状が治まらない時は早めに受診しなければいけません。皮下点滴で改善がなければ血液検査など次のステップに移行することが多いです。またごくまれですが、皮下点滴の中に入れた薬剤に体が過剰に反応してしまう子がいます。興奮状態になってしまったり、逆に気だるそうに寝てしまったりと気になる様子があれば動物病院に問い合わせてみましょう。なお皮下点滴直後は、皮下に沢山の輸液剤が溜まっている状態なのでラクダのコブにように皮膚が膨らんで見えますが、吸収されるとともにコブは無くなっていきますので大丈夫です。皮下点滴後もよく様子を観察し、気になる変化がないかチェックしてあげてくださいね! ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

大きな注射にびっくり!【皮下点滴】をご存知ですか?

ペットが体調を崩し、動物病院を受診すると症状緩和のため注射を打つことがあります。注射の内容は病院によって様々ですが、とびきり大きな注射が登場し、驚いてしまった方もいらっしゃるかもしれません。この大きな注射、その名も【皮下補液(以下、皮下点滴という。)】と呼びます。動物病院では毎日使用されるとてもポピュラーな存在ですが、初見の飼い主さんからするとギョッとしてしまうサイズで一体何事かと思った!なんてお声もお聞きします。そこで今回は、この皮下点滴の中身や効果について説明します。 皮下点滴とは 皮下点滴とはその名の通り皮下に打つ点滴のことです。点滴といえば腕の血管に針を刺し、輸液剤を流すイメージが強いですよね。この腕に刺す点滴は【静脈点滴】といい急速に体の循環を改善させることができます。しかし腕に異物が繋がっている、飼い主さんから離れ入院しなければならない、などペット達が大きなストレスを抱える可能性も同じくあります。そういった問題を解決してくれるものが、皮下点滴です。ペット達には人間と異なり筋肉と皮膚の間に少し空間があり、その空間を皮下と呼びます。この皮下にまとめて輸液剤を注入することで、その後時間をかけて輸液剤を体に吸収させることができるのです。輸液剤を注入するのにかかる時間は5分程度、あとは自宅で過ごしている間に輸液剤が吸収され点滴効果が発揮されていきます。ただし静脈点滴に比べ効果が出るまで時間がかかること、またその効果も静脈点滴には劣る事から症状が重い時は静脈点滴が優先されることもあります。 皮下点滴の効果 効果の強さは静脈点滴の方が強くはありますが、効能としては同じです。嘔吐や下痢による脱水を改善、循環を促し毒素を排出、ペットが感じているだるさや気持ち悪さを改善するためにも有効です。輸液剤のみを打つ病院もあれば、ビタミン剤や胃薬、吐き気止めなど様々な薬剤を一緒に打つ病院もあります。気になった時は注射の配合を獣医師に聞いてみてくださいね。 自宅で行う事もできます この皮下点滴、最大のメリットともいえるのが自宅で行うことができるという点。もちろん打つのは飼い主さんです。とはいえ、どのような子でも...というわけではありません。対象になるのは腎不全や肝不全などの持病を抱えていて、治療として頻繁な皮下点滴が勧められているペット達です。通院も頻回で、飼い主さんやペットに大きな負担となってしまう時などに皮下点滴セットが獣医師から処方され、初めて自宅で行えるようになります。打ち方は前もって動物病院で練習できますし、処方時に医療廃棄物の取り扱いについて詳しい説明もあるかと思います。最初はおっかなびっくりで挑む飼い主さんがほとんどですが、あっという間にスタッフ顔負けのレベルに到達されていきます。病院に行かずに済む、というだけでペットにかかるストレスを減らしてあげる事が可能です。勇気を出してトライしてみてくださいね。 皮下点滴後の様子もよく見ておきましょう 対症療法として選択されることも多い皮下点滴ですが、もちろんその後症状が治まらない時は早めに受診しなければいけません。皮下点滴で改善がなければ血液検査など次のステップに移行することが多いです。またごくまれですが、皮下点滴の中に入れた薬剤に体が過剰に反応してしまう子がいます。興奮状態になってしまったり、逆に気だるそうに寝てしまったりと気になる様子があれば動物病院に問い合わせてみましょう。なお皮下点滴直後は、皮下に沢山の輸液剤が溜まっている状態なのでラクダのコブにように皮膚が膨らんで見えますが、吸収されるとともにコブは無くなっていきますので大丈夫です。皮下点滴後もよく様子を観察し、気になる変化がないかチェックしてあげてくださいね! ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

病気やケガをしていたら?野良猫との上手な付き合い方

病気やケガをしていたら?野良猫との上手な付き合い方

皆さんのご近所では、野良猫を見かけることはありますか?日向ぼっこをしていたり、誰かがあげたご飯を食べていたり、自由気ままにのんびり生活しているように見えますよね。とはいえ外の生活環境というのは厳しく過酷なものです。その証拠に家猫の平均寿命が15年近くあるのに対し、野良猫達は3~5年程度。この数字を見ただけでもいかに外の世界を生き抜くことが大変かわかります。事実よく観察してみると鼻を垂らしている子や目ヤニで目がつぶれてしまっている子、大きなケガをしている子、健康上のトラブルを抱えている子も多くいます。こんな時、何かしてあげたい。そんな気持ちになる方は少なくないはず。そこで今回は野良猫にしてあげられること、お付き合いの仕方についてピックアップしてみました。 どこまでなら許してくれる? 外で生活している猫ちゃん達は、自分に意識を向けてくれる人間をよく覚えていて触らせてくれることもあります。それが彼らの生きる術でもあるからです。でも抱っこをする、病院へ連れて行く、家の中で一緒に生活しようとする、この一線は超えさせてくれない子の方が多いかと思います。子猫や、よほど衰弱状態であれば別ですが成猫の野良猫を【捕獲】するのはとても難しい事。まずはお顔を触らせてくれるか、体を触らせてくれるか、食事やおやつを食べてくれるか、その猫ちゃんがどこまでの接触を許容してくれているのか見極めてみましょう。なお抱っこまでさせてくれるような懐っこい子は、一度人間の元で生活していた可能性もあります。迷子猫であることも視野に入れていきましょう! 捕獲をする前にできること 野良猫達が病気やケガをしている、繁殖を食い止めるために避妊や去勢手術を受けさせたい、そんなときに向かう場所が動物病院ですよね。ですが、どうやって動物病院まで連れて行くのかが大きな問題なのです。捕まえる事のハードルがあまりに高すぎて断念される方は少なくありません。確かに手術は動物病院を訪れなければ難しいですが、治療は猫ちゃんが不在でも開始することができるかもしれません。抱っこはできないけれど、触ることはできる状態であれば十分です。患部や猫ちゃんの状態を写真や動画に収め、獣医師に確認してもらってください。この時点でお薬だけ処方してくれることがあります。こういったご相談は珍しくありませんので、遠慮せず動物病院スタッフに相談してみてくださいね。 捕獲時に用意しておきたいもの ▲正面と上から出入りができるペットケンネル・ファーストクラス  トップオープン 上記の策では対応できず、やはり病院へ連れて行くとなれば、捕獲に踏み切るしかありません。その前に最低限準備しておきたいものは、バスタオル、軍手、大きめの洗濯ネット、ケージ、おやつ、ごはん、またたび、などです。ケージはプラスチック製で上からも前からも開けられるタイプがいいでしょう。野良猫達は様々なウイルスを持っている可能性がありますので、捕獲時は厚手の長そでを着用し、軍手を重ねてつけ自身の身を必ず守りましょう。捕獲はできれば2人以上で行う事。手順は後ろから大判のバスタオルをそっとかけ、視覚を奪ったところで洗濯ネットへ。動きを制限した状態でケージの中へ入れる事が理想的です。ただ実際にトライしてみると、なかなか上手くいかないことも…。静かに、かつ迅速に行わないとあっという間に逃げてしまい、一度失敗すると猫ちゃんの警戒心はぐっと上がってしまうので、出来るだけ一回目のチャレンジで成功させたいところです。捕獲まで時間をかけられるようであれば、日頃からケージにブランケットを敷き、中にご飯やおやつを入れ猫ちゃんが自由に出入りできるようすることで、ケージへの警戒心を解いていく手段も有効です。自治体や保護団体が捕獲機を貸し出してくれることもあります。なお動物病院では猫網、捕獲網、というものを常備していたりもします。虫取り網を頑丈にしたような形状で、院内でパニックを起こした猫ちゃんの捕獲に使用することがあります。至近距離まで近寄ることができないような子には使用できるかもしれません。必要に合わせ用意しておきましょう。 動物病院での対応は? なんとか捕獲に成功し動物病院に向かったあと、どのような処置を受けるのか気になりますよね。まず動物病院では野良猫であれば脱走、パニック、興奮を始め咬まれる、引っかかれるということは全て想定して対応します。猫ちゃん達は最大1.5メートルから2メートルの高さまでジャンプすることができます。特に野良猫達が初めて動物病院にきた場合、あまりの恐怖心からケージを開けた瞬間、目にもとまらぬ速さで飛び出し、ジャンプして棚裏などに逃げてしまう事があります。これを飛ぶ、飛んだと表現することが多いのですが、この飛んでしまった時に活躍するのが前述した猫網です。とはいえ、飛ばせないにこしたことはありません。咬まれても傷を負わずに済むよう皮手袋をつける、密室で処置を行う、洗濯ネットや猫袋という専用の袋に入ってもらう、など脱走の対策しながら診察や処置を進めていきます。ただ残念ながら中には全く触ることができない子もいます。そのような時は来院の目的に合わせできるだけ保護主さんと猫ちゃんにとって最善の答えを相談しながら決めていきます。またどうしても捕獲できずキャンセルのご連絡が入った場合、迷惑をかけてしまったと気にされる方がいらっしゃいますが、全くそんなことはありませんのでご安心ください。保護猫ちゃんに限らず猫ちゃんの診察予約は「捕獲不可」を理由にキャンセルになることが多々あります。完全室内飼育の猫ちゃん達ですらそういったケースがあるのですから、野良猫ちゃんを捕獲できなかった…というのはごく自然な事です。遠慮せず事情をお話しくださいね。 自分の身を第一に考えましょう 咬まれたり引っかかれた傷は想像以上に大掛かりな治療が必要となることがあります。実際に動物病院では傷がひどく、点滴や縫合、ドレーン設置を必要とするほど深刻な状態になるスタッフもいます。もちろん猫ちゃんの体のことは大切です。私自身、ケガをした猫がそばにいたらいてもたってもいられなくなると思います。ですが、1番は保護する人間が無事であること。野良猫ちゃん達は外の生活が長くなるほど、どんなに暖かな寝床より、十分な食事と安全が保障された室内より、過酷で、それでいて自由な外の世界での暮らしを望みます。もちろん双方が安全な状態で動物病院へ行けるようであれば、それにこしたことはありません。それでも頑なに猫ちゃんが拒否をし、保護主さんの身が危険にさらされるようであれば、一定のラインで諦めるという選択肢も頭の片隅に置いていただければと思います。 とはいえ、万全の準備を整え挑んだもののあっさり捕獲できた!なんてお話もよく聞きます。猫ちゃんの性格や人間との距離感を見つつ無理のない範囲でチャレンジしてくださいね。 関連ブログ 野良猫や保護猫を迎え入れたら?まず最初にしてあげたいこと猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ! 猫の去勢手術は10分で終わる!?手術のメリット、デメリットとは猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい? 猫ちゃんも熱中症になる?自宅でできる対策や応急処置 猫の食欲不振、様子見NG?早めの受診で愛猫の体を守りましょう 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

病気やケガをしていたら?野良猫との上手な付き合い方

皆さんのご近所では、野良猫を見かけることはありますか?日向ぼっこをしていたり、誰かがあげたご飯を食べていたり、自由気ままにのんびり生活しているように見えますよね。とはいえ外の生活環境というのは厳しく過酷なものです。その証拠に家猫の平均寿命が15年近くあるのに対し、野良猫達は3~5年程度。この数字を見ただけでもいかに外の世界を生き抜くことが大変かわかります。事実よく観察してみると鼻を垂らしている子や目ヤニで目がつぶれてしまっている子、大きなケガをしている子、健康上のトラブルを抱えている子も多くいます。こんな時、何かしてあげたい。そんな気持ちになる方は少なくないはず。そこで今回は野良猫にしてあげられること、お付き合いの仕方についてピックアップしてみました。 どこまでなら許してくれる? 外で生活している猫ちゃん達は、自分に意識を向けてくれる人間をよく覚えていて触らせてくれることもあります。それが彼らの生きる術でもあるからです。でも抱っこをする、病院へ連れて行く、家の中で一緒に生活しようとする、この一線は超えさせてくれない子の方が多いかと思います。子猫や、よほど衰弱状態であれば別ですが成猫の野良猫を【捕獲】するのはとても難しい事。まずはお顔を触らせてくれるか、体を触らせてくれるか、食事やおやつを食べてくれるか、その猫ちゃんがどこまでの接触を許容してくれているのか見極めてみましょう。なお抱っこまでさせてくれるような懐っこい子は、一度人間の元で生活していた可能性もあります。迷子猫であることも視野に入れていきましょう! 捕獲をする前にできること 野良猫達が病気やケガをしている、繁殖を食い止めるために避妊や去勢手術を受けさせたい、そんなときに向かう場所が動物病院ですよね。ですが、どうやって動物病院まで連れて行くのかが大きな問題なのです。捕まえる事のハードルがあまりに高すぎて断念される方は少なくありません。確かに手術は動物病院を訪れなければ難しいですが、治療は猫ちゃんが不在でも開始することができるかもしれません。抱っこはできないけれど、触ることはできる状態であれば十分です。患部や猫ちゃんの状態を写真や動画に収め、獣医師に確認してもらってください。この時点でお薬だけ処方してくれることがあります。こういったご相談は珍しくありませんので、遠慮せず動物病院スタッフに相談してみてくださいね。 捕獲時に用意しておきたいもの ▲正面と上から出入りができるペットケンネル・ファーストクラス  トップオープン 上記の策では対応できず、やはり病院へ連れて行くとなれば、捕獲に踏み切るしかありません。その前に最低限準備しておきたいものは、バスタオル、軍手、大きめの洗濯ネット、ケージ、おやつ、ごはん、またたび、などです。ケージはプラスチック製で上からも前からも開けられるタイプがいいでしょう。野良猫達は様々なウイルスを持っている可能性がありますので、捕獲時は厚手の長そでを着用し、軍手を重ねてつけ自身の身を必ず守りましょう。捕獲はできれば2人以上で行う事。手順は後ろから大判のバスタオルをそっとかけ、視覚を奪ったところで洗濯ネットへ。動きを制限した状態でケージの中へ入れる事が理想的です。ただ実際にトライしてみると、なかなか上手くいかないことも…。静かに、かつ迅速に行わないとあっという間に逃げてしまい、一度失敗すると猫ちゃんの警戒心はぐっと上がってしまうので、出来るだけ一回目のチャレンジで成功させたいところです。捕獲まで時間をかけられるようであれば、日頃からケージにブランケットを敷き、中にご飯やおやつを入れ猫ちゃんが自由に出入りできるようすることで、ケージへの警戒心を解いていく手段も有効です。自治体や保護団体が捕獲機を貸し出してくれることもあります。なお動物病院では猫網、捕獲網、というものを常備していたりもします。虫取り網を頑丈にしたような形状で、院内でパニックを起こした猫ちゃんの捕獲に使用することがあります。至近距離まで近寄ることができないような子には使用できるかもしれません。必要に合わせ用意しておきましょう。 動物病院での対応は? なんとか捕獲に成功し動物病院に向かったあと、どのような処置を受けるのか気になりますよね。まず動物病院では野良猫であれば脱走、パニック、興奮を始め咬まれる、引っかかれるということは全て想定して対応します。猫ちゃん達は最大1.5メートルから2メートルの高さまでジャンプすることができます。特に野良猫達が初めて動物病院にきた場合、あまりの恐怖心からケージを開けた瞬間、目にもとまらぬ速さで飛び出し、ジャンプして棚裏などに逃げてしまう事があります。これを飛ぶ、飛んだと表現することが多いのですが、この飛んでしまった時に活躍するのが前述した猫網です。とはいえ、飛ばせないにこしたことはありません。咬まれても傷を負わずに済むよう皮手袋をつける、密室で処置を行う、洗濯ネットや猫袋という専用の袋に入ってもらう、など脱走の対策しながら診察や処置を進めていきます。ただ残念ながら中には全く触ることができない子もいます。そのような時は来院の目的に合わせできるだけ保護主さんと猫ちゃんにとって最善の答えを相談しながら決めていきます。またどうしても捕獲できずキャンセルのご連絡が入った場合、迷惑をかけてしまったと気にされる方がいらっしゃいますが、全くそんなことはありませんのでご安心ください。保護猫ちゃんに限らず猫ちゃんの診察予約は「捕獲不可」を理由にキャンセルになることが多々あります。完全室内飼育の猫ちゃん達ですらそういったケースがあるのですから、野良猫ちゃんを捕獲できなかった…というのはごく自然な事です。遠慮せず事情をお話しくださいね。 自分の身を第一に考えましょう 咬まれたり引っかかれた傷は想像以上に大掛かりな治療が必要となることがあります。実際に動物病院では傷がひどく、点滴や縫合、ドレーン設置を必要とするほど深刻な状態になるスタッフもいます。もちろん猫ちゃんの体のことは大切です。私自身、ケガをした猫がそばにいたらいてもたってもいられなくなると思います。ですが、1番は保護する人間が無事であること。野良猫ちゃん達は外の生活が長くなるほど、どんなに暖かな寝床より、十分な食事と安全が保障された室内より、過酷で、それでいて自由な外の世界での暮らしを望みます。もちろん双方が安全な状態で動物病院へ行けるようであれば、それにこしたことはありません。それでも頑なに猫ちゃんが拒否をし、保護主さんの身が危険にさらされるようであれば、一定のラインで諦めるという選択肢も頭の片隅に置いていただければと思います。 とはいえ、万全の準備を整え挑んだもののあっさり捕獲できた!なんてお話もよく聞きます。猫ちゃんの性格や人間との距離感を見つつ無理のない範囲でチャレンジしてくださいね。 関連ブログ 野良猫や保護猫を迎え入れたら?まず最初にしてあげたいこと猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ! 猫の去勢手術は10分で終わる!?手術のメリット、デメリットとは猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい? 猫ちゃんも熱中症になる?自宅でできる対策や応急処置 猫の食欲不振、様子見NG?早めの受診で愛猫の体を守りましょう 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

野良猫や保護猫を迎え入れたら?まず最初にしてあげたいこと

野良猫や保護猫を迎え入れたら?まず最初にしてあげたいこと

猫ちゃんとのご縁は様々な場所にあります。ペットショップやブリーダーさんというのはその代表的な場所ですが、中には子猫を拾ったり、知り合いから譲渡を受けたりする方もいらっしゃるでしょう。出会いの形は飼い主さんと猫ちゃんの数だけ存在しています。とはいえ突然猫ちゃんを迎える事になった方は、一体何から始めればいいのかと悩んでしまいますよね。そこで今回はショップ等を経由せず猫ちゃんがおうちにやってきたときに行いたい事をリストアップしてみました。 まずは健康診断へ 猫ちゃんを迎えた当日は、飼い主さんも猫ちゃんもソワソワ落ち着かないかと思います。まずはおうちに慣れてもらい、食欲や排泄に異常がないか様子を見てみましょう。その後は、できるだけ早めに動物病院にかかることをおすすめします。子猫ちゃんの場合はおうちで性別を見極める事は難しいかもしれません。初めての診察では主に性別診断、健康チェック、寄生虫や猫エイズ、猫白血病などの感染症を持っていないかの確認など基本的なことが行われます。成猫であれば持病がないか確認するため血液検査を行う事もありますが、猫ちゃんが極度の緊張状態であれば日を改めた方がいいでしょう。異常が見つかったときは内服薬や目薬、外用薬など症状に合わせたお薬が処方されます。使い方や与え方に不安がある時は遠慮せずスタッフに聞いてみてくださいね。 寄生虫やノミ取りの駆除 初回の診察で寄生虫が見つからなかったとしても、数日たってからうんちと一緒に虫が出てきた!なんてケースもあります。多くの病院では結果に関わらずノミ・マダニの駆虫薬とお腹の虫下しを処方することが多いのですが、もし処方がなかった場合には念のため駆虫を行いたい旨を伝え、お薬を出してもらうと安心です。特に先住猫ちゃんがすでにおうちにいる場合には感染が広がることのないよう必ず駆虫は行いましょう。 月齢に合わせ予防接種を受けましょう 次に受けてもらいたいのが混合ワクチンの接種、つまり予防注射ですね。これはいつでもいいというわけではなく、子猫なのか成猫なのか、子猫であれば生後何か月齢なのか、今までに接種を受けたことがあるか、など猫ちゃんに関わる色々な情報から獣医師が時期を決定します。完全にお外で生活していた猫ちゃんであれば初回接種となりますが、保護センターや譲渡主の元で既に接種を受けている場合は、前回からどれほどの期間があいているかがポイントになります。猫ちゃんをおうちに迎え入れるときに前回のワクチン接種証明書を一緒にもらうかコピーをさせてもらってくださいね。基本的に一度動物病院で予防注射を受けると、その後はハガキで接種時期を知らせてくれるようになりますのでご安心ください。 避妊や去勢手術を検討 お迎え後、落ち着いてきたら避妊や去勢手術を行うかを検討しましょう。今回、猫ちゃんは暖かな寝床と毎日食べられる食事を手に入れ、生活を共にしてくれる飼い主さんに出会う事ができました。でも、もし猫ちゃんを誰も見つけなかったら...保護させてくれなかったら...今でもお外の厳しい環境の中で生きていたかもしれません。避妊や去勢手術は将来の病気を予防するだけでなく、そういったおうちのない猫ちゃん達を増やさないための手段でもあります。また発情期がやってくるとマーキングや夜鳴きなど、現実的に頭を抱えてしまう問題が出てきます。交配を予定しないのであれば早めに検討してみてもいいかもしれませんね。最初は戸惑う事も多いかもしれません。でもせっかく出会うことができたご縁です。猫ちゃんと少しずつ時間をかけて、素敵な家族になっていってくださいね。 関連ブログ猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ! 猫の去勢手術は10分で終わる!?手術のメリット、デメリットとは猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい? 猫ちゃんも熱中症になる?自宅でできる対策や応急処置 猫の食欲不振、様子見NG?早めの受診で愛猫の体を守りましょう 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

野良猫や保護猫を迎え入れたら?まず最初にしてあげたいこと

猫ちゃんとのご縁は様々な場所にあります。ペットショップやブリーダーさんというのはその代表的な場所ですが、中には子猫を拾ったり、知り合いから譲渡を受けたりする方もいらっしゃるでしょう。出会いの形は飼い主さんと猫ちゃんの数だけ存在しています。とはいえ突然猫ちゃんを迎える事になった方は、一体何から始めればいいのかと悩んでしまいますよね。そこで今回はショップ等を経由せず猫ちゃんがおうちにやってきたときに行いたい事をリストアップしてみました。 まずは健康診断へ 猫ちゃんを迎えた当日は、飼い主さんも猫ちゃんもソワソワ落ち着かないかと思います。まずはおうちに慣れてもらい、食欲や排泄に異常がないか様子を見てみましょう。その後は、できるだけ早めに動物病院にかかることをおすすめします。子猫ちゃんの場合はおうちで性別を見極める事は難しいかもしれません。初めての診察では主に性別診断、健康チェック、寄生虫や猫エイズ、猫白血病などの感染症を持っていないかの確認など基本的なことが行われます。成猫であれば持病がないか確認するため血液検査を行う事もありますが、猫ちゃんが極度の緊張状態であれば日を改めた方がいいでしょう。異常が見つかったときは内服薬や目薬、外用薬など症状に合わせたお薬が処方されます。使い方や与え方に不安がある時は遠慮せずスタッフに聞いてみてくださいね。 寄生虫やノミ取りの駆除 初回の診察で寄生虫が見つからなかったとしても、数日たってからうんちと一緒に虫が出てきた!なんてケースもあります。多くの病院では結果に関わらずノミ・マダニの駆虫薬とお腹の虫下しを処方することが多いのですが、もし処方がなかった場合には念のため駆虫を行いたい旨を伝え、お薬を出してもらうと安心です。特に先住猫ちゃんがすでにおうちにいる場合には感染が広がることのないよう必ず駆虫は行いましょう。 月齢に合わせ予防接種を受けましょう 次に受けてもらいたいのが混合ワクチンの接種、つまり予防注射ですね。これはいつでもいいというわけではなく、子猫なのか成猫なのか、子猫であれば生後何か月齢なのか、今までに接種を受けたことがあるか、など猫ちゃんに関わる色々な情報から獣医師が時期を決定します。完全にお外で生活していた猫ちゃんであれば初回接種となりますが、保護センターや譲渡主の元で既に接種を受けている場合は、前回からどれほどの期間があいているかがポイントになります。猫ちゃんをおうちに迎え入れるときに前回のワクチン接種証明書を一緒にもらうかコピーをさせてもらってくださいね。基本的に一度動物病院で予防注射を受けると、その後はハガキで接種時期を知らせてくれるようになりますのでご安心ください。 避妊や去勢手術を検討 お迎え後、落ち着いてきたら避妊や去勢手術を行うかを検討しましょう。今回、猫ちゃんは暖かな寝床と毎日食べられる食事を手に入れ、生活を共にしてくれる飼い主さんに出会う事ができました。でも、もし猫ちゃんを誰も見つけなかったら...保護させてくれなかったら...今でもお外の厳しい環境の中で生きていたかもしれません。避妊や去勢手術は将来の病気を予防するだけでなく、そういったおうちのない猫ちゃん達を増やさないための手段でもあります。また発情期がやってくるとマーキングや夜鳴きなど、現実的に頭を抱えてしまう問題が出てきます。交配を予定しないのであれば早めに検討してみてもいいかもしれませんね。最初は戸惑う事も多いかもしれません。でもせっかく出会うことができたご縁です。猫ちゃんと少しずつ時間をかけて、素敵な家族になっていってくださいね。 関連ブログ猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ! 猫の去勢手術は10分で終わる!?手術のメリット、デメリットとは猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい? 猫ちゃんも熱中症になる?自宅でできる対策や応急処置 猫の食欲不振、様子見NG?早めの受診で愛猫の体を守りましょう 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

病院は一大イベント!?愛猫ちゃんと上手に通院するポイントとは

病院は一大イベント!?愛猫ちゃんと上手に通院するポイントとは

愛猫の通院に手を焼いている飼い主さん、いらっしゃいませんか?ワンちゃんでも病院が苦手な子はたくさんいますが、単純に抱っこやリードの着用でなんとか連れていけることの方が多いかと思います。その点猫ちゃん達は逃亡してしまったり、身を隠してみたり、中には暴れる、噛みつく、引っかく、と力いっぱいの抵抗を見せてくれる子も。一般的に、どうしても連れて行くことができない状態が発生してしまうのが猫ちゃんというものなのです。そこで今回は猫ちゃん、そして飼い主さんが少しでもストレスなく通院できるポイントをご紹介します。 病院嫌いでも健康診断は受けるべき? まず大前提にどんなに病院が嫌いでも、定期的な健康診断は猫ちゃんの健康寿命を延ばすためにとても重要です。 猫ちゃん達は野生時代、他の動物に襲われないよう弱っている所は見せないようにする習性がありました。その名残で現代の猫ちゃん達も本能的に体調の悪さをギリギリまで隠してしまうため、いざ目に見えた症状が出てきた時には、かなり進行してしまっているケースも少なくありません。本人が不調を見せない初期のうちに病気を見つけ、治療を始めてあげられることが健康診断を受ける大きなメリットです。ただし、病院に行った後体調を壊してしまうほどデリケートな猫ちゃんは健診のタイミングや頻度を獣医師に相談してみましょう。連れて行ってもスタッフが触れないほど興奮状態になってしまっては飼い主さんと猫ちゃんの頑張りが無駄になってしまいます。愛猫の性格やご機嫌に合わせベストタイミングで受診できるといいですね。 どうして病院を怖がってしまう? 猫ちゃんが病院を怖がってしまう理由は様々です。慣れない場所であることに加え、他の動物の匂いや鳴き声がするのでやはり警戒してしまいますよね。また過去に経験した注射や手術、お泊りなどがトラウマになっていて強い恐怖心を抱いている事もあります。猫ちゃん達は飼い主さんの不安や焦りを感じ取ることができるため、普段と違う飼い主さんの様子に一層緊張感が増してしまう...なんてことも。 お互いストレスのためない通院のための配慮 猫ちゃん達はとても賢い動物。普段動物病院で働いていると「予約の電話を聞いていたようで朝から姿が見当たらず連れて行くことができない…」というご相談を驚くほどお受けします。本当に電話を理解しているのか、準備している様子で察知しているのかはわかりませんが、あまり飼い主さんが身構えてしまうと猫ちゃんも緊張してしまうようです。できるだけ直前まで普段通りに過ごし病院へ行くことを悟られないように工夫してみましょう。また病院へ行く前に空いている時間帯を確認しておくのもおススメです。他の動物の鳴き声に委縮してしまうようであれば、静かな別部屋で待機させてもらえないかスタッフに相談してみてください。どんなに大人しい猫ちゃんであっても、抱っこで病院へ行くのはNG。予想外の出来事が起こると、猫ちゃん達は信じられないパワーとスピードで逃げ出してしまいます。まずは猫ちゃんが安心感を持てるよう、キャリーにいれて上からバスタオルをかぶせてあげるといいですね。パニックを起こしてしまう可能性がある猫ちゃんは、大きめの洗濯ネットにいれてからキャリーに入ってもらう事で検査や診察が受けやすくなります。 無理はせず事前にスタッフと相談を 病院が嫌いで、連れて行くことが難しい猫ちゃんというのは動物病院では決して珍しくありません。スタッフもそういったご相談はよくお受けしているので、遠慮せず相談してみましょう。無理に連れて行くことで猫ちゃんがかえって体調を壊してしまったり、飼い主さんがケガをしてしまうと本末転倒ですよね。まずは病院へ行く前に、症状や性格などを伝えどう対処すべきか都度相談してみてください。 関連ブログ猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ! 猫の去勢手術は10分で終わる!?手術のメリット、デメリットとは猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい? 猫ちゃんも熱中症になる?自宅でできる対策や応急処置 猫の食欲不振、様子見NG?早めの受診で愛猫の体を守りましょう 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

病院は一大イベント!?愛猫ちゃんと上手に通院するポイントとは

愛猫の通院に手を焼いている飼い主さん、いらっしゃいませんか?ワンちゃんでも病院が苦手な子はたくさんいますが、単純に抱っこやリードの着用でなんとか連れていけることの方が多いかと思います。その点猫ちゃん達は逃亡してしまったり、身を隠してみたり、中には暴れる、噛みつく、引っかく、と力いっぱいの抵抗を見せてくれる子も。一般的に、どうしても連れて行くことができない状態が発生してしまうのが猫ちゃんというものなのです。そこで今回は猫ちゃん、そして飼い主さんが少しでもストレスなく通院できるポイントをご紹介します。 病院嫌いでも健康診断は受けるべき? まず大前提にどんなに病院が嫌いでも、定期的な健康診断は猫ちゃんの健康寿命を延ばすためにとても重要です。 猫ちゃん達は野生時代、他の動物に襲われないよう弱っている所は見せないようにする習性がありました。その名残で現代の猫ちゃん達も本能的に体調の悪さをギリギリまで隠してしまうため、いざ目に見えた症状が出てきた時には、かなり進行してしまっているケースも少なくありません。本人が不調を見せない初期のうちに病気を見つけ、治療を始めてあげられることが健康診断を受ける大きなメリットです。ただし、病院に行った後体調を壊してしまうほどデリケートな猫ちゃんは健診のタイミングや頻度を獣医師に相談してみましょう。連れて行ってもスタッフが触れないほど興奮状態になってしまっては飼い主さんと猫ちゃんの頑張りが無駄になってしまいます。愛猫の性格やご機嫌に合わせベストタイミングで受診できるといいですね。 どうして病院を怖がってしまう? 猫ちゃんが病院を怖がってしまう理由は様々です。慣れない場所であることに加え、他の動物の匂いや鳴き声がするのでやはり警戒してしまいますよね。また過去に経験した注射や手術、お泊りなどがトラウマになっていて強い恐怖心を抱いている事もあります。猫ちゃん達は飼い主さんの不安や焦りを感じ取ることができるため、普段と違う飼い主さんの様子に一層緊張感が増してしまう...なんてことも。 お互いストレスのためない通院のための配慮 猫ちゃん達はとても賢い動物。普段動物病院で働いていると「予約の電話を聞いていたようで朝から姿が見当たらず連れて行くことができない…」というご相談を驚くほどお受けします。本当に電話を理解しているのか、準備している様子で察知しているのかはわかりませんが、あまり飼い主さんが身構えてしまうと猫ちゃんも緊張してしまうようです。できるだけ直前まで普段通りに過ごし病院へ行くことを悟られないように工夫してみましょう。また病院へ行く前に空いている時間帯を確認しておくのもおススメです。他の動物の鳴き声に委縮してしまうようであれば、静かな別部屋で待機させてもらえないかスタッフに相談してみてください。どんなに大人しい猫ちゃんであっても、抱っこで病院へ行くのはNG。予想外の出来事が起こると、猫ちゃん達は信じられないパワーとスピードで逃げ出してしまいます。まずは猫ちゃんが安心感を持てるよう、キャリーにいれて上からバスタオルをかぶせてあげるといいですね。パニックを起こしてしまう可能性がある猫ちゃんは、大きめの洗濯ネットにいれてからキャリーに入ってもらう事で検査や診察が受けやすくなります。 無理はせず事前にスタッフと相談を 病院が嫌いで、連れて行くことが難しい猫ちゃんというのは動物病院では決して珍しくありません。スタッフもそういったご相談はよくお受けしているので、遠慮せず相談してみましょう。無理に連れて行くことで猫ちゃんがかえって体調を壊してしまったり、飼い主さんがケガをしてしまうと本末転倒ですよね。まずは病院へ行く前に、症状や性格などを伝えどう対処すべきか都度相談してみてください。 関連ブログ猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ! 猫の去勢手術は10分で終わる!?手術のメリット、デメリットとは猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい? 猫ちゃんも熱中症になる?自宅でできる対策や応急処置 猫の食欲不振、様子見NG?早めの受診で愛猫の体を守りましょう 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

猫の去勢手術は10分で終わる!?手術のメリット、デメリットとは

猫の去勢手術は10分で終わる!?手術のメリット、デメリットとは

男の子の猫ちゃんと一緒に生活していると必ずやってくる【去勢手術】問題。健康な体に麻酔をかけることに抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。ですが未去勢でいることによって目の当たりにする様々な問題行動は、実際に飼い主さんを困らせてしまうこともあるのです。そこで今回は、オス猫ちゃんに見られる発情症状や去勢手術のメリットについてまとめてみました。 オス猫の発情期とは 暖かい時期に発情を起こすメス猫とは異なり、男の子たちは発情している女の子の匂いや鳴き声を察知することで発情期がやってきます。嗅覚が鋭いため、自宅内でメス猫との接触がなかったとしても、近隣の猫ちゃんや野良猫ちゃん達に発情がきていれば誘発される可能性が大いにあります。性成熟していればいつでも交配することが可能で、その妊娠率は100%!男の子と女の子のペアで飼育している場合、どちらかが手術を受けていなければほぼ確実に繁殖すると考えましょう。 発情期に見られる症状 オス猫の発情期には以下のような症状が見られます。・大声で鳴き続ける・スプレー行動を取る・攻撃的になる・脱走する発情中は今までに聞いたことがないような大きな声で鳴き続けるため、愛猫がおかしくなってしまったのでは?と病院に駆け込む方もいらっしゃるほどです。またメス猫を惹きつけるための匂いの強い尿を所かまわずまき散らすスプレー行動は、飼い主さんを悩ませる問題行動の1つでもあります。強いオスであることをアピールするため凶暴性が増すことや、本能的に外に飛び出しメス猫を探そうとする猫ちゃんも。そのため発情期中の脱走事故には特に注意が必要です。 手術を受けるメリット 去勢手術を受けることで上記の問題行動を抑制することができます。ただし時期が遅れれば遅れるほど、その抑制効果は弱まってしまうとされているため、行うのであれば早めに手術を受けた方がいいかもしれませんね。また精巣腫瘍など、性ホルモンに関わる病気を予防することにも繋がります。発情がきているにも関わらずメス猫と接触できない、という状態は猫ちゃんにとって大きなストレス。このストレスを緩和し、病気を予防することで健康寿命を延ばすことができるというのも去勢手術の大きなメリットといえるでしょう。 手術にデメリットはある? 去勢手術のデメリットは【麻酔のリスク】【体質変化】の2点があげられます。猫ちゃんの去勢手術は睾丸を摘出するごく短時間の手術です。とはいえ全身麻酔を使用しますので絶対に安全!と言い切れるものではありません。動物病院ではこのリスクを最小限に抑えるため、術前に様々な検査を行い、万全を期して手術に臨みますが、術前の説明はしっかり聞き不明点はその場で確認しておきましょう。また猫ちゃんに限った事ではありませんが、避妊や去勢手術というものは本来持っているホルモンのバランスを大きく変えることになります。性ホルモンが分泌されなくなり代謝が落ちる結果、太りやすくなったというケースは珍しくありません。ただしこのデメリットは去勢後用フードに切り替えることで対応可能ですので、術後フードチェンジをするか獣医師と相談してみてくださいね。 手術時間や気になる費用 猫ちゃんの去勢手術は少し特別。睾丸を取り出した傷口は自然にすぐ癒合するため縫合を行う必要がありません。そのため手術自体は10分程度というごく短時間で終了します。麻酔を入れてから完全に覚醒するまでの時間としては30分前後です。とはいえ手術当日は朝に来院し、採血後に血液検査、お昼前後に手術を行い夕方に帰るというパターンが多いかと思います。縫合しませんのでもちろん抜糸もありません。費用は3~4万円前後の病院が多いかと思いますが、病院差が大きい部分になりますので術前にトータルの費用を聞いてみてくださいね。 助成金が出ることも!? お住いの地域によっては猫ちゃんの去勢手術に数千円の助成金が出る事があります。役所のホームページなどで確認してみましょう!また外猫を保護し、去勢後また外に放つということであれば去勢済を知らせるためのサインとして術中にお耳を少しカットすることもできます。こちらを希望する場合は、必ず術前に獣医師に伝えましょう。その他去勢手術時にはウイルスの検査、マイクロチップの挿入、爪切りなど普段嫌がってさせてくれないような処置をまとめて行う事も可能。まずはご家族で手術を行うか否かを話し合うことが大切です。もし行う場合には、ベストなタイミングをかかりつけの獣医師と相談し、予約を入れましょう。不安に感じる点は遠慮せず聞き、ご納得のうえ手術をうけてくださいね。 関連ブログ 猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ! 猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい? 猫ちゃんも熱中症になる?自宅でできる対策や応急処置 猫の食欲不振、様子見NG?早めの受診で愛猫の体を守りましょう 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

猫の去勢手術は10分で終わる!?手術のメリット、デメリットとは

男の子の猫ちゃんと一緒に生活していると必ずやってくる【去勢手術】問題。健康な体に麻酔をかけることに抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。ですが未去勢でいることによって目の当たりにする様々な問題行動は、実際に飼い主さんを困らせてしまうこともあるのです。そこで今回は、オス猫ちゃんに見られる発情症状や去勢手術のメリットについてまとめてみました。 オス猫の発情期とは 暖かい時期に発情を起こすメス猫とは異なり、男の子たちは発情している女の子の匂いや鳴き声を察知することで発情期がやってきます。嗅覚が鋭いため、自宅内でメス猫との接触がなかったとしても、近隣の猫ちゃんや野良猫ちゃん達に発情がきていれば誘発される可能性が大いにあります。性成熟していればいつでも交配することが可能で、その妊娠率は100%!男の子と女の子のペアで飼育している場合、どちらかが手術を受けていなければほぼ確実に繁殖すると考えましょう。 発情期に見られる症状 オス猫の発情期には以下のような症状が見られます。・大声で鳴き続ける・スプレー行動を取る・攻撃的になる・脱走する発情中は今までに聞いたことがないような大きな声で鳴き続けるため、愛猫がおかしくなってしまったのでは?と病院に駆け込む方もいらっしゃるほどです。またメス猫を惹きつけるための匂いの強い尿を所かまわずまき散らすスプレー行動は、飼い主さんを悩ませる問題行動の1つでもあります。強いオスであることをアピールするため凶暴性が増すことや、本能的に外に飛び出しメス猫を探そうとする猫ちゃんも。そのため発情期中の脱走事故には特に注意が必要です。 手術を受けるメリット 去勢手術を受けることで上記の問題行動を抑制することができます。ただし時期が遅れれば遅れるほど、その抑制効果は弱まってしまうとされているため、行うのであれば早めに手術を受けた方がいいかもしれませんね。また精巣腫瘍など、性ホルモンに関わる病気を予防することにも繋がります。発情がきているにも関わらずメス猫と接触できない、という状態は猫ちゃんにとって大きなストレス。このストレスを緩和し、病気を予防することで健康寿命を延ばすことができるというのも去勢手術の大きなメリットといえるでしょう。 手術にデメリットはある? 去勢手術のデメリットは【麻酔のリスク】【体質変化】の2点があげられます。猫ちゃんの去勢手術は睾丸を摘出するごく短時間の手術です。とはいえ全身麻酔を使用しますので絶対に安全!と言い切れるものではありません。動物病院ではこのリスクを最小限に抑えるため、術前に様々な検査を行い、万全を期して手術に臨みますが、術前の説明はしっかり聞き不明点はその場で確認しておきましょう。また猫ちゃんに限った事ではありませんが、避妊や去勢手術というものは本来持っているホルモンのバランスを大きく変えることになります。性ホルモンが分泌されなくなり代謝が落ちる結果、太りやすくなったというケースは珍しくありません。ただしこのデメリットは去勢後用フードに切り替えることで対応可能ですので、術後フードチェンジをするか獣医師と相談してみてくださいね。 手術時間や気になる費用 猫ちゃんの去勢手術は少し特別。睾丸を取り出した傷口は自然にすぐ癒合するため縫合を行う必要がありません。そのため手術自体は10分程度というごく短時間で終了します。麻酔を入れてから完全に覚醒するまでの時間としては30分前後です。とはいえ手術当日は朝に来院し、採血後に血液検査、お昼前後に手術を行い夕方に帰るというパターンが多いかと思います。縫合しませんのでもちろん抜糸もありません。費用は3~4万円前後の病院が多いかと思いますが、病院差が大きい部分になりますので術前にトータルの費用を聞いてみてくださいね。 助成金が出ることも!? お住いの地域によっては猫ちゃんの去勢手術に数千円の助成金が出る事があります。役所のホームページなどで確認してみましょう!また外猫を保護し、去勢後また外に放つということであれば去勢済を知らせるためのサインとして術中にお耳を少しカットすることもできます。こちらを希望する場合は、必ず術前に獣医師に伝えましょう。その他去勢手術時にはウイルスの検査、マイクロチップの挿入、爪切りなど普段嫌がってさせてくれないような処置をまとめて行う事も可能。まずはご家族で手術を行うか否かを話し合うことが大切です。もし行う場合には、ベストなタイミングをかかりつけの獣医師と相談し、予約を入れましょう。不安に感じる点は遠慮せず聞き、ご納得のうえ手術をうけてくださいね。 関連ブログ 猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ! 猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい? 猫ちゃんも熱中症になる?自宅でできる対策や応急処置 猫の食欲不振、様子見NG?早めの受診で愛猫の体を守りましょう 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

猫ちゃんも熱中症になる?自宅でできる対策や応急処置

猫ちゃんも熱中症になる?自宅でできる対策や応急処置

炎天下が続く近頃ですが、愛猫ちゃんの体調は変わりありませんか?涼しい場所を見つけ、体温を自分で調節することに長けていると言われる猫ちゃん達ですが、それは少し前までのお話。異常気象と言われる近年の暑さでは熱中症を発症してしまう子も少なくありません。また熱中症とまではいかずとも、高い気温や湿度の影響で夏バテ気味になってしまう事も。そこで今回は自宅でできる熱中症の対策や、万が一の時に活用したい応急処置の方法をピックアップしました! 猫も熱中症に要注意 ワンちゃんが熱中症になりやすい、という事はご存知の方も多いかと思います。反対に猫ちゃんの熱中症はあまりイメージにないかもしれませんね。動物病院で勤務していても熱中症でご来院頂く動物種の割合は、圧倒的にワンちゃんの方が多いのが事実です。ですが猫ちゃん達も条件が揃ってしまえば熱中症を引き起こしてしまいます。自分で涼しい場所を見つけられるといっても自宅内に涼しい場所がどこにもなければあっという間に体温は上がってしまいます。またシニア期に入り温度感覚が鈍っている、持病があり体内の循環機能が落ちている、など猫ちゃん自身の年齢や体調によって熱中症を起こしやすい状態となっていることも。少なくても暑さが厳しい6月後半~9月前半は熱中症対策をしておきましょう! 自宅でできる熱中症対策 特に熱中症の危険があるのは、日中のお留守番どきです。エアコンの風を嫌う猫ちゃんも多いですが、暑い時期は稼働しておく方が安心です。とはいえ寒すぎると逆に体調を壊してしまう子もいますので適温が維持できるよう、うまくコントロールしてあげる必要があります。エアコンの設定温度は27度前後、冷気は足元に溜まりますので循環させるためにサーキュレーターや扇風機を活用してみてください。飲み水は複数設置し、陽の動きや部屋内に日陰になる場所がきちんとあるかの確認もお忘れなく。停電時やエアコンが故障してしまった時に備え、電気を使わないクールアイテムも導入しておくとベストですね。 熱中症の症状 猫ちゃんの代表的な熱中症症状は口を開けてハアハアと呼吸する【開口呼吸】、嘔吐や下痢を繰り返す【消化器異常】、ぐったりして動かなくなる【虚脱】などです。ただし、この症状が見られたときは既に重篤な状態です。本来猫ちゃん達は本能的に不調を隠す動物です。目に見える症状が出ているときは一刻を争う事態になっていると考えましょう。更にここから進行すると痙攣発作を起こしてしまう事もあります。人間同様、命を脅かす危険があるのが熱中症です。初期段階で見極めることは難しいですが、・いつもと様子が違う・高温の部屋で留守番していた・体を触ると熱っぽいといった状況であれば様子を見ずに受診することをおすすめします。 熱中症になってしまったら 熱中症を起こしている時は、とにかく早い治療のスタートがカギとなります。まずはかかりつけの動物病院に連絡し、速やかに診察に向かいます。事前に連絡を入れておくことで動物病院サイドでは、体重や年齢に合わせ酸素室や冷却処置、血液検査など必要な準備を整えておいてくれます。病院到着後最短で治療を開始することができますので、いざという時のために目につく所に動物病院の番号を貼りだしておくと安心です。また移動中、少しでも体温を下げることもポイント。水で濡らしたタオルで体を包み、そのままの状態で動物病院へ連れて行ってくださいね。 様子見は絶対NGです 疑わしい症状が見られたときは、軽度であっても速やかに動物病院を受診してください。例え慌てて部屋を冷やしたとても臓器が受けたダメージまで回復させることはできず、どんどん悪化してしまうケースもあります。早い段階で適切な処置を受けることで回復できる可能性もグッと上がります。緊急時に備え夜間診療を行っている動物病院を見つけておくことも大切です。知識や用意があるだけでも落ち着いて行動ができるようになります。この暑い夏から猫ちゃんを守り、乗り越えていきましょう! 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! 寿命は猫種によって違う?一番ご長寿な猫ちゃんとは 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

猫ちゃんも熱中症になる?自宅でできる対策や応急処置

炎天下が続く近頃ですが、愛猫ちゃんの体調は変わりありませんか?涼しい場所を見つけ、体温を自分で調節することに長けていると言われる猫ちゃん達ですが、それは少し前までのお話。異常気象と言われる近年の暑さでは熱中症を発症してしまう子も少なくありません。また熱中症とまではいかずとも、高い気温や湿度の影響で夏バテ気味になってしまう事も。そこで今回は自宅でできる熱中症の対策や、万が一の時に活用したい応急処置の方法をピックアップしました! 猫も熱中症に要注意 ワンちゃんが熱中症になりやすい、という事はご存知の方も多いかと思います。反対に猫ちゃんの熱中症はあまりイメージにないかもしれませんね。動物病院で勤務していても熱中症でご来院頂く動物種の割合は、圧倒的にワンちゃんの方が多いのが事実です。ですが猫ちゃん達も条件が揃ってしまえば熱中症を引き起こしてしまいます。自分で涼しい場所を見つけられるといっても自宅内に涼しい場所がどこにもなければあっという間に体温は上がってしまいます。またシニア期に入り温度感覚が鈍っている、持病があり体内の循環機能が落ちている、など猫ちゃん自身の年齢や体調によって熱中症を起こしやすい状態となっていることも。少なくても暑さが厳しい6月後半~9月前半は熱中症対策をしておきましょう! 自宅でできる熱中症対策 特に熱中症の危険があるのは、日中のお留守番どきです。エアコンの風を嫌う猫ちゃんも多いですが、暑い時期は稼働しておく方が安心です。とはいえ寒すぎると逆に体調を壊してしまう子もいますので適温が維持できるよう、うまくコントロールしてあげる必要があります。エアコンの設定温度は27度前後、冷気は足元に溜まりますので循環させるためにサーキュレーターや扇風機を活用してみてください。飲み水は複数設置し、陽の動きや部屋内に日陰になる場所がきちんとあるかの確認もお忘れなく。停電時やエアコンが故障してしまった時に備え、電気を使わないクールアイテムも導入しておくとベストですね。 熱中症の症状 猫ちゃんの代表的な熱中症症状は口を開けてハアハアと呼吸する【開口呼吸】、嘔吐や下痢を繰り返す【消化器異常】、ぐったりして動かなくなる【虚脱】などです。ただし、この症状が見られたときは既に重篤な状態です。本来猫ちゃん達は本能的に不調を隠す動物です。目に見える症状が出ているときは一刻を争う事態になっていると考えましょう。更にここから進行すると痙攣発作を起こしてしまう事もあります。人間同様、命を脅かす危険があるのが熱中症です。初期段階で見極めることは難しいですが、・いつもと様子が違う・高温の部屋で留守番していた・体を触ると熱っぽいといった状況であれば様子を見ずに受診することをおすすめします。 熱中症になってしまったら 熱中症を起こしている時は、とにかく早い治療のスタートがカギとなります。まずはかかりつけの動物病院に連絡し、速やかに診察に向かいます。事前に連絡を入れておくことで動物病院サイドでは、体重や年齢に合わせ酸素室や冷却処置、血液検査など必要な準備を整えておいてくれます。病院到着後最短で治療を開始することができますので、いざという時のために目につく所に動物病院の番号を貼りだしておくと安心です。また移動中、少しでも体温を下げることもポイント。水で濡らしたタオルで体を包み、そのままの状態で動物病院へ連れて行ってくださいね。 様子見は絶対NGです 疑わしい症状が見られたときは、軽度であっても速やかに動物病院を受診してください。例え慌てて部屋を冷やしたとても臓器が受けたダメージまで回復させることはできず、どんどん悪化してしまうケースもあります。早い段階で適切な処置を受けることで回復できる可能性もグッと上がります。緊急時に備え夜間診療を行っている動物病院を見つけておくことも大切です。知識や用意があるだけでも落ち着いて行動ができるようになります。この暑い夏から猫ちゃんを守り、乗り越えていきましょう! 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! 寿命は猫種によって違う?一番ご長寿な猫ちゃんとは 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

猫ちゃんに多い眼科トラブル!原因はなぜ?特徴的な症状は?

猫ちゃんに多い眼科トラブル!原因はなぜ?特徴的な症状は?

猫ちゃん達の綺麗な瞳に、思わず見とれてしまう飼い主さんも少なくないのではないでしょうか?瞳の色には個体差があり、青や緑と愛猫らしい個性が出ている部分でもありますよね。ですが猫ちゃんの瞳は人間に比べその作りが比較的粗雑になっているとも言われ、トラブルが起きやすい場所でもあります。充血や白濁、瞬膜の突出、普段と違う様子に慌ててしまう事もあるかもしれませんね。そこで今回は猫ちゃんに多く見られる目のトラブルについてまとめてみました。 瞬膜の突出 猫ちゃんの目には【瞬膜】というものがあります。目頭の方にあり、目を閉じたときに瞼の下で眼球を覆う薄い膜状のものです。いわばワイパーのようなもので眼球の汚れを落とし、涙で全体を潤し、ごみや乾燥から瞳を守ってくれる心強い存在。この瞬膜が大きく出ていると驚いてしまいますが、瞳を閉じると同時に出てくるものですから眠そうな時や寝起きに出ているのはいたって普通の事。すぐに戻っていくようであれば大きな心配はいりません。ただし、瞬膜がずっと出ている、赤くなっている、腫れている、というときは目に以下のようなトラブルが起きているサインかもしれません。日頃から顔や目の異常がないかどうかチェックをしてあげましょう。 結膜炎 まぶたの内側にある粘膜、これが【結膜】です。この部分が何らかの原因で炎症を起こしてしまうのが結膜炎。結膜の赤み、涙や目ヤニ、目の痒みが代表的な症状で感染性と非感染性の2つに分けられています。本人が気にして引っかくことで眼球に傷がつき悪化を招くこともあるため、できるだけ早い段階で治療を開始してあげることが望ましいです。点眼や内服の他、本人が気にして引っかいてしまうようであればエリザベスカラーで目を保護してあげる必要があります。 角膜潰瘍 眼球の表面にあり、何層にも分かれている【角膜】は眼球を保護してくれる部分です。傷がつきやすい反面、修復能力も高く、傷ついては修復されるというサイクルを繰り返しています。ところが免疫力の低下や修復が追い付かないほど深い傷ができてしまうと角膜の傷が中々修復されない【角膜潰瘍】の状態になってしまいます。重症の場合、角膜に穴があいてしまい強い痛みを伴うことも。目をあけられない、目ヤニや涙が出る、充血している、などが代表的な症状となります。 眼科トラブルの原因は? 眼科トラブルの原因には免疫疾患や喧嘩傷、感染症、まつ毛による刺激、乾燥、様々なものがあげられます。その中でも感染症によるトラブルはとても多く、特に免疫力の弱い子猫や外で生活していた猫ちゃんに症状が出ている時は要注意です。同居猫ちゃんがいるおうちでは、感染が拡大しないよう診断がつくまでは隔離処置をとっておくと安心です。また先天的に眼科疾患になりやすい遺伝子を持っていることもあるため、独断で様子見はせず、まずは動物病院を受診なさってくださいね。 眼科トラブルの予防方法はある? 感染症から眼科トラブルにつながってしまうケースはありますが感染症自体は混合ワクチンで予防することができます。お外に出るか否か、外猫ちゃんとの接触はあるか、愛猫の生活スタイルに合わせワクチン接種を行いましょう。また眼科トラブルは初期段階から治療を開始することがとても重要!肉眼で傷が確認できなくても実は大きな傷がついているということもあり、放置してしまうと軽度の結膜炎だったものが重度の角膜潰瘍まで進んでしまう事もあります。動物病院では専用の検査機器で目に見えない眼球の傷も確認することができますので、気になる症状が出たときは早めに動物病院にかかり、対処してあげましょう。 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! 寿命は猫種によって違う?一番ご長寿な猫ちゃんとは 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

猫ちゃんに多い眼科トラブル!原因はなぜ?特徴的な症状は?

猫ちゃん達の綺麗な瞳に、思わず見とれてしまう飼い主さんも少なくないのではないでしょうか?瞳の色には個体差があり、青や緑と愛猫らしい個性が出ている部分でもありますよね。ですが猫ちゃんの瞳は人間に比べその作りが比較的粗雑になっているとも言われ、トラブルが起きやすい場所でもあります。充血や白濁、瞬膜の突出、普段と違う様子に慌ててしまう事もあるかもしれませんね。そこで今回は猫ちゃんに多く見られる目のトラブルについてまとめてみました。 瞬膜の突出 猫ちゃんの目には【瞬膜】というものがあります。目頭の方にあり、目を閉じたときに瞼の下で眼球を覆う薄い膜状のものです。いわばワイパーのようなもので眼球の汚れを落とし、涙で全体を潤し、ごみや乾燥から瞳を守ってくれる心強い存在。この瞬膜が大きく出ていると驚いてしまいますが、瞳を閉じると同時に出てくるものですから眠そうな時や寝起きに出ているのはいたって普通の事。すぐに戻っていくようであれば大きな心配はいりません。ただし、瞬膜がずっと出ている、赤くなっている、腫れている、というときは目に以下のようなトラブルが起きているサインかもしれません。日頃から顔や目の異常がないかどうかチェックをしてあげましょう。 結膜炎 まぶたの内側にある粘膜、これが【結膜】です。この部分が何らかの原因で炎症を起こしてしまうのが結膜炎。結膜の赤み、涙や目ヤニ、目の痒みが代表的な症状で感染性と非感染性の2つに分けられています。本人が気にして引っかくことで眼球に傷がつき悪化を招くこともあるため、できるだけ早い段階で治療を開始してあげることが望ましいです。点眼や内服の他、本人が気にして引っかいてしまうようであればエリザベスカラーで目を保護してあげる必要があります。 角膜潰瘍 眼球の表面にあり、何層にも分かれている【角膜】は眼球を保護してくれる部分です。傷がつきやすい反面、修復能力も高く、傷ついては修復されるというサイクルを繰り返しています。ところが免疫力の低下や修復が追い付かないほど深い傷ができてしまうと角膜の傷が中々修復されない【角膜潰瘍】の状態になってしまいます。重症の場合、角膜に穴があいてしまい強い痛みを伴うことも。目をあけられない、目ヤニや涙が出る、充血している、などが代表的な症状となります。 眼科トラブルの原因は? 眼科トラブルの原因には免疫疾患や喧嘩傷、感染症、まつ毛による刺激、乾燥、様々なものがあげられます。その中でも感染症によるトラブルはとても多く、特に免疫力の弱い子猫や外で生活していた猫ちゃんに症状が出ている時は要注意です。同居猫ちゃんがいるおうちでは、感染が拡大しないよう診断がつくまでは隔離処置をとっておくと安心です。また先天的に眼科疾患になりやすい遺伝子を持っていることもあるため、独断で様子見はせず、まずは動物病院を受診なさってくださいね。 眼科トラブルの予防方法はある? 感染症から眼科トラブルにつながってしまうケースはありますが感染症自体は混合ワクチンで予防することができます。お外に出るか否か、外猫ちゃんとの接触はあるか、愛猫の生活スタイルに合わせワクチン接種を行いましょう。また眼科トラブルは初期段階から治療を開始することがとても重要!肉眼で傷が確認できなくても実は大きな傷がついているということもあり、放置してしまうと軽度の結膜炎だったものが重度の角膜潰瘍まで進んでしまう事もあります。動物病院では専用の検査機器で目に見えない眼球の傷も確認することができますので、気になる症状が出たときは早めに動物病院にかかり、対処してあげましょう。 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! 寿命は猫種によって違う?一番ご長寿な猫ちゃんとは 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

最大限の注意を!愛犬にできる熱中症対策

最大限の注意を!愛犬にできる熱中症対策

梅雨を飛ばして突然の猛暑に襲われた日本列島。うだるような暑さに体調を壊された方も多かったかもしれませんね。スタートダッシュがあまりに早かったせいか、今年は6月中から続々と熱中症症状が見られるワンちゃんにご来院いただきました。 人間でも命の危険がある熱中症ですが、ワンちゃん達はことさらその危険が高まります。既に様々な工夫をされているとは思いますが、改めて愛犬のためにできる熱中症対策について考えてみましょう。 自宅でできる熱中症対策 ワンちゃんが熱中症をおこしやすい場所をご存知でしょうか?発症の約半数は炎天下の屋外ですが、もう半数はなんと【自宅内】なんです。特に注意したいのがお留守番の間。お仕事をされている飼い主さんも多いですから、ワンちゃんのお留守番時間が8時間以上という方もいらっしゃいますよね。そこでワンちゃんが熱中症を起こさないよう、自宅内の環境をしっかり整えておく必要があります。■空調夏時期のエアコンは必須です。室温は22~25度前後に調整してください。冷気は下に溜まっていきますので、お留守番は1階でしてもらうと安心ですね。冷えすぎてしまう可能性もありますのでブランケットなど愛犬が寒さを感じたときに移動できる場所を作ってあげるといいでしょう。サーキュレーターで室内の空気を循環させておくとGOODです。■日当たりチェック出発時は陽が当たっていない部屋でも時間の経過と共に直射日光が差し込んでしまうことがあります。愛犬が長時間陽の光にさらされることがないよう、一日を通して陽の光がどう動いていくかお休みに日に確認してみてください。もし陽が長時間差し込むようであれば、遮光カーテンや屋根付きのサークルで陰になる場所を作ってあげると安心して過ごすことができますよ!■飲み水水飲み場の数はワンフロアに2~3か所が理想的。通常の飲み水の他、新鮮で冷たいお水が出る自動給水機を置いてあげるとワンちゃんも喜んでくれるかも?■電気を使用しないアイテムも万が一の停電やエアコンの故障に備え、電気を使用しないクールアイテムを何点か部屋に設置しておくと安心です。クールマットなどホームセンターで販売されているものを活用すると便利です。凍らせたペットボトルをボールに入れて置いておくと涼しいだけでなく除湿にもなり、溶けだした結露を舐めとる事もできるので万能です。 熱中症の症状とは? 熱中症の代表的な症状は息が荒くなる、ヨダレが止まらない、ぐったりする、頻回の嘔吐や下痢、重度の場合は舌や口の中が紫色になるチアノーゼが見られることも。元々ワンちゃんの体温は人間より高めで38度台が平熱ですが、熱中症になると39~40度を超える発熱が見られ、触った感じも普段より熱く感じるようになります。 万が一の応急処置 もし自宅内や出先で熱中症を疑う症状が見られた時は、速やかに動物病院を受診してください。動物病院までの応急処置として重要なことは【体温を下げる事】です。大きめのタオルを水で濡らし、絞らずそのまま愛犬の体を包み、そのままの状態で動物病院へ向かいます。受診前に電話を入れておくことも忘れずに。連絡を受けた動物病院は体重や犬種に合わせ入院室や酸素室、冷水浴、血液検査、受け入れ後に必要な処置の準備を整えて迎え入れてくれます。重度の熱中症の場合、スピード勝負となりますので動物病院とうまく連携を取り、スムーズな治療を開始させることも回復のためには大切なポイントとなります。 様子見は絶対NG 温暖化により、年々暑さが増していく日本ではワンちゃんを飼う以上、熱中症や暑さ対策はどうしても避けては通れない問題です。近年ではワンちゃんの熱中症もポピュラーになり、対策されている方がほとんどですが、それでもいざ発症した時に半日程度様子を見てしまう方も少なくありません。つらい現実ですが、熱中症で亡くなってしまうワンちゃんを過去に何頭も見たことがあります。暑さの対策をするだけでなく、発症した時の症状や対応に関しても今一度家族で確認し合っておくと、いざという時にパニックにならずに済みます。夜間でも診療を受けている近隣病院の番号を控えておくと安心です。万全の準備をして元気に夏を乗り越えましょう! 関連ブログ 愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? 犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? 愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 犬のかかりやすい病気vol.2~下痢健康のバロメーター!猫のうんちからわかる体調の変化とは?猫エイズはうつる?症状や治療方法とは ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

最大限の注意を!愛犬にできる熱中症対策

梅雨を飛ばして突然の猛暑に襲われた日本列島。うだるような暑さに体調を壊された方も多かったかもしれませんね。スタートダッシュがあまりに早かったせいか、今年は6月中から続々と熱中症症状が見られるワンちゃんにご来院いただきました。 人間でも命の危険がある熱中症ですが、ワンちゃん達はことさらその危険が高まります。既に様々な工夫をされているとは思いますが、改めて愛犬のためにできる熱中症対策について考えてみましょう。 自宅でできる熱中症対策 ワンちゃんが熱中症をおこしやすい場所をご存知でしょうか?発症の約半数は炎天下の屋外ですが、もう半数はなんと【自宅内】なんです。特に注意したいのがお留守番の間。お仕事をされている飼い主さんも多いですから、ワンちゃんのお留守番時間が8時間以上という方もいらっしゃいますよね。そこでワンちゃんが熱中症を起こさないよう、自宅内の環境をしっかり整えておく必要があります。■空調夏時期のエアコンは必須です。室温は22~25度前後に調整してください。冷気は下に溜まっていきますので、お留守番は1階でしてもらうと安心ですね。冷えすぎてしまう可能性もありますのでブランケットなど愛犬が寒さを感じたときに移動できる場所を作ってあげるといいでしょう。サーキュレーターで室内の空気を循環させておくとGOODです。■日当たりチェック出発時は陽が当たっていない部屋でも時間の経過と共に直射日光が差し込んでしまうことがあります。愛犬が長時間陽の光にさらされることがないよう、一日を通して陽の光がどう動いていくかお休みに日に確認してみてください。もし陽が長時間差し込むようであれば、遮光カーテンや屋根付きのサークルで陰になる場所を作ってあげると安心して過ごすことができますよ!■飲み水水飲み場の数はワンフロアに2~3か所が理想的。通常の飲み水の他、新鮮で冷たいお水が出る自動給水機を置いてあげるとワンちゃんも喜んでくれるかも?■電気を使用しないアイテムも万が一の停電やエアコンの故障に備え、電気を使用しないクールアイテムを何点か部屋に設置しておくと安心です。クールマットなどホームセンターで販売されているものを活用すると便利です。凍らせたペットボトルをボールに入れて置いておくと涼しいだけでなく除湿にもなり、溶けだした結露を舐めとる事もできるので万能です。 熱中症の症状とは? 熱中症の代表的な症状は息が荒くなる、ヨダレが止まらない、ぐったりする、頻回の嘔吐や下痢、重度の場合は舌や口の中が紫色になるチアノーゼが見られることも。元々ワンちゃんの体温は人間より高めで38度台が平熱ですが、熱中症になると39~40度を超える発熱が見られ、触った感じも普段より熱く感じるようになります。 万が一の応急処置 もし自宅内や出先で熱中症を疑う症状が見られた時は、速やかに動物病院を受診してください。動物病院までの応急処置として重要なことは【体温を下げる事】です。大きめのタオルを水で濡らし、絞らずそのまま愛犬の体を包み、そのままの状態で動物病院へ向かいます。受診前に電話を入れておくことも忘れずに。連絡を受けた動物病院は体重や犬種に合わせ入院室や酸素室、冷水浴、血液検査、受け入れ後に必要な処置の準備を整えて迎え入れてくれます。重度の熱中症の場合、スピード勝負となりますので動物病院とうまく連携を取り、スムーズな治療を開始させることも回復のためには大切なポイントとなります。 様子見は絶対NG 温暖化により、年々暑さが増していく日本ではワンちゃんを飼う以上、熱中症や暑さ対策はどうしても避けては通れない問題です。近年ではワンちゃんの熱中症もポピュラーになり、対策されている方がほとんどですが、それでもいざ発症した時に半日程度様子を見てしまう方も少なくありません。つらい現実ですが、熱中症で亡くなってしまうワンちゃんを過去に何頭も見たことがあります。暑さの対策をするだけでなく、発症した時の症状や対応に関しても今一度家族で確認し合っておくと、いざという時にパニックにならずに済みます。夜間でも診療を受けている近隣病院の番号を控えておくと安心です。万全の準備をして元気に夏を乗り越えましょう! 関連ブログ 愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? 犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? 愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 犬のかかりやすい病気vol.2~下痢健康のバロメーター!猫のうんちからわかる体調の変化とは?猫エイズはうつる?症状や治療方法とは ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

寿命は猫種によって違う?一番ご長寿な猫ちゃんとは

寿命は猫種によって違う?一番ご長寿な猫ちゃんとは

可愛い愛猫には長生きしてほしい、これは誰もが一度は考えたことがありますよね。猫ちゃんを取り巻く飼育環境の質はどんどんあがっており、ご長寿さんも多くみられるようになってきました。少し特別な例ですがギネス記録に残る最年長の猫ちゃんは、なんと38歳!驚きの年齢ですよね。猫ちゃん全体の平均寿命は14歳と言われていますが、実は猫種によって若干数字に違いがあります。今回は気になる猫種別の寿命についてご紹介していきたいと思います。 飼育環境はとっても重要 まず大前提に猫種以上に寿命に大きく関係していることがあります。それは猫ちゃんの【飼育環境】。完全室内飼いで予防接種や避妊・去勢の手術など予防医療をしっかり受けている猫ちゃんとそうでない猫ちゃんには3年以上、寿命に差が出るとされています。更に完全野良の猫ちゃん達の平均寿命は3~5歳。猫ちゃん全体の平均寿命である14歳と比較すると、いかに外での生活が厳しいものかが伺えます。 最も平均寿命が高い猫種 最も平均寿命が高い猫種は【ミックス種】。つまり雑種の猫ちゃん達!平均寿命は14.3歳です。これは様々な血統が混ざり合っていくことで、各々がもつ免疫の弱さや疾患遺伝子が打ち消されていき強い血筋へと変化していくためです。私が動物病院で勤務している中で出会ってきた18歳を超える猫ちゃん達も、やはりミックス種の猫ちゃんがほとんどだったように思います。 平均寿命が短い猫種とは 猫ちゃん全体の平均寿命が14歳であることに対し、マンチカンは11歳、ノルウェージャンフォレストキャットやメインクーンは12.5歳と数年短い数字となっています。これは可愛らしい体格を作るため人間が手を加えたことにより、遺伝的な疾患を発症しやすい血統になったこと。そして体が大きくエネルギーや細胞分裂の数が小柄な猫ちゃんより多いことが理由とされています。ただしこれはあくまで平均数値!中には平均寿命よりずっと長く穏やかに過ごしている子も沢山います。マイナスに考えず、生活や食事、普段の生活環境を整えていくタイミングの指標として受け止めましょう。 愛猫に長生きしてもらうには? 猫種に関わらず、ご長寿の猫ちゃん達に共通していることは【室内飼い】【適切な予防や治療を受けている】【ストレスフリーな生活をしている】ということ。猫ちゃん達はとても綺麗好きな動物です。寝床やトイレは常に清潔であることを意識しましょう。更に食事は安すぎず、着色料や添加物が使用されていないものを選んであげると理想的。1kgあたり1000円を切らない価格帯を目安にするといいかもしれません。定期的な健康診断、そして病気が見つかった時は早期に治療を開始する、体の管理をこまめに行うことも長生きにはとても重要なポイントとなります。猫ちゃんの多くが発症する腎不全も早期の段階から治療を開始し、上手にお付き合いしながら平均寿命をはるかに超えて頑張っている猫ちゃんをたくさん見てきました。そして一番大切なことは飼い主さんとの関係が良好であること。気まぐれな性格ということもあるので、四六時中べったりという事ではなく猫ちゃんの気分に合わせて、飼い主さんがうまく距離感をコントロールしてあげられると猫ちゃんも居心地よく感じてくれるようです。少しでも長く愛猫と過ごしていけるよう、環境を整えながら1日1日を楽しんで過ごされて下さいね♪ 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

寿命は猫種によって違う?一番ご長寿な猫ちゃんとは

可愛い愛猫には長生きしてほしい、これは誰もが一度は考えたことがありますよね。猫ちゃんを取り巻く飼育環境の質はどんどんあがっており、ご長寿さんも多くみられるようになってきました。少し特別な例ですがギネス記録に残る最年長の猫ちゃんは、なんと38歳!驚きの年齢ですよね。猫ちゃん全体の平均寿命は14歳と言われていますが、実は猫種によって若干数字に違いがあります。今回は気になる猫種別の寿命についてご紹介していきたいと思います。 飼育環境はとっても重要 まず大前提に猫種以上に寿命に大きく関係していることがあります。それは猫ちゃんの【飼育環境】。完全室内飼いで予防接種や避妊・去勢の手術など予防医療をしっかり受けている猫ちゃんとそうでない猫ちゃんには3年以上、寿命に差が出るとされています。更に完全野良の猫ちゃん達の平均寿命は3~5歳。猫ちゃん全体の平均寿命である14歳と比較すると、いかに外での生活が厳しいものかが伺えます。 最も平均寿命が高い猫種 最も平均寿命が高い猫種は【ミックス種】。つまり雑種の猫ちゃん達!平均寿命は14.3歳です。これは様々な血統が混ざり合っていくことで、各々がもつ免疫の弱さや疾患遺伝子が打ち消されていき強い血筋へと変化していくためです。私が動物病院で勤務している中で出会ってきた18歳を超える猫ちゃん達も、やはりミックス種の猫ちゃんがほとんどだったように思います。 平均寿命が短い猫種とは 猫ちゃん全体の平均寿命が14歳であることに対し、マンチカンは11歳、ノルウェージャンフォレストキャットやメインクーンは12.5歳と数年短い数字となっています。これは可愛らしい体格を作るため人間が手を加えたことにより、遺伝的な疾患を発症しやすい血統になったこと。そして体が大きくエネルギーや細胞分裂の数が小柄な猫ちゃんより多いことが理由とされています。ただしこれはあくまで平均数値!中には平均寿命よりずっと長く穏やかに過ごしている子も沢山います。マイナスに考えず、生活や食事、普段の生活環境を整えていくタイミングの指標として受け止めましょう。 愛猫に長生きしてもらうには? 猫種に関わらず、ご長寿の猫ちゃん達に共通していることは【室内飼い】【適切な予防や治療を受けている】【ストレスフリーな生活をしている】ということ。猫ちゃん達はとても綺麗好きな動物です。寝床やトイレは常に清潔であることを意識しましょう。更に食事は安すぎず、着色料や添加物が使用されていないものを選んであげると理想的。1kgあたり1000円を切らない価格帯を目安にするといいかもしれません。定期的な健康診断、そして病気が見つかった時は早期に治療を開始する、体の管理をこまめに行うことも長生きにはとても重要なポイントとなります。猫ちゃんの多くが発症する腎不全も早期の段階から治療を開始し、上手にお付き合いしながら平均寿命をはるかに超えて頑張っている猫ちゃんをたくさん見てきました。そして一番大切なことは飼い主さんとの関係が良好であること。気まぐれな性格ということもあるので、四六時中べったりという事ではなく猫ちゃんの気分に合わせて、飼い主さんがうまく距離感をコントロールしてあげられると猫ちゃんも居心地よく感じてくれるようです。少しでも長く愛猫と過ごしていけるよう、環境を整えながら1日1日を楽しんで過ごされて下さいね♪ 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい?

猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい?

女の子の猫ちゃんに行う避妊手術。必要なものとわかっていても健康な体に麻酔をかけ、メスを入れることに抵抗や不安を感じてしまうのはごく自然な事です。とはいえ手術を受けることで得られるメリットも大きく、健康な状態でより長い時間を猫ちゃんと過ごしていくためにはとても大切な処置でもあります。関連ブログ 猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ! そこで!少しでも不安を減らすために猫ちゃんの避妊手術について少し学んでみましょう。今回は避妊手術にかかる時間や気になる費用についてご紹介します。 避妊手術の流れ 避妊手術当日は絶食で病院に行きます。ご飯を食べてしまうと麻酔中、胃内のフードが逆流してしまう可能性があるため手術が中止になってしまいます。病院に着いたらまずは採血を受け、術前の血液検査を行います。必要によってレントゲンなど追加の検査があることも。検査の結果が問題なければ猫ちゃんを病院に預け、日中に手術を受けます。術後、麻酔の覚めが問題なければ当日の夕方、もしくは翌日に退院というのが基本的な流れとなります。 避妊手術にかかる時間 猫ちゃんの避妊手術にかかる時間は30分前後、麻酔の導入から覚醒までだと40~60分前後です。麻酔がかかったあとお腹にメスを入れ卵巣と子宮を摘出します。傷口は約2~3センチほど。動物病院によっては卵巣のみを摘出し子宮は残すこともあります。 避妊手術にかかる費用や入院日数は? 避妊手術にかかる費用は3~5万円前後が平均的です。ペット保険に加入していても避妊手術は適応外となりますのでご注意ください。入院日数は当日、あるいは1泊という病院が多いですが、麻酔の覚め、痛みの度合いによっては長引くこともあります。 術後の過ごし方 術後はいつも通りの生活で問題ありません。食事も通常通りでOK!ただし当日、翌日の食欲や元気はいつもほどないかもしれません。ちょっぴり特別な猫缶を用意しておいてあげると猫ちゃんも喜んでくれるかも?傷口は舐めてしまわぬようエリザベスカラーや術後衣をつけておきます。飼い主さんが見ていられる間は外しても構いませんが、お出かけ時や就寝時は着用を忘れないように。また同居の猫ちゃんが舐めてしまうことにも注意が必要で、状況に合わせて隔離して対処すると安心です。術後1週間たてば抜糸ができますので、傷口のチェックと抜糸を兼ねて動物病院を受診しましょう。 避妊手術時に一緒にできる処置 避妊手術中は麻酔がかかり意識がない状態になります。その際に様々な処置を一緒にしてもらうことができます。■爪切りなどのデイリーケア爪切りや耳掃除、肛門腺絞り、自宅では少し難しいデイリーケアも術中にまとめてやってもらうことができます。■毛玉取り長毛の猫ちゃんの場合、ブラッシングでは取り切れない大きな毛玉ができてしまう事もありますよね。バリカンで刈り取ることになりますが起きている状態だとバリカンの音を怖がってしまう子も多いもの。これを麻酔中に行うことで恐怖心を感じさせず最短時間で毛玉を取ることができます。■マイクロチップの挿入麻酔なしでもできる処置ですが、針を刺し少なからず痛みを伴う処置ですから麻酔中にやってしまう方が本人にとっても楽ちんです。手術と同時に行っても体に負担はかかりませんのでご安心ください。■ウイルス検査術中ではありませんが術前の血液検査時に一緒に行ってもらう事ができます。猫エイズ、猫白血病の検査で飼い主さんの希望時にのみ行う病院さんも多いので事前に検査希望の旨を伝えてくださいね。 助成金があることも お住いの地域によっては猫ちゃんの避妊、去勢手術に助成金が出る事があります。助成対象の条件も様々で外猫に限定されていることもあれば、地域内全ての猫ちゃんが対象、という地域もそれぞれです。避妊手術の助成金は3000円~4000円程が平均的。詳細は住んでいる地域のホームページで確認してみましょう! 外猫の手術は必ず事前に相談を もし外猫ちゃんを保護し手術後またお外に放つ、ということであれば事前に獣医師に伝えておくとスムーズです。重複で手術のために捕獲されないよう耳をカットして目印をつけることができます。また抜糸が不要な吸収糸を使ってもらう事も可能!外猫ちゃんの場合、人間につかまり様々な処置を受けること自体が大きなストレスになります。猫ちゃんの負担を最小限で抑えられるよう動物病院スタッフと保護主さんで相談し流れを決めていきます。 迷ったらまずは相談で受診してみよう 避妊手術を受けることに不安があってもなくても、まずは相談という形で一度受診することをおすすめします。体の大きさや体重が手術に耐えられるかどうか見てもらい、どのような流れで手術をすすめていくのか、事前に獣医師から話を聞くことで冷静に検討することができます。金額もその時に聞いておくと万全です。迷いや不安を感じる飼い主さんは多く、相談で来院される患者さんも沢山いらっしゃいます。疑問に思う事はうやむやにせず、全てクリアにしてから手術を検討してくださいね! 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。...

猫ちゃんの避妊手術、気になる費用や時間はどれくらい?

女の子の猫ちゃんに行う避妊手術。必要なものとわかっていても健康な体に麻酔をかけ、メスを入れることに抵抗や不安を感じてしまうのはごく自然な事です。とはいえ手術を受けることで得られるメリットも大きく、健康な状態でより長い時間を猫ちゃんと過ごしていくためにはとても大切な処置でもあります。関連ブログ 猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ! そこで!少しでも不安を減らすために猫ちゃんの避妊手術について少し学んでみましょう。今回は避妊手術にかかる時間や気になる費用についてご紹介します。 避妊手術の流れ 避妊手術当日は絶食で病院に行きます。ご飯を食べてしまうと麻酔中、胃内のフードが逆流してしまう可能性があるため手術が中止になってしまいます。病院に着いたらまずは採血を受け、術前の血液検査を行います。必要によってレントゲンなど追加の検査があることも。検査の結果が問題なければ猫ちゃんを病院に預け、日中に手術を受けます。術後、麻酔の覚めが問題なければ当日の夕方、もしくは翌日に退院というのが基本的な流れとなります。 避妊手術にかかる時間 猫ちゃんの避妊手術にかかる時間は30分前後、麻酔の導入から覚醒までだと40~60分前後です。麻酔がかかったあとお腹にメスを入れ卵巣と子宮を摘出します。傷口は約2~3センチほど。動物病院によっては卵巣のみを摘出し子宮は残すこともあります。 避妊手術にかかる費用や入院日数は? 避妊手術にかかる費用は3~5万円前後が平均的です。ペット保険に加入していても避妊手術は適応外となりますのでご注意ください。入院日数は当日、あるいは1泊という病院が多いですが、麻酔の覚め、痛みの度合いによっては長引くこともあります。 術後の過ごし方 術後はいつも通りの生活で問題ありません。食事も通常通りでOK!ただし当日、翌日の食欲や元気はいつもほどないかもしれません。ちょっぴり特別な猫缶を用意しておいてあげると猫ちゃんも喜んでくれるかも?傷口は舐めてしまわぬようエリザベスカラーや術後衣をつけておきます。飼い主さんが見ていられる間は外しても構いませんが、お出かけ時や就寝時は着用を忘れないように。また同居の猫ちゃんが舐めてしまうことにも注意が必要で、状況に合わせて隔離して対処すると安心です。術後1週間たてば抜糸ができますので、傷口のチェックと抜糸を兼ねて動物病院を受診しましょう。 避妊手術時に一緒にできる処置 避妊手術中は麻酔がかかり意識がない状態になります。その際に様々な処置を一緒にしてもらうことができます。■爪切りなどのデイリーケア爪切りや耳掃除、肛門腺絞り、自宅では少し難しいデイリーケアも術中にまとめてやってもらうことができます。■毛玉取り長毛の猫ちゃんの場合、ブラッシングでは取り切れない大きな毛玉ができてしまう事もありますよね。バリカンで刈り取ることになりますが起きている状態だとバリカンの音を怖がってしまう子も多いもの。これを麻酔中に行うことで恐怖心を感じさせず最短時間で毛玉を取ることができます。■マイクロチップの挿入麻酔なしでもできる処置ですが、針を刺し少なからず痛みを伴う処置ですから麻酔中にやってしまう方が本人にとっても楽ちんです。手術と同時に行っても体に負担はかかりませんのでご安心ください。■ウイルス検査術中ではありませんが術前の血液検査時に一緒に行ってもらう事ができます。猫エイズ、猫白血病の検査で飼い主さんの希望時にのみ行う病院さんも多いので事前に検査希望の旨を伝えてくださいね。 助成金があることも お住いの地域によっては猫ちゃんの避妊、去勢手術に助成金が出る事があります。助成対象の条件も様々で外猫に限定されていることもあれば、地域内全ての猫ちゃんが対象、という地域もそれぞれです。避妊手術の助成金は3000円~4000円程が平均的。詳細は住んでいる地域のホームページで確認してみましょう! 外猫の手術は必ず事前に相談を もし外猫ちゃんを保護し手術後またお外に放つ、ということであれば事前に獣医師に伝えておくとスムーズです。重複で手術のために捕獲されないよう耳をカットして目印をつけることができます。また抜糸が不要な吸収糸を使ってもらう事も可能!外猫ちゃんの場合、人間につかまり様々な処置を受けること自体が大きなストレスになります。猫ちゃんの負担を最小限で抑えられるよう動物病院スタッフと保護主さんで相談し流れを決めていきます。 迷ったらまずは相談で受診してみよう 避妊手術を受けることに不安があってもなくても、まずは相談という形で一度受診することをおすすめします。体の大きさや体重が手術に耐えられるかどうか見てもらい、どのような流れで手術をすすめていくのか、事前に獣医師から話を聞くことで冷静に検討することができます。金額もその時に聞いておくと万全です。迷いや不安を感じる飼い主さんは多く、相談で来院される患者さんも沢山いらっしゃいます。疑問に思う事はうやむやにせず、全てクリアにしてから手術を検討してくださいね! 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。...

猫の食欲不振、様子見NG?早めの受診で愛猫の体を守りましょう

猫の食欲不振、様子見NG?早めの受診で愛猫の体を守りましょう

  愛猫のご飯タイム、定刻になるとニャーニャー鳴いて催促する子もいますよね。猫ちゃんの体内時計は驚くほど正確で、うっかり忘れてしまっても本人がお知らせしてくれる、なんてことも珍しくありません。ですが、そんな愛猫がもしご飯を欲しがらなくなったら…?一度だけならお腹が空いていなかった、他に夢中になることがあった、などの理由が考えられますが全く欲しがることがなくなった、出しても食べない、という時は危険サイン。早急な受診が必要となります。そこで今回は猫ちゃんの食欲不振について、考えられる原因や受診のタイミングをご紹介していきます。 猫の食欲不振の原因 猫ちゃんの食欲不振は様々な原因が考えられます。若く健康な子であれば、単純にフードに飽きてしまったという事もあります。また綺麗好きな猫ちゃん達は、食器やその周辺が汚れているとご飯を食べたがらない事も。複数のフードをローテンションしてあげる、食器やご飯スペースは清潔にしておく、食事環境を整えてあげることはとても大切です。また発情中も食欲はガクンと落ちます。未避妊、未去勢の猫ちゃんであれば発情がきている可能性もあるかもしれませんね。その他猫ちゃんに多い腎不全ではもちろん、膵炎や消化不全、内臓器に何らかのトラブルが起きている時も症状として食欲不振が現れます。自宅で原因を特定することは難しいと考え、症状が続くときは早めに受診なさってくださいね。 何日食欲不振が続くと危険? 原因が何であれ、全くご飯を食べない状況が続くことは猫ちゃんの体に危険が及ぶ可能性があると頭に入れておきましょう。様子を見ていい時間は、個体差もありますが原則24時間です。この間は普段と違うウェット缶をあげてみる、フードを少し温めて香りを立たせる、いつもとは違うアレンジを加え食べてくれるか試してみてくださいね。食べない時間が48時間、そして72時間を超えた場合は早急に動物病院を受診なさってください。なお子猫ちゃんは低血糖になる可能性もあるため更に短い8時間が限度です。食欲不振意外に嘔吐や下痢など他の症状が出ている時は様子を見ることなく受診することをおすすめします。 食欲不振を放置するとどうなってしまう? 食欲不振を放置すると体の水分が不足し脱水状態になってしまうことも。逆にお水は沢山飲むのに食事はとらない、という場合には何かしらの病気のサインという可能性もあります。食事もお水も全くとることができない状態が数日続くと全身の脂質が肝臓へ吸着され肝細胞が働かなくなる【肝リピドーシス】という状態を引き起こします。これは数日あるいは数時間で肝不全状態へ移行、命に関わる重篤な状態へと変化していきます。こうなると耳や肉球、お口の中、眼球、全身の至る所に黄疸が見られるようになり徐々に動く元気もなくなります。肥満体で脂質が多い猫ちゃんが特になりやすいと言われていますが、シニアであったり持病があれば体型に関係なく発症します。また今まで見た患者さんの中には、若く健康で標準体型だった猫ちゃんも多くいましたので、年齢や体型に関係なくどの猫ちゃんにも発症するリスクはあると考えておきましょう。 動物看護師からのお願い 私たち動物病院のスタッフは来院されたペットの状態を改善、緩和できるよう全身全霊をささげて処置させていただきます。ですが本人の体力、体の状態によっては最善を尽くしても助けてあげられないこともあります。例え若くても、過保護かな?と思っても、食欲がない時は様子を見ずにご来院いただきたく思います。実際に治療の開始があと数日早ければ…と涙をのんだことがこの15年間の間に何回もありました。最初はなんてことがない理由から食事を敬遠するようになったのだとしても、数日続けば体に影響が出始め、食べたくても食べる事ができない状態へ変わってしまいます。そうなってしまうと重篤化するまでの時間はそう長くはかかりません。一匹でも多くの猫ちゃんが元気におうちに帰る事ができるように、飼い主さんの涙が減らせるように、食欲不振の危険性を頭の片隅に置いていただけると嬉しく思います。もし受診を迷った時はぜひ動物病院にご相談してください。 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

猫の食欲不振、様子見NG?早めの受診で愛猫の体を守りましょう

  愛猫のご飯タイム、定刻になるとニャーニャー鳴いて催促する子もいますよね。猫ちゃんの体内時計は驚くほど正確で、うっかり忘れてしまっても本人がお知らせしてくれる、なんてことも珍しくありません。ですが、そんな愛猫がもしご飯を欲しがらなくなったら…?一度だけならお腹が空いていなかった、他に夢中になることがあった、などの理由が考えられますが全く欲しがることがなくなった、出しても食べない、という時は危険サイン。早急な受診が必要となります。そこで今回は猫ちゃんの食欲不振について、考えられる原因や受診のタイミングをご紹介していきます。 猫の食欲不振の原因 猫ちゃんの食欲不振は様々な原因が考えられます。若く健康な子であれば、単純にフードに飽きてしまったという事もあります。また綺麗好きな猫ちゃん達は、食器やその周辺が汚れているとご飯を食べたがらない事も。複数のフードをローテンションしてあげる、食器やご飯スペースは清潔にしておく、食事環境を整えてあげることはとても大切です。また発情中も食欲はガクンと落ちます。未避妊、未去勢の猫ちゃんであれば発情がきている可能性もあるかもしれませんね。その他猫ちゃんに多い腎不全ではもちろん、膵炎や消化不全、内臓器に何らかのトラブルが起きている時も症状として食欲不振が現れます。自宅で原因を特定することは難しいと考え、症状が続くときは早めに受診なさってくださいね。 何日食欲不振が続くと危険? 原因が何であれ、全くご飯を食べない状況が続くことは猫ちゃんの体に危険が及ぶ可能性があると頭に入れておきましょう。様子を見ていい時間は、個体差もありますが原則24時間です。この間は普段と違うウェット缶をあげてみる、フードを少し温めて香りを立たせる、いつもとは違うアレンジを加え食べてくれるか試してみてくださいね。食べない時間が48時間、そして72時間を超えた場合は早急に動物病院を受診なさってください。なお子猫ちゃんは低血糖になる可能性もあるため更に短い8時間が限度です。食欲不振意外に嘔吐や下痢など他の症状が出ている時は様子を見ることなく受診することをおすすめします。 食欲不振を放置するとどうなってしまう? 食欲不振を放置すると体の水分が不足し脱水状態になってしまうことも。逆にお水は沢山飲むのに食事はとらない、という場合には何かしらの病気のサインという可能性もあります。食事もお水も全くとることができない状態が数日続くと全身の脂質が肝臓へ吸着され肝細胞が働かなくなる【肝リピドーシス】という状態を引き起こします。これは数日あるいは数時間で肝不全状態へ移行、命に関わる重篤な状態へと変化していきます。こうなると耳や肉球、お口の中、眼球、全身の至る所に黄疸が見られるようになり徐々に動く元気もなくなります。肥満体で脂質が多い猫ちゃんが特になりやすいと言われていますが、シニアであったり持病があれば体型に関係なく発症します。また今まで見た患者さんの中には、若く健康で標準体型だった猫ちゃんも多くいましたので、年齢や体型に関係なくどの猫ちゃんにも発症するリスクはあると考えておきましょう。 動物看護師からのお願い 私たち動物病院のスタッフは来院されたペットの状態を改善、緩和できるよう全身全霊をささげて処置させていただきます。ですが本人の体力、体の状態によっては最善を尽くしても助けてあげられないこともあります。例え若くても、過保護かな?と思っても、食欲がない時は様子を見ずにご来院いただきたく思います。実際に治療の開始があと数日早ければ…と涙をのんだことがこの15年間の間に何回もありました。最初はなんてことがない理由から食事を敬遠するようになったのだとしても、数日続けば体に影響が出始め、食べたくても食べる事ができない状態へ変わってしまいます。そうなってしまうと重篤化するまでの時間はそう長くはかかりません。一匹でも多くの猫ちゃんが元気におうちに帰る事ができるように、飼い主さんの涙が減らせるように、食欲不振の危険性を頭の片隅に置いていただけると嬉しく思います。もし受診を迷った時はぜひ動物病院にご相談してください。 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ!

猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ!

ワンちゃんに生理がくるということは比較的ポピュラーですが、猫ちゃんには生理がこないことは皆さまご存知でしょうか?猫ちゃんは交尾した時のみに排卵を起こす【交尾排卵動物】のため、子宮内膜が剥がれ落ちる事がなく出血を起こすこともありません。とはいえ発情期がない、ということでもないんです。では発情期はいつやってきて、どのように見極まればいいのでしょうか。また出血するわけでもないのに避妊手術がすすめられている理由とは…?今回は猫ちゃんの発情に関する豆知識や避妊手術を行うメリットをまとめてみました。 猫ちゃんの発情とは 猫ちゃんの発情期は日照時間と関係しています。陽が伸び日照時間が14時間を超えると発情が到来、気温が高い春と夏がそのピークです。交尾をすれば終わりますが、そうでなければ2~3週間という短いサイクルで発情を繰り返していきます。ただし、現代はほとんどの猫ちゃんが完全屋内飼育ですよね。屋内の照明も猫ちゃん達は陽光と同様に認識するため、季節に関係なく発情が見られることも多々あります。 発情期の症状 猫ちゃんの発情期は出血こそ見られませんが以下のようなわかりやすい症状が出るようになります。・落ち着きがなくなる・大声で鳴き続ける・オス猫のようなスプレー行動を取る・お尻を高く持ち上げる・体をくねらせながら床にこすりつけるこの中でも、鳴き続ける、スプレー行動を取るという2点は飼い主さんが気が付きやすくお悩みになる行動でもあります。実際に動物病院で勤務していると『一晩中猫が大声で鳴き続け家族全員眠れない』『家中おしっこまみれになってしまう』という事情で、すぐに手術を受けたい!と駆け込んでいらっしゃる方がいるほどです。 避妊手術のメリット 避妊手術を受けるメリットは、・発情期の問題行動を抑える事ができる・将来の病気を防ぐ事ができる・望まない妊娠を避ける事ができるという点にあります。発情期中の鳴き声は、それまで飼い主さんが聞いたことがないほど大きく、長時間続くものです。ゆえにご家族のみならず近隣の方との騒音トラブルにもつながりかねません。また生殖器を残すことで発症する可能性がある子宮蓄膿症や乳腺腫瘍は致死率が高く、乳腺腫瘍に関して言えばその90%以上が悪性といわれています。避妊手術はこれらを未然に防ぎ健康寿命を延ばす最善の手段と言えますね。そして猫ちゃんの妊娠率はほぼ100%!脱走後妊娠が発覚した、手術を悩んでいるうちに妊娠してしまったというケースも少なくありません。一度に5~6頭出産しますのであっという間に増えてしまい飼育崩壊を招くことも。そのような事を防ぐためにも手術のタイミングはとても重要になってきます。 避妊手術のデメリット 避妊手術のデメリットは健康な体に麻酔をかけ、メスを入れなければならないことです。どんなに健康で若い猫ちゃんであっても麻酔リスクはゼロではありません。もちろんリスクを最小限に抑えるため動物病院では術前に検査を行い万全の準備を整えますが、不安に思う事は手術前に獣医師に相談してみてくださいね。また術後ホルモンバランスの変化から太りやすくなることも。こちらは避妊後用のフードに切り替え対策しておきましょう。 手術のタイミングは早めに相談を 生殖器に関連する病気の予防率は、手術時期が早ければ早いほど高い数値となります。例えば乳腺腫瘍は、生後半年で手術を受けた場合90%以上の予防率がありますが、2歳以降に手術を受けても予防効果はほとんど0%とされています。できることなら猫ちゃんをおうちに迎え入れると決めた時点で避妊手術を受けるか否か、そのタイミングをどうするかご家族で相談しておくことが望ましいでしょう。愛猫が安心して穏やかに過ごしていけるよう手術を検討してみてくださいね。 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

猫に生理はある?避妊手術は必要?猫ちゃんの生態にクローズアップ!

ワンちゃんに生理がくるということは比較的ポピュラーですが、猫ちゃんには生理がこないことは皆さまご存知でしょうか?猫ちゃんは交尾した時のみに排卵を起こす【交尾排卵動物】のため、子宮内膜が剥がれ落ちる事がなく出血を起こすこともありません。とはいえ発情期がない、ということでもないんです。では発情期はいつやってきて、どのように見極まればいいのでしょうか。また出血するわけでもないのに避妊手術がすすめられている理由とは…?今回は猫ちゃんの発情に関する豆知識や避妊手術を行うメリットをまとめてみました。 猫ちゃんの発情とは 猫ちゃんの発情期は日照時間と関係しています。陽が伸び日照時間が14時間を超えると発情が到来、気温が高い春と夏がそのピークです。交尾をすれば終わりますが、そうでなければ2~3週間という短いサイクルで発情を繰り返していきます。ただし、現代はほとんどの猫ちゃんが完全屋内飼育ですよね。屋内の照明も猫ちゃん達は陽光と同様に認識するため、季節に関係なく発情が見られることも多々あります。 発情期の症状 猫ちゃんの発情期は出血こそ見られませんが以下のようなわかりやすい症状が出るようになります。・落ち着きがなくなる・大声で鳴き続ける・オス猫のようなスプレー行動を取る・お尻を高く持ち上げる・体をくねらせながら床にこすりつけるこの中でも、鳴き続ける、スプレー行動を取るという2点は飼い主さんが気が付きやすくお悩みになる行動でもあります。実際に動物病院で勤務していると『一晩中猫が大声で鳴き続け家族全員眠れない』『家中おしっこまみれになってしまう』という事情で、すぐに手術を受けたい!と駆け込んでいらっしゃる方がいるほどです。 避妊手術のメリット 避妊手術を受けるメリットは、・発情期の問題行動を抑える事ができる・将来の病気を防ぐ事ができる・望まない妊娠を避ける事ができるという点にあります。発情期中の鳴き声は、それまで飼い主さんが聞いたことがないほど大きく、長時間続くものです。ゆえにご家族のみならず近隣の方との騒音トラブルにもつながりかねません。また生殖器を残すことで発症する可能性がある子宮蓄膿症や乳腺腫瘍は致死率が高く、乳腺腫瘍に関して言えばその90%以上が悪性といわれています。避妊手術はこれらを未然に防ぎ健康寿命を延ばす最善の手段と言えますね。そして猫ちゃんの妊娠率はほぼ100%!脱走後妊娠が発覚した、手術を悩んでいるうちに妊娠してしまったというケースも少なくありません。一度に5~6頭出産しますのであっという間に増えてしまい飼育崩壊を招くことも。そのような事を防ぐためにも手術のタイミングはとても重要になってきます。 避妊手術のデメリット 避妊手術のデメリットは健康な体に麻酔をかけ、メスを入れなければならないことです。どんなに健康で若い猫ちゃんであっても麻酔リスクはゼロではありません。もちろんリスクを最小限に抑えるため動物病院では術前に検査を行い万全の準備を整えますが、不安に思う事は手術前に獣医師に相談してみてくださいね。また術後ホルモンバランスの変化から太りやすくなることも。こちらは避妊後用のフードに切り替え対策しておきましょう。 手術のタイミングは早めに相談を 生殖器に関連する病気の予防率は、手術時期が早ければ早いほど高い数値となります。例えば乳腺腫瘍は、生後半年で手術を受けた場合90%以上の予防率がありますが、2歳以降に手術を受けても予防効果はほとんど0%とされています。できることなら猫ちゃんをおうちに迎え入れると決めた時点で避妊手術を受けるか否か、そのタイミングをどうするかご家族で相談しておくことが望ましいでしょう。愛猫が安心して穏やかに過ごしていけるよう手術を検討してみてくださいね。 関連ブログ 猫が爪とぎする理由とは?自宅でできる対策方法をご紹介! ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

犬の去勢手術、どんなメリットがある?気になるデメリットとは

犬の去勢手術、どんなメリットがある?気になるデメリットとは

男の子ワンちゃんをお迎えしたあとに直面する【去勢手術を行うか】という問題。動物病院で勤務していると去勢手術に抵抗感を持たれる飼い主さんは男性の方が多いように感じます。メリットを考えても同性としてどうしても可哀想、というお気持ちを耳にすることも。では実際に去勢手術をしないとどのようなリスクがあるのでしょうか?今回は去勢手術のメリットやデメリット、気になる費用にスポットをあてご紹介していきます! 去勢手術とは 去勢手術は睾丸を切開し精巣を摘出、生殖機能を消失させる手術です。男の子には女の子のように定期的な生理はありませんが、周囲に生理中の女の子がいると鋭い嗅覚で察知し飛びかかってしまったり、興奮状態やパニックになるなどのトラブルを起こしてしまう事があります。繁殖本能が正常に働いているにも関わらず、制限をかけられるということはストレスになるとも言われており、繁殖を希望していないワンちゃんには去勢手術が勧められています。また精巣が睾丸まで正常におりてくることができず、足の付け根やお腹の中にとどまってしまう【停留睾丸】の場合は、停留した場所で腫瘍化してしまうことがあるため早期の去勢手術が推奨されています。 手術のベストタイミングとは 去勢手術のタイミングは生後半年、体重が2kgを超えていればいつでもできますが、行うのであれば早い方がいいとされています。女の子のようにいつまでにすれば病気の予防率があがるということはありませんが麻酔を使った手術ですから若く元気なうちにしてしまう方が安心です。性機能が成熟するのは1歳前後、その前に手術を行うと性ホルモンが原因で引き起こる問題行動が抑えやすくなると考えられています。 去勢手術を受けるメリット ■望まない妊娠を避ける男の子のワンちゃんたちは生理中のワンちゃんがいれば本能的に飛びかかってしまう事があります。普段は見せないような力やスピードで飛び出してしまう事もあり、実際に飛びかかってケガをさせてしまった、妊娠させてしまったという事故も報告されています。去勢手術を行うと生理中の女の子に反応しにくくなりますし、もし万が一向かっていってしまっても繁殖能力はないため妊娠をさせてしまうことはありません。■性欲求によるストレスを減らす性欲求があるにも関わらず交配ができない環境というのは、本能が備わっているワンちゃんからすれば少なからずストレスを感じてしまう状況です。このストレスを無くしてあげられるという点はメリットと言えますね。■問題行動を抑制するオスとしての本能が強く働いている子ほどマーキングやマウンティングが頻繁に見られます。これらは去勢後、ホルモンが減少することで改善できることがあります。また性格が丸くなる子も多く、噛み癖や吠え癖が改善したというケースも!■性ホルモンが原因の病気を防ぐ前立腺肥大や精巣腫瘍、肛門周囲線腫、会陰ヘルニア、これらの病気は未去勢の男の子がシニア期に入ってくると見られる病気です。治療として去勢手術が必要になりますが年齢的に麻酔のリスクもありすぐに手術に踏み切れないケースもあります。若いうちに手術を受けておくことで病気自体を未然に防ぐことが可能です。 去勢手術を受けるデメリット ■麻酔リスクがある若く健康なワンちゃんでも麻酔を使うことにはリスクが伴います。リスクをできる限り抑えるため血液検査や診察、術中も麻酔管理を行いますが術前の説明はよく聞き不明点や不安なことがあれば必ず獣医師さんに確認するようにしましょう。■太りやすくなる性欲求が食欲に移行してしまう事や代謝が落ちることなどから太りやすくなる子が多くいます。今までと同じ食事量、運動量でも体重が右肩上がりになってしまうことも…。食事を去勢後専用、あるいはダイエット用フードに切り替え対策していきましょう! 手術時間や費用 去勢手術にかかる時間は15分前後、麻酔の導入から覚醒までですと30分前後が平均的です。ただし停留睾丸のケースは30分~1時間かかります。 費用は通常3万円~5万円、停留睾丸があった場合は5~10万円前後と考えておきましょう。 手術しないという選択肢も 去勢手術は現代のワンちゃん達にとって生活環境に適した過ごし方ができる、という意味でもメリットが多い手術といえます。ただ、本来持っているホルモンのサイクルや備わっている本能を変えたくないという考え方も決して間違いではありません。小さな体に麻酔やメスを入れることに不安を感じる飼い主さんも多いですよね。メリット、デメリットを考慮した上でご家族と相談し手術を行うかどうかは決められてくださいね。 関連ブログ 愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? 犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? 愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 犬のかかりやすい病気vol.2~下痢健康のバロメーター!猫のうんちからわかる体調の変化とは? 狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

犬の去勢手術、どんなメリットがある?気になるデメリットとは

男の子ワンちゃんをお迎えしたあとに直面する【去勢手術を行うか】という問題。動物病院で勤務していると去勢手術に抵抗感を持たれる飼い主さんは男性の方が多いように感じます。メリットを考えても同性としてどうしても可哀想、というお気持ちを耳にすることも。では実際に去勢手術をしないとどのようなリスクがあるのでしょうか?今回は去勢手術のメリットやデメリット、気になる費用にスポットをあてご紹介していきます! 去勢手術とは 去勢手術は睾丸を切開し精巣を摘出、生殖機能を消失させる手術です。男の子には女の子のように定期的な生理はありませんが、周囲に生理中の女の子がいると鋭い嗅覚で察知し飛びかかってしまったり、興奮状態やパニックになるなどのトラブルを起こしてしまう事があります。繁殖本能が正常に働いているにも関わらず、制限をかけられるということはストレスになるとも言われており、繁殖を希望していないワンちゃんには去勢手術が勧められています。また精巣が睾丸まで正常におりてくることができず、足の付け根やお腹の中にとどまってしまう【停留睾丸】の場合は、停留した場所で腫瘍化してしまうことがあるため早期の去勢手術が推奨されています。 手術のベストタイミングとは 去勢手術のタイミングは生後半年、体重が2kgを超えていればいつでもできますが、行うのであれば早い方がいいとされています。女の子のようにいつまでにすれば病気の予防率があがるということはありませんが麻酔を使った手術ですから若く元気なうちにしてしまう方が安心です。性機能が成熟するのは1歳前後、その前に手術を行うと性ホルモンが原因で引き起こる問題行動が抑えやすくなると考えられています。 去勢手術を受けるメリット ■望まない妊娠を避ける男の子のワンちゃんたちは生理中のワンちゃんがいれば本能的に飛びかかってしまう事があります。普段は見せないような力やスピードで飛び出してしまう事もあり、実際に飛びかかってケガをさせてしまった、妊娠させてしまったという事故も報告されています。去勢手術を行うと生理中の女の子に反応しにくくなりますし、もし万が一向かっていってしまっても繁殖能力はないため妊娠をさせてしまうことはありません。■性欲求によるストレスを減らす性欲求があるにも関わらず交配ができない環境というのは、本能が備わっているワンちゃんからすれば少なからずストレスを感じてしまう状況です。このストレスを無くしてあげられるという点はメリットと言えますね。■問題行動を抑制するオスとしての本能が強く働いている子ほどマーキングやマウンティングが頻繁に見られます。これらは去勢後、ホルモンが減少することで改善できることがあります。また性格が丸くなる子も多く、噛み癖や吠え癖が改善したというケースも!■性ホルモンが原因の病気を防ぐ前立腺肥大や精巣腫瘍、肛門周囲線腫、会陰ヘルニア、これらの病気は未去勢の男の子がシニア期に入ってくると見られる病気です。治療として去勢手術が必要になりますが年齢的に麻酔のリスクもありすぐに手術に踏み切れないケースもあります。若いうちに手術を受けておくことで病気自体を未然に防ぐことが可能です。 去勢手術を受けるデメリット ■麻酔リスクがある若く健康なワンちゃんでも麻酔を使うことにはリスクが伴います。リスクをできる限り抑えるため血液検査や診察、術中も麻酔管理を行いますが術前の説明はよく聞き不明点や不安なことがあれば必ず獣医師さんに確認するようにしましょう。■太りやすくなる性欲求が食欲に移行してしまう事や代謝が落ちることなどから太りやすくなる子が多くいます。今までと同じ食事量、運動量でも体重が右肩上がりになってしまうことも…。食事を去勢後専用、あるいはダイエット用フードに切り替え対策していきましょう! 手術時間や費用 去勢手術にかかる時間は15分前後、麻酔の導入から覚醒までですと30分前後が平均的です。ただし停留睾丸のケースは30分~1時間かかります。 費用は通常3万円~5万円、停留睾丸があった場合は5~10万円前後と考えておきましょう。 手術しないという選択肢も 去勢手術は現代のワンちゃん達にとって生活環境に適した過ごし方ができる、という意味でもメリットが多い手術といえます。ただ、本来持っているホルモンのサイクルや備わっている本能を変えたくないという考え方も決して間違いではありません。小さな体に麻酔やメスを入れることに不安を感じる飼い主さんも多いですよね。メリット、デメリットを考慮した上でご家族と相談し手術を行うかどうかは決められてくださいね。 関連ブログ 愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? 犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? 愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 犬のかかりやすい病気vol.2~下痢健康のバロメーター!猫のうんちからわかる体調の変化とは? 狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは?

ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは?

毎年フィラリア予防と同時にスタートするノミ・マダニの予防ですが、王道の滴下タイプの他、最近ではお口から飲む経口タイプのお薬も人気があります。ただお口からノミ・マダニのお薬を飲むことに不安を感じる飼い主さんもいらっしゃいますよね。実際動物病院で勤務していると不安を耳にすることもありますし、反対に滴下タイプで皮膚が荒れてしまうというお声も聞こえてきます。そこで今回はノミ・マダニ予防の気になるポイントをまとめてみました。 ノミ・マダニの予防はなぜ必要? ノミやマダニの活発な時期は気温が高い5~10月辺りまでですので、この期間はしっかり予防することが推奨されています。ノミやマダニに刺されると痒みが出てしまう事は勿論、アレルギーが起きてしまう可能性もあります。刺された部位だけでなく全身に痒み、赤み、痛み、様々な症状が出てしまうことも。またマダニは人畜共通感染症である【重症熱性血小板減少症候群】を引き起こす可能性があります。実際にワンちゃんから感染してしまった飼い主さんもいるためノミ・マダニ予防はペットのためだけでなく飼い主さんを守る予防とも言えます。 予防シーズンは居住地域や生活スタイルによる 予防期間は5~10月が推奨期間ではありますがこれは住んでいる地域や生活スタイルによって大きく変わります。例えば一年を通して暖かな地域では通年、または推奨期間より長めの予防がおススメ。キャンプやバーベキュー、自然がある場所に連れていく機会が多いおうちはやはり通年予防の方が安心です。その他にもノミやダニが出始めるタイミングが早い年もありますので、近隣の動物病院に毎年確認し、指示された期間予防を行うようにしましょう。 滴下タイプと経口タイプの違い 首後ろにたらして使用する滴下タイプ、錠剤やおやつの形状をしている経口タイプ、どちらもノミ・マダニの予防効果がありますが明確な違いは以下になります。■滴下タイプ皮膚に塗布することで体の表面にある脂面から全身の皮脂腺へとお薬が広がっていきます。皮脂腺に広がったお薬は皮脂と共に再び体の表面や被毛に分散され、ノミやマダニが触れると効果が発揮されます。滴下タイプの特徴としてお薬の成分はほぼ体の表面に留まり、体内へは吸収されない点があげられます。デメリットとしては皮膚がデリケートなペットに使用すると皮膚トラブルを起こしてしまう可能性がある、滴下後シャンプーするまでに時間を空けなければいけない、などがあげられます。■経口タイプ経口タイプは服用後、血液中にお薬の成分が広がっていきます。ノミやマダニは吸血動物ですから彼らが吸血するとお薬成分がノミ・マダニの体内にも入り込み駆虫ができるという仕組みです。効果が出るまでの時間が早い、皮膚がデリケートなペットでも気軽に使用できる、シャンプーに影響がない、などがメリットとしてあげられますね。ただし警戒して飲んでくれない子もいますし、ごくまれに体に合わず嘔吐してしまう子もいますので初めての服用時は注意が必要です。最近では3か月効果が持続するタイプも流通するようになりました。予防忘れや手間を減らしたいという方にお勧めされています。 お散歩に行かないワンちゃんにも予防は必要? 中には全然お散歩に行かないから…という方もいらっしゃるかと思います。ですが意外にもおうちから全く出ない子でもノミやマダニをつけて来院されることがあるんです。その理由は様々ですがトリミング先で貰ってしまう事や飼い主さんが運んでしまう可能性もあります。できればシーズン中はしっかり予防を行うことが理想的。ペットの年齢や負担を考えてできればしたくないという方は、予防を行う頻度を獣医師と相談してみてくださいね。 もしノミやマダニを見つけたときは もしご自宅でノミやマダニを見つけても無理に取ることはせず、速やかに動物病院に連れて行きましょう。強く引っ張って取ろうとしてしまうと、口の部分だけ皮膚に取り残されてしまう事も。またホームセンターやドラッグストアで販売されている市販品は皮膚に強いダメージを与えるものが多く、その効果も明確ではありません。ノミ・マダニの予防薬は動物病院で販売されているものを使用してくださいね。暖かい時期をペットと楽しめるよう、万全の対策をして迎えましょう♪ 関連ブログ 犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは 犬のフィラリア症、感染率はどれくらい?もしも感染してしまった時は? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

ペットのノミ・マダニ予防、開始時期やお薬選びのポイントとは?

毎年フィラリア予防と同時にスタートするノミ・マダニの予防ですが、王道の滴下タイプの他、最近ではお口から飲む経口タイプのお薬も人気があります。ただお口からノミ・マダニのお薬を飲むことに不安を感じる飼い主さんもいらっしゃいますよね。実際動物病院で勤務していると不安を耳にすることもありますし、反対に滴下タイプで皮膚が荒れてしまうというお声も聞こえてきます。そこで今回はノミ・マダニ予防の気になるポイントをまとめてみました。 ノミ・マダニの予防はなぜ必要? ノミやマダニの活発な時期は気温が高い5~10月辺りまでですので、この期間はしっかり予防することが推奨されています。ノミやマダニに刺されると痒みが出てしまう事は勿論、アレルギーが起きてしまう可能性もあります。刺された部位だけでなく全身に痒み、赤み、痛み、様々な症状が出てしまうことも。またマダニは人畜共通感染症である【重症熱性血小板減少症候群】を引き起こす可能性があります。実際にワンちゃんから感染してしまった飼い主さんもいるためノミ・マダニ予防はペットのためだけでなく飼い主さんを守る予防とも言えます。 予防シーズンは居住地域や生活スタイルによる 予防期間は5~10月が推奨期間ではありますがこれは住んでいる地域や生活スタイルによって大きく変わります。例えば一年を通して暖かな地域では通年、または推奨期間より長めの予防がおススメ。キャンプやバーベキュー、自然がある場所に連れていく機会が多いおうちはやはり通年予防の方が安心です。その他にもノミやダニが出始めるタイミングが早い年もありますので、近隣の動物病院に毎年確認し、指示された期間予防を行うようにしましょう。 滴下タイプと経口タイプの違い 首後ろにたらして使用する滴下タイプ、錠剤やおやつの形状をしている経口タイプ、どちらもノミ・マダニの予防効果がありますが明確な違いは以下になります。■滴下タイプ皮膚に塗布することで体の表面にある脂面から全身の皮脂腺へとお薬が広がっていきます。皮脂腺に広がったお薬は皮脂と共に再び体の表面や被毛に分散され、ノミやマダニが触れると効果が発揮されます。滴下タイプの特徴としてお薬の成分はほぼ体の表面に留まり、体内へは吸収されない点があげられます。デメリットとしては皮膚がデリケートなペットに使用すると皮膚トラブルを起こしてしまう可能性がある、滴下後シャンプーするまでに時間を空けなければいけない、などがあげられます。■経口タイプ経口タイプは服用後、血液中にお薬の成分が広がっていきます。ノミやマダニは吸血動物ですから彼らが吸血するとお薬成分がノミ・マダニの体内にも入り込み駆虫ができるという仕組みです。効果が出るまでの時間が早い、皮膚がデリケートなペットでも気軽に使用できる、シャンプーに影響がない、などがメリットとしてあげられますね。ただし警戒して飲んでくれない子もいますし、ごくまれに体に合わず嘔吐してしまう子もいますので初めての服用時は注意が必要です。最近では3か月効果が持続するタイプも流通するようになりました。予防忘れや手間を減らしたいという方にお勧めされています。 お散歩に行かないワンちゃんにも予防は必要? 中には全然お散歩に行かないから…という方もいらっしゃるかと思います。ですが意外にもおうちから全く出ない子でもノミやマダニをつけて来院されることがあるんです。その理由は様々ですがトリミング先で貰ってしまう事や飼い主さんが運んでしまう可能性もあります。できればシーズン中はしっかり予防を行うことが理想的。ペットの年齢や負担を考えてできればしたくないという方は、予防を行う頻度を獣医師と相談してみてくださいね。 もしノミやマダニを見つけたときは もしご自宅でノミやマダニを見つけても無理に取ることはせず、速やかに動物病院に連れて行きましょう。強く引っ張って取ろうとしてしまうと、口の部分だけ皮膚に取り残されてしまう事も。またホームセンターやドラッグストアで販売されている市販品は皮膚に強いダメージを与えるものが多く、その効果も明確ではありません。ノミ・マダニの予防薬は動物病院で販売されているものを使用してくださいね。暖かい時期をペットと楽しめるよう、万全の対策をして迎えましょう♪ 関連ブログ 犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは 犬のフィラリア症、感染率はどれくらい?もしも感染してしまった時は? 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪 健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと

健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと

手術や痛みが強い処置を行う時に使われる【麻酔】。麻酔がかかっている間は完全に眠り、意識もなくなります。健康なペット達にも無関係なものではなく、避妊や去勢の手術、歯石除去手術の時に使われる身近な存在です。この麻酔、リスクがあるとはよく聞きますが具体的にどのような危険があるかご存知でしょうか?実はどんなに若く健康なペットであっても、麻酔の使用に絶対大丈夫!は存在しません。そこで今回は飼い主さんが知っておきたい麻酔のリスクについてご紹介していきます。 麻酔のリスクとは 麻酔薬は体内に入ったあと肝臓や腎臓で代謝され、呼気や尿から体の外へと排出されていきます。この代謝や排泄がスムーズにいかないと、様々な臓器に負担がかかってしまい体調を大きく壊してしまうこともあります。また麻酔による大きな副作用は呼吸や血圧の抑制と言われています。そこに大きく関わっている臓器、それが心臓です。どんな子でも少なからず心臓への負担は発生しますが、特に持病がある、肥満、極端に体が小さい、短頭種、こういった子たちはより大きな負担がかかり、強い副作用が出てしまう可能性があるため注意が必要です。なお若く元気な子であっても副作用が出る可能性はゼロではありません。しかし動物医療界は日々進歩しており、以前よりも安全性の高い麻酔薬や管理法が採用されています。基本的に手術を行う獣医師や助手に入るスタッフの他に、心電図や呼吸数をモニタリングするスタッフが別につき、麻酔中の異変をすぐに察知、対処できるような体制を取っている病院さんがほとんどかと思います。それほど麻酔は、動物医療者にとっても注意深く慎重に扱われています。 術前に行う検査の意味 麻酔をかける前には必ず検査が行われます。検査のメニューはペットの年齢や状態によって変動するでしょう。これは代謝を行う臓器に問題がないか、麻酔に耐えられる心機能があるか、止血異常がないか…様々な観点から麻酔、手術のリスクを乗り越えられる体かどうか評価するためです。検査に異常があり、急ぎの手術でない時は体の状態が整うまで手術が延期されることも。より万全な態勢で挑むためにも、検査は絶対的に必要だといえます。 麻酔後の過ごし方 麻酔から覚めたばかりの状態は自力で立ち上がることも難しく、意識も朦朧としています。特に麻酔覚醒から3時間は体調が急変することが多く、病院内で最もスタッフの目が届きやすいお部屋に入ってもらい、数十分おきに状態をチェックします。その後体調に問題がなければ退院となりますが、手術そのものや麻酔の負担は数日間にわたって影響が出る事もあります。できるだけ飼い主さんが在宅し様子を見てあげられる環境が理想的です。術後当日、翌日は食欲も元気もあまりないかもしれません。徐々に回復傾向にあればいいのですが、状態が変わらない、悪化しているという時は様子を見ずに動物病院へ連絡しましょう。食事は獣医師から許可が出ればあげてOK!消化のいいフードや美味しいウェットフードを用意してあげると、無理なく食べる事ができるかもしれませんね。 手術をするか迷った時は… 緊急で手術が必要になった時は、麻酔のリスクと手術をしないことのリスクを天秤にかけることになります。持病がある子やシニアのペットであっても踏み切らなくてはいけない時があるでしょう。そのような時は、一度落ち着いて家族とご相談なさってください。もちろん、獣医師に正直に不安をぶつけて頂いても大丈夫です。同じ手術でも、院内設備が整っている病院さんの方が安心できる方もいらっしゃるかと思います。そのような時は紹介状をもらい、大きな病院へ転院することも一つの選択肢です。飼い主さんの不安が少なく済むようであればもちろんその方がいいでしょう。熟考の上手術を受けないとご決断されたのであれば、それも一つの答えです。ただしその時は手術を受けない事のリスクもしっかり確認しておきましょう。焦ってしまうとは思いますが、一度冷静になることを意識してみてくださいね。一生懸命飼い主さんが悩んで出した結果が、おのずとペット達にとっての正解となっていきます。 関連ブログ 車酔いは治らない?ペットとドライブを楽しむ方法とは 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

健康でもリスクはある?知っておきたい【麻酔】のこと

手術や痛みが強い処置を行う時に使われる【麻酔】。麻酔がかかっている間は完全に眠り、意識もなくなります。健康なペット達にも無関係なものではなく、避妊や去勢の手術、歯石除去手術の時に使われる身近な存在です。この麻酔、リスクがあるとはよく聞きますが具体的にどのような危険があるかご存知でしょうか?実はどんなに若く健康なペットであっても、麻酔の使用に絶対大丈夫!は存在しません。そこで今回は飼い主さんが知っておきたい麻酔のリスクについてご紹介していきます。 麻酔のリスクとは 麻酔薬は体内に入ったあと肝臓や腎臓で代謝され、呼気や尿から体の外へと排出されていきます。この代謝や排泄がスムーズにいかないと、様々な臓器に負担がかかってしまい体調を大きく壊してしまうこともあります。また麻酔による大きな副作用は呼吸や血圧の抑制と言われています。そこに大きく関わっている臓器、それが心臓です。どんな子でも少なからず心臓への負担は発生しますが、特に持病がある、肥満、極端に体が小さい、短頭種、こういった子たちはより大きな負担がかかり、強い副作用が出てしまう可能性があるため注意が必要です。なお若く元気な子であっても副作用が出る可能性はゼロではありません。しかし動物医療界は日々進歩しており、以前よりも安全性の高い麻酔薬や管理法が採用されています。基本的に手術を行う獣医師や助手に入るスタッフの他に、心電図や呼吸数をモニタリングするスタッフが別につき、麻酔中の異変をすぐに察知、対処できるような体制を取っている病院さんがほとんどかと思います。それほど麻酔は、動物医療者にとっても注意深く慎重に扱われています。 術前に行う検査の意味 麻酔をかける前には必ず検査が行われます。検査のメニューはペットの年齢や状態によって変動するでしょう。これは代謝を行う臓器に問題がないか、麻酔に耐えられる心機能があるか、止血異常がないか…様々な観点から麻酔、手術のリスクを乗り越えられる体かどうか評価するためです。検査に異常があり、急ぎの手術でない時は体の状態が整うまで手術が延期されることも。より万全な態勢で挑むためにも、検査は絶対的に必要だといえます。 麻酔後の過ごし方 麻酔から覚めたばかりの状態は自力で立ち上がることも難しく、意識も朦朧としています。特に麻酔覚醒から3時間は体調が急変することが多く、病院内で最もスタッフの目が届きやすいお部屋に入ってもらい、数十分おきに状態をチェックします。その後体調に問題がなければ退院となりますが、手術そのものや麻酔の負担は数日間にわたって影響が出る事もあります。できるだけ飼い主さんが在宅し様子を見てあげられる環境が理想的です。術後当日、翌日は食欲も元気もあまりないかもしれません。徐々に回復傾向にあればいいのですが、状態が変わらない、悪化しているという時は様子を見ずに動物病院へ連絡しましょう。食事は獣医師から許可が出ればあげてOK!消化のいいフードや美味しいウェットフードを用意してあげると、無理なく食べる事ができるかもしれませんね。 手術をするか迷った時は… 緊急で手術が必要になった時は、麻酔のリスクと手術をしないことのリスクを天秤にかけることになります。持病がある子やシニアのペットであっても踏み切らなくてはいけない時があるでしょう。そのような時は、一度落ち着いて家族とご相談なさってください。もちろん、獣医師に正直に不安をぶつけて頂いても大丈夫です。同じ手術でも、院内設備が整っている病院さんの方が安心できる方もいらっしゃるかと思います。そのような時は紹介状をもらい、大きな病院へ転院することも一つの選択肢です。飼い主さんの不安が少なく済むようであればもちろんその方がいいでしょう。熟考の上手術を受けないとご決断されたのであれば、それも一つの答えです。ただしその時は手術を受けない事のリスクもしっかり確認しておきましょう。焦ってしまうとは思いますが、一度冷静になることを意識してみてくださいね。一生懸命飼い主さんが悩んで出した結果が、おのずとペット達にとっての正解となっていきます。 関連ブログ 車酔いは治らない?ペットとドライブを楽しむ方法とは 猫のかかりやすい病気vol.1~下部尿路疾患猫のかかりやすい病気vol.2~猫風邪愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 猫エイズはうつる?症状や治療方法とは 愛猫がエリザベスカラーを嫌がる時はどうしたらいい?困った時の対処法。 猫の肥満細胞腫、見分け方と治す方法はある? ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

犬のフィラリア症、感染率はどれくらい?もしも感染してしまった時は?

犬のフィラリア症、感染率はどれくらい?もしも感染してしまった時は?

ワンちゃんのフィラリア症、毎月お薬を投薬し予防を行っている方が多いかと思います。ペット達の予防医療が年々進化し浸透している現代では、あまり身近でフィラリア症の感染を聞くことはないかもしれませんね。ですが動物病院で勤務していると都内でも年に数回お見かけする機会がある病気。フィラリア症は飼い主さんが思っているよりずっと、身近で危険な存在なのです。前回のブログでは、 【犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは】について書かせていただきました。今回は引き続き、もし予防をしなかった場合、感染してしまう可能性がどれほどあるか、感染するとどのような症状が出るかなど、フィラリア症を更に深堀してご説明していきたいと思います。 フィラリア症の感染率 フィラリア症の感染率は生活環境によって大きく変わります。室内飼育か屋外飼育か、森林がそばにあるか、水がある場所に行くか。これは単純に蚊と接触する機会がどれほどあるかがポイントになります。一般的に全く予防をしていないワンちゃんが1年間でフィラリア症に感染する確率は、20%前後あると言われています。お散歩の頻度や行先にもよりますので一概には言えませんが、想像していたより高い数字ではないでしょうか。また、屋外飼育で3年間無予防だと90%以上の確率で感染するというデータもあるのです。 フィラリア症の症状 フィラリア症はまずフィラリアの赤ちゃんである【ミクロフィラリア】が体内に入り込むところから始まります。この段階ではまだ何も症状は出ません。2~3か月の期間をかけてミクロフィラリアは成虫に育っていきます。成虫になったフィラリアたちは増殖しながら肺動脈や心臓に寄生し、ここまでくると目に見えた症状が出てくるようになります。代表的な症状は・疲れやすくなり動きたがらない・乾いた咳が出る・痩せてくる・食欲がなくなる・毛艶が悪くなる更に増殖、寄生が進行すると症状は悪化し、貧血や不整脈、循環不全に陥り腹水が溜まるといったことも。最悪の場合、急激に状態が悪くなり命を落とすこともあります。 フィラリア症の治療方法 フィラリア症は症状の度合い、ワンちゃんの年齢や持病の有無によっていくつかの方法から治療法が選択されます。■外科手術麻酔をかけ体内のフィラリアを外科的に取り除く方法です。血管内の成虫は摘出が難しいため、原則摘出できるのは心臓内に寄生している成虫のみとなります。なお術後は内服治療が必要です。手術自体のリスクが高いことや専門的な手技を必要とすることから実際に手術を行っている病院は多くはないのが現状です。■内科治療抗生剤や駆虫薬で成虫を減少させていきます。駆虫薬の使用で体内にいるフィラリアの成虫が一気に死滅してしまうと死骸が血管につまり循環不全に陥ることもあるため、ステロイドやヒスタミンの内服薬を併用しながら慎重に治療を進めていかなくてはいけません。フィラリア成虫の寿命は約6年ほどなので再感染させないよう予防薬を使いながらフィラリアの寿命を待つ、という方法もあります。どちらも年単位の長期的な治療になることがほとんどです。■心臓治療心臓にフィラリアが寄生すると心機能が正常に働かなくなるため心臓薬や利尿剤を使用して循環をサポートしていくこともあります。一度失われた心機能を元に戻すことはできないため、フィラリア症の治療終了後も原則的には心臓の治療を生涯続けていくこととなります。 毎年の検査と予防を忘れずに フィラリア予防薬の投薬前に感染確認の検査を行う動物病院さんが多いのは、万が一感染していた場合、予防薬の投与で成虫が大量に死滅しショック症状を起こしてしまう可能性があるためです。過去にたった1年、投薬を忘れてしまった。というワンちゃんにフィラリア感染が見られたことがありました。例え室内飼いであっても感染するリスクは十分あることを忘れず、しっかり予防を行っていきたいですね。もし感染が見つかった場合でも、早期発見できれば臓器へのダメージを最小限に抑える事ができます。予後は良くないとされるフィラリア症ですが、感染後治療に通われ元気いっぱいに過ごすことができているワンちゃん達も知っています。まずはかかりつけの獣医師とよく相談し、治療の方針を決めましょう。1番は感染させないことです。飼い主さんの手で愛犬の安心を守ってあげてくださいね。 関連ブログ犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは 愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? 犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? 犬のかかりやすい病気vol.2~下痢健康のバロメーター!猫のうんちからわかる体調の変化とは? 狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

犬のフィラリア症、感染率はどれくらい?もしも感染してしまった時は?

ワンちゃんのフィラリア症、毎月お薬を投薬し予防を行っている方が多いかと思います。ペット達の予防医療が年々進化し浸透している現代では、あまり身近でフィラリア症の感染を聞くことはないかもしれませんね。ですが動物病院で勤務していると都内でも年に数回お見かけする機会がある病気。フィラリア症は飼い主さんが思っているよりずっと、身近で危険な存在なのです。前回のブログでは、 【犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは】について書かせていただきました。今回は引き続き、もし予防をしなかった場合、感染してしまう可能性がどれほどあるか、感染するとどのような症状が出るかなど、フィラリア症を更に深堀してご説明していきたいと思います。 フィラリア症の感染率 フィラリア症の感染率は生活環境によって大きく変わります。室内飼育か屋外飼育か、森林がそばにあるか、水がある場所に行くか。これは単純に蚊と接触する機会がどれほどあるかがポイントになります。一般的に全く予防をしていないワンちゃんが1年間でフィラリア症に感染する確率は、20%前後あると言われています。お散歩の頻度や行先にもよりますので一概には言えませんが、想像していたより高い数字ではないでしょうか。また、屋外飼育で3年間無予防だと90%以上の確率で感染するというデータもあるのです。 フィラリア症の症状 フィラリア症はまずフィラリアの赤ちゃんである【ミクロフィラリア】が体内に入り込むところから始まります。この段階ではまだ何も症状は出ません。2~3か月の期間をかけてミクロフィラリアは成虫に育っていきます。成虫になったフィラリアたちは増殖しながら肺動脈や心臓に寄生し、ここまでくると目に見えた症状が出てくるようになります。代表的な症状は・疲れやすくなり動きたがらない・乾いた咳が出る・痩せてくる・食欲がなくなる・毛艶が悪くなる更に増殖、寄生が進行すると症状は悪化し、貧血や不整脈、循環不全に陥り腹水が溜まるといったことも。最悪の場合、急激に状態が悪くなり命を落とすこともあります。 フィラリア症の治療方法 フィラリア症は症状の度合い、ワンちゃんの年齢や持病の有無によっていくつかの方法から治療法が選択されます。■外科手術麻酔をかけ体内のフィラリアを外科的に取り除く方法です。血管内の成虫は摘出が難しいため、原則摘出できるのは心臓内に寄生している成虫のみとなります。なお術後は内服治療が必要です。手術自体のリスクが高いことや専門的な手技を必要とすることから実際に手術を行っている病院は多くはないのが現状です。■内科治療抗生剤や駆虫薬で成虫を減少させていきます。駆虫薬の使用で体内にいるフィラリアの成虫が一気に死滅してしまうと死骸が血管につまり循環不全に陥ることもあるため、ステロイドやヒスタミンの内服薬を併用しながら慎重に治療を進めていかなくてはいけません。フィラリア成虫の寿命は約6年ほどなので再感染させないよう予防薬を使いながらフィラリアの寿命を待つ、という方法もあります。どちらも年単位の長期的な治療になることがほとんどです。■心臓治療心臓にフィラリアが寄生すると心機能が正常に働かなくなるため心臓薬や利尿剤を使用して循環をサポートしていくこともあります。一度失われた心機能を元に戻すことはできないため、フィラリア症の治療終了後も原則的には心臓の治療を生涯続けていくこととなります。 毎年の検査と予防を忘れずに フィラリア予防薬の投薬前に感染確認の検査を行う動物病院さんが多いのは、万が一感染していた場合、予防薬の投与で成虫が大量に死滅しショック症状を起こしてしまう可能性があるためです。過去にたった1年、投薬を忘れてしまった。というワンちゃんにフィラリア感染が見られたことがありました。例え室内飼いであっても感染するリスクは十分あることを忘れず、しっかり予防を行っていきたいですね。もし感染が見つかった場合でも、早期発見できれば臓器へのダメージを最小限に抑える事ができます。予後は良くないとされるフィラリア症ですが、感染後治療に通われ元気いっぱいに過ごすことができているワンちゃん達も知っています。まずはかかりつけの獣医師とよく相談し、治療の方針を決めましょう。1番は感染させないことです。飼い主さんの手で愛犬の安心を守ってあげてくださいね。 関連ブログ犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは 愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? 犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? 犬のかかりやすい病気vol.2~下痢健康のバロメーター!猫のうんちからわかる体調の変化とは? 狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは

犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは

ワンちゃんの春、といえば忘れてはいけなのが【フィラリア予防】ですよね。毎月のお薬で予防を行うフィラリア症ですが、どういった病気なのかよくわからない…という方も多いのではないでしょうか?なぜ飲み始めが春なのか、飲み忘れてしまった時はどうしたらいいのか…今回は、フィラリア予防の疑問やポイントについてご説明させていただきます。 フィラリア症とは フィラリア症、正式には【犬糸状虫症】という名がついているこの感染症は、蚊を媒体として感染が広がる病気です。感染すると心臓にフィラリアの成虫が寄生し循環器、呼吸器に大きな負担がかかり、最悪、命に関わる重篤な状態まで進行することもあります。■感染経路既にフィラリアに感染している個体を蚊が吸血。この時フィラリアの子虫である【ミクロフィラリア】が蚊の体内に侵入します。ミクロフィラリアを持った蚊が未感染の個体を吸血します。この時、蚊の唾液と一緒にミクロフィラリアが未感染個体の体内へ入り込んでしまうという、このサイクルが繰り返されていくことでフィラリア症の感染が拡大していくのです。 予防する方法は? フィラリア症から愛犬を守るためのお薬、それが【予防薬】ですよね。このネーミングからワンちゃんが蚊に刺されなくなるお薬と誤認されがちですが、実際には体内に侵入したミクロフィラリアが成虫になる前に駆除する【駆虫薬】です。ミクロフィラリアが体内に入ってから心臓に寄生する成虫になるまでには2か月ほどのタイムラグがあります。この期間に駆虫することでフィラリア症を予防できる、というもの。ゆえにフィラリア予防薬の投薬期間は、蚊が出始めて2か月後~蚊を見なくなって2か月後までが推奨されています。都内では5~12月とご案内する病院さんが多いようです。ただし、温暖化によって気温が変動し蚊の出始めや終息の時期も変わってきました。また同じ日本でも沖縄と北海道では蚊の季節も変わってきますよね。中には通年での投薬が推奨されている地域もあるんです。正確な予防期間はお近くの動物病院で確認してみてくださいね。 投薬前の検査はなぜ必要? 多くの動物病院ではフィラリア予防薬の処方前に、前年の感染がないか検査を行っています。フィラリア検査を行う意味は、万が一前年に飲み忘れや吐き戻しがあり体内にフィラリアの成虫がいた場合、予防薬を投薬することで一気に成虫が死滅し体がショック症状を起こす可能性があるためです。通年でしっかり投薬をされていたワンちゃんや、お薬を使い切り飲み忘れがないと判断できたワンちゃんには検査をしないこともあります。これは各動物病院の方針によりますので、検査がなくても不安に思わなくて大丈夫です。 お薬の選び方 私が動物病院の看護師になってから10年以上たちましたが、フィラリア予防薬はどんどん進化しているなと感じています。近年ではフィラリア、ノミマダニ、お腹の虫下し、全てを1つで予防できるオールインワンタイプが人気です。とはいえ、こればかりはワンちゃんの好みや性格に合わせ選んでいただいた方が安心ですね。現在流通しているフィラリア予防薬は以下になります。■おやつタイプおやつが大好きなワンちゃんにおススメです。フィラリア予防効果の他、お腹の虫下し効果がついているものもあります。■錠剤タイプ食が強いワンちゃんにおススメ!ご飯に混ぜ込んで飲ませてしまうと楽ちんです。こちらも、お腹の虫下し効果がついているものがあります。■液体タイプ(滴下タイプ)警戒心が強くお口からの投薬が難しいワンちゃん向けです。フィラリア予防効果の他、ノミを予防できるものも。ただし、マダニの予防効果はついていないことが多いため要注意です。■オールインワンタイプフィラリア・ノミ・マダニ・お腹の虫下し、全ての予防が一つで網羅できるタイプのお薬です。おやつタイプなのでなんでも食べるワンちゃんであれば問題なく使用できるでしょう。投薬が1回で済むので飼い主さんの手間も少し減るのも嬉しいですね。■コリー犬種は要チェック!シェルティーやボーダーコリーなどのコリー犬種は使用できない、あるいは使用に注意が必要、とされている予防薬があります。こちらは処方してくれる獣医師と相談してみましょう。 飲み忘れてしまった時は もし投薬を忘れてしまったときは、気が付いた時点で投薬してあげましょう。数日程度であれば問題ない事がほとんどです。フィラリア検査で感染が確認できるのは成虫が心臓に寄生を始めてからになるため、もしミクロフィラリアが体内に侵入していても、すぐに検査で感染を確認することはできません。予防薬の投薬を続けつつ検査のタイミングを獣医師に確認しましょう。 迷った時は動物病院に相談を 投薬忘れ以外にも吐き戻しや体重変動、体調不良時、お薬を投薬していいか迷うタイミングはあるかと思います。そんな時はお電話で構いませんので動物病院に問い合わせてみましょう。本当に投薬が必要なのか疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、長く都内の動物病院で勤務している中でフィラリア症に感染してしまったワンちゃんを見かける機会はしばしばあります。愛犬に感染が見つかった時は、速やかに治療を開始しましょう。カレンダーやスマホのスケジュールに登録して投薬忘れ対策をしておくと安心ですよ! 関連ブログ 愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? 犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? 愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 犬のかかりやすい病気vol.2~下痢健康のバロメーター!猫のうんちからわかる体調の変化とは? 狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

犬のフィラリア予防、病気の実態や飲み忘れ時の対応方法とは

ワンちゃんの春、といえば忘れてはいけなのが【フィラリア予防】ですよね。毎月のお薬で予防を行うフィラリア症ですが、どういった病気なのかよくわからない…という方も多いのではないでしょうか?なぜ飲み始めが春なのか、飲み忘れてしまった時はどうしたらいいのか…今回は、フィラリア予防の疑問やポイントについてご説明させていただきます。 フィラリア症とは フィラリア症、正式には【犬糸状虫症】という名がついているこの感染症は、蚊を媒体として感染が広がる病気です。感染すると心臓にフィラリアの成虫が寄生し循環器、呼吸器に大きな負担がかかり、最悪、命に関わる重篤な状態まで進行することもあります。■感染経路既にフィラリアに感染している個体を蚊が吸血。この時フィラリアの子虫である【ミクロフィラリア】が蚊の体内に侵入します。ミクロフィラリアを持った蚊が未感染の個体を吸血します。この時、蚊の唾液と一緒にミクロフィラリアが未感染個体の体内へ入り込んでしまうという、このサイクルが繰り返されていくことでフィラリア症の感染が拡大していくのです。 予防する方法は? フィラリア症から愛犬を守るためのお薬、それが【予防薬】ですよね。このネーミングからワンちゃんが蚊に刺されなくなるお薬と誤認されがちですが、実際には体内に侵入したミクロフィラリアが成虫になる前に駆除する【駆虫薬】です。ミクロフィラリアが体内に入ってから心臓に寄生する成虫になるまでには2か月ほどのタイムラグがあります。この期間に駆虫することでフィラリア症を予防できる、というもの。ゆえにフィラリア予防薬の投薬期間は、蚊が出始めて2か月後~蚊を見なくなって2か月後までが推奨されています。都内では5~12月とご案内する病院さんが多いようです。ただし、温暖化によって気温が変動し蚊の出始めや終息の時期も変わってきました。また同じ日本でも沖縄と北海道では蚊の季節も変わってきますよね。中には通年での投薬が推奨されている地域もあるんです。正確な予防期間はお近くの動物病院で確認してみてくださいね。 投薬前の検査はなぜ必要? 多くの動物病院ではフィラリア予防薬の処方前に、前年の感染がないか検査を行っています。フィラリア検査を行う意味は、万が一前年に飲み忘れや吐き戻しがあり体内にフィラリアの成虫がいた場合、予防薬を投薬することで一気に成虫が死滅し体がショック症状を起こす可能性があるためです。通年でしっかり投薬をされていたワンちゃんや、お薬を使い切り飲み忘れがないと判断できたワンちゃんには検査をしないこともあります。これは各動物病院の方針によりますので、検査がなくても不安に思わなくて大丈夫です。 お薬の選び方 私が動物病院の看護師になってから10年以上たちましたが、フィラリア予防薬はどんどん進化しているなと感じています。近年ではフィラリア、ノミマダニ、お腹の虫下し、全てを1つで予防できるオールインワンタイプが人気です。とはいえ、こればかりはワンちゃんの好みや性格に合わせ選んでいただいた方が安心ですね。現在流通しているフィラリア予防薬は以下になります。■おやつタイプおやつが大好きなワンちゃんにおススメです。フィラリア予防効果の他、お腹の虫下し効果がついているものもあります。■錠剤タイプ食が強いワンちゃんにおススメ!ご飯に混ぜ込んで飲ませてしまうと楽ちんです。こちらも、お腹の虫下し効果がついているものがあります。■液体タイプ(滴下タイプ)警戒心が強くお口からの投薬が難しいワンちゃん向けです。フィラリア予防効果の他、ノミを予防できるものも。ただし、マダニの予防効果はついていないことが多いため要注意です。■オールインワンタイプフィラリア・ノミ・マダニ・お腹の虫下し、全ての予防が一つで網羅できるタイプのお薬です。おやつタイプなのでなんでも食べるワンちゃんであれば問題なく使用できるでしょう。投薬が1回で済むので飼い主さんの手間も少し減るのも嬉しいですね。■コリー犬種は要チェック!シェルティーやボーダーコリーなどのコリー犬種は使用できない、あるいは使用に注意が必要、とされている予防薬があります。こちらは処方してくれる獣医師と相談してみましょう。 飲み忘れてしまった時は もし投薬を忘れてしまったときは、気が付いた時点で投薬してあげましょう。数日程度であれば問題ない事がほとんどです。フィラリア検査で感染が確認できるのは成虫が心臓に寄生を始めてからになるため、もしミクロフィラリアが体内に侵入していても、すぐに検査で感染を確認することはできません。予防薬の投薬を続けつつ検査のタイミングを獣医師に確認しましょう。 迷った時は動物病院に相談を 投薬忘れ以外にも吐き戻しや体重変動、体調不良時、お薬を投薬していいか迷うタイミングはあるかと思います。そんな時はお電話で構いませんので動物病院に問い合わせてみましょう。本当に投薬が必要なのか疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、長く都内の動物病院で勤務している中でフィラリア症に感染してしまったワンちゃんを見かける機会はしばしばあります。愛犬に感染が見つかった時は、速やかに治療を開始しましょう。カレンダーやスマホのスケジュールに登録して投薬忘れ対策をしておくと安心ですよ! 関連ブログ 愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? 犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? 愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 犬のかかりやすい病気vol.2~下痢健康のバロメーター!猫のうんちからわかる体調の変化とは? 狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは

狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは

毎年春になると役所から届く狂犬病予防注射のお知らせ。集合注射で接種される方、かかりつけの動物病院で接種される方、様々かと思います。この狂犬病予防接種、中には春が接種時期ではないワンちゃんもいますよね。では、なぜこの時期にお知らせがくるのでしょうか?今回は狂犬病予防接種を行うタイミングや、それに伴った必要手続きについてご説明していきます! 狂犬病予防接種とは 狂犬病予防注射はその名の通り【狂犬病】を予防するためのワクチンです。1年に1回の接種が義務付けられていて、その管理はお住まい地区の役所が行っています。よく病院からお知らせのお手紙が届くと間違われてしまう方がいらっしゃるのですが、狂犬病予防接種に関してだけはお知らせを行っているのは役所です。狂犬病は日本国内では長らく発生していない感染症ですが、万が一国外から入ってきてしまった時の感染拡大を防ぐため接種が必要とされています。狂犬病は犬だけでなく人間にも感染する病気で、感染時の致死率は100%の恐ろしい病気。接種は必要ないと考える方もいらっしゃいますが一度入ってきてしまえば感染拡大はあっという間です。現に狂犬病を持った犬達が当たり前に街をウロウロしているような危険な国もあります。現在国内で発生がないことは、これまでの飼い主さん達の努力の結果と言えます。 まずは【畜犬登録】を行いましょう 狂犬病のお知らせは【畜犬登録】を行っている方のお家に郵送される仕組みです。畜犬登録というのは役所で行う、いわばワンちゃんの住民登録のようなもの。登録すると鑑札を交付してもらうことができます。鑑札に書いてある番号と飼い主さん、ワンちゃんの情報は紐づけられ、万が一迷子になったときは迷子札として活躍します。この畜犬登録は飼育開始から30日以内に行うことが義務付けられており、登録後は毎年春に狂犬病のお知らせが届くようになります。登録にかかる費用は一律で3000円です。鑑札は一度しかもらう事ができず、紛失すると再発行扱いとなり料金が発生しますのでご注意くださいね。またお引越しをしたときは、鑑札を新居住地区の鑑札に交換してもらう必要があります。無くしてしまわないよう、迷子札としてワンちゃんの首輪につけておくと安心です。 接種後は【済票交付】の手続きが必要です 狂犬病予防接種を受けたあとは【済票交付】の手続きが必要になります。原則役所で行う手続きですが、春の間は動物病院が代わりに手続きを行う【代行】を利用できることもあります。産まれて初めての接種で畜犬登録もまだ、というワンちゃんは一緒に畜犬登録も代行してくれることもあるので、一度通われている動物病院に確認してみましょう。この済標交付の手続きは、今年も狂犬病の予防接種を受けたという報告のための手続きで、完了すると鑑札より少し小さめの【済票】を交付してもらえます。首輪につけてもいいのですが、ワンちゃんが気にしてしまうようであれば無くさない場所に保管なさってくださいね。 春が接種時期ではないワンちゃんはどうしたらいい? ワンちゃんがおうちにやってきたのが春以降ですと、年度途中の秋や冬に初回の狂犬病予防注射を受けることになるかと思います。しかし、その時に済票交付の手続きを役所で行っても、お知らせが届くのは一律して翌年の春の時期になるのです。更に秋や冬まで待っていると役所から督促がきたりもしますので、そのような時は役所に電話で事情を説明すればOKです。もしくは少し早める形になりますが、春に接種してしまい接種時期そのものをずらすという事もできます。基本的に狂犬病予防接種を短期間で2回接種しても体調が壊れると言ったことはありませんが、気になる方はかかりつけの獣医師と相談してみましょう! 特例で【猶予証明書】を出してもらえる事も ごくまれにですがワクチンや狂犬病予防接種にアレルギー反応を起こしてしまうワンちゃんもいます。またシニア期になり心臓や腎臓に重度の持病を持っているワンちゃんもいらっしゃいますよね。獣医師がこの子に接種は危険。と判断した場合は【猶予証明書】といった特例免除の書類を出してもらうことができます。この書類を役所に提出することで当年度の接種免除が認定されます。ただし、この書類を提出しても免除されるのはあくまで当該年度のみです。翌年以降は、通常通りお知らせのお手紙が郵送されます。その都度免除の手続きが必要ですのでご注意くださいね。 集合注射の方が割安なことも 狂犬病予防接種は地区の獣医師会が行う集合注射、あるいは近隣の動物病院で接種の二択になります。狂犬病予防接種自体の金額は3500円程ですが後者は診察も必要になりますのでトータルすると4000円~5000円前後なるかと思います。それに対して集合注射はお注射代のみで、更に割引がつく地区もありますので動物病院で接種するより割安で済むこともあるかもしれません。ただ日程が限られてしまうといったデメリットもありますので、ご都合に合わせて選んでみてくださいね。 忘れてしまっても慌てずに 春はワンちゃん達の予防シーズンとも言われ、狂犬病以外にもフィラリアやノミマダニの予防があり混乱してしまいますよね。もし打ち忘れて督促が来てしまっても慌てなくて大丈夫です。動物病院では狂犬病予防注射はいつでも接種することが可能です。まずは問い合わせ、接種後は速やかに役所に手続きに行きましょう。 関連ブログ 愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? 犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? 愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 犬のかかりやすい病気vol.2~下痢健康のバロメーター!猫のうんちからわかる体調の変化とは?猫エイズはうつる?症状や治療方法とは ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。

狂犬病予防注射を打つ時期は?必要な手続きや金額とは

毎年春になると役所から届く狂犬病予防注射のお知らせ。集合注射で接種される方、かかりつけの動物病院で接種される方、様々かと思います。この狂犬病予防接種、中には春が接種時期ではないワンちゃんもいますよね。では、なぜこの時期にお知らせがくるのでしょうか?今回は狂犬病予防接種を行うタイミングや、それに伴った必要手続きについてご説明していきます! 狂犬病予防接種とは 狂犬病予防注射はその名の通り【狂犬病】を予防するためのワクチンです。1年に1回の接種が義務付けられていて、その管理はお住まい地区の役所が行っています。よく病院からお知らせのお手紙が届くと間違われてしまう方がいらっしゃるのですが、狂犬病予防接種に関してだけはお知らせを行っているのは役所です。狂犬病は日本国内では長らく発生していない感染症ですが、万が一国外から入ってきてしまった時の感染拡大を防ぐため接種が必要とされています。狂犬病は犬だけでなく人間にも感染する病気で、感染時の致死率は100%の恐ろしい病気。接種は必要ないと考える方もいらっしゃいますが一度入ってきてしまえば感染拡大はあっという間です。現に狂犬病を持った犬達が当たり前に街をウロウロしているような危険な国もあります。現在国内で発生がないことは、これまでの飼い主さん達の努力の結果と言えます。 まずは【畜犬登録】を行いましょう 狂犬病のお知らせは【畜犬登録】を行っている方のお家に郵送される仕組みです。畜犬登録というのは役所で行う、いわばワンちゃんの住民登録のようなもの。登録すると鑑札を交付してもらうことができます。鑑札に書いてある番号と飼い主さん、ワンちゃんの情報は紐づけられ、万が一迷子になったときは迷子札として活躍します。この畜犬登録は飼育開始から30日以内に行うことが義務付けられており、登録後は毎年春に狂犬病のお知らせが届くようになります。登録にかかる費用は一律で3000円です。鑑札は一度しかもらう事ができず、紛失すると再発行扱いとなり料金が発生しますのでご注意くださいね。またお引越しをしたときは、鑑札を新居住地区の鑑札に交換してもらう必要があります。無くしてしまわないよう、迷子札としてワンちゃんの首輪につけておくと安心です。 接種後は【済票交付】の手続きが必要です 狂犬病予防接種を受けたあとは【済票交付】の手続きが必要になります。原則役所で行う手続きですが、春の間は動物病院が代わりに手続きを行う【代行】を利用できることもあります。産まれて初めての接種で畜犬登録もまだ、というワンちゃんは一緒に畜犬登録も代行してくれることもあるので、一度通われている動物病院に確認してみましょう。この済標交付の手続きは、今年も狂犬病の予防接種を受けたという報告のための手続きで、完了すると鑑札より少し小さめの【済票】を交付してもらえます。首輪につけてもいいのですが、ワンちゃんが気にしてしまうようであれば無くさない場所に保管なさってくださいね。 春が接種時期ではないワンちゃんはどうしたらいい? ワンちゃんがおうちにやってきたのが春以降ですと、年度途中の秋や冬に初回の狂犬病予防注射を受けることになるかと思います。しかし、その時に済票交付の手続きを役所で行っても、お知らせが届くのは一律して翌年の春の時期になるのです。更に秋や冬まで待っていると役所から督促がきたりもしますので、そのような時は役所に電話で事情を説明すればOKです。もしくは少し早める形になりますが、春に接種してしまい接種時期そのものをずらすという事もできます。基本的に狂犬病予防接種を短期間で2回接種しても体調が壊れると言ったことはありませんが、気になる方はかかりつけの獣医師と相談してみましょう! 特例で【猶予証明書】を出してもらえる事も ごくまれにですがワクチンや狂犬病予防接種にアレルギー反応を起こしてしまうワンちゃんもいます。またシニア期になり心臓や腎臓に重度の持病を持っているワンちゃんもいらっしゃいますよね。獣医師がこの子に接種は危険。と判断した場合は【猶予証明書】といった特例免除の書類を出してもらうことができます。この書類を役所に提出することで当年度の接種免除が認定されます。ただし、この書類を提出しても免除されるのはあくまで当該年度のみです。翌年以降は、通常通りお知らせのお手紙が郵送されます。その都度免除の手続きが必要ですのでご注意くださいね。 集合注射の方が割安なことも 狂犬病予防接種は地区の獣医師会が行う集合注射、あるいは近隣の動物病院で接種の二択になります。狂犬病予防接種自体の金額は3500円程ですが後者は診察も必要になりますのでトータルすると4000円~5000円前後なるかと思います。それに対して集合注射はお注射代のみで、更に割引がつく地区もありますので動物病院で接種するより割安で済むこともあるかもしれません。ただ日程が限られてしまうといったデメリットもありますので、ご都合に合わせて選んでみてくださいね。 忘れてしまっても慌てずに 春はワンちゃん達の予防シーズンとも言われ、狂犬病以外にもフィラリアやノミマダニの予防があり混乱してしまいますよね。もし打ち忘れて督促が来てしまっても慌てなくて大丈夫です。動物病院では狂犬病予防注射はいつでも接種することが可能です。まずは問い合わせ、接種後は速やかに役所に手続きに行きましょう。 関連ブログ 愛犬の気管虚脱、予防や治す方法はある? 犬のかかりやすい病気vol.1~外耳炎 シニア期からの運動!飼い主ができるサポートと注意点は? 愛犬がシニア期になってしてあげられる事は?飼い主と老犬の付き合い方 犬のかかりやすい病気vol.2~下痢健康のバロメーター!猫のうんちからわかる体調の変化とは?猫エイズはうつる?症状や治療方法とは ▼ この記事を書いたのは ▼クリックでライターの詳細がご覧いただけます。